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次期 歯科診療報酬改定

2016年03月04日 12時35分18秒 | 医科・歯科・介護
地域包括ケアは、地域完結型の歯科医療提供を構築することから、かかりつけ歯科医は重要な役割を担います。
平成26年度東京都福祉保健基礎調査『都民の健康と医療に関する実態と意識』の結果(速報)をみると、20歳以上において、「かかりつけ歯科医」を「決めている」人の割合は70.2%、「特に決めていない」人は28.8%と、約7割の人が「かかりつけ歯科医」を決めていました。
また、かかりつけ歯科医機能の定義についても議論がなされてきた経緯があり、平成8年厚生省(当時)で、歯科保健・福祉のあり方に関する検討委員会で示された6つの「かかりつけ歯科医機能」をベースに、改定議論が進められています。

中医協資料によれば、歯科訪問診療を行っている医療機関は全体の約20%、歯科外来環境体制加算の届出医療機関は約12%、在宅療養支援歯科診療所は約9%となっており、複数の常勤歯科医師あるいは常勤の歯科衛生士の配置などの条件も考慮すると、そのハードルは高いといえます。
また、これらの条件を満たした場合に算定する新たな点数が設定されることになると思われますが、新設点数が要件に見合う点数となるのか、厳しい算定制限が設けられるのかなども注視すべき点です。

歯科訪問診療の現状(進渉)に関する課題では、施設基準の歯科訪問診療2または3のみ選択している医療機関が約1割と報告されています。
そのため、複数の患者に行われる歯科訪問診療の質を確保する観点から、歯科訪問診療3の評価や取り扱い等についての対応を論点として挙げています。
また、前回改定で新設された在宅かかりつけ歯科診療所の届出が約1.5%であることが報告され、その施設基準を見直しも提案されました。
歯科訪問診療料の20分以上の算定要件や、歯科訪問診療で行う処置、歯冠修復・欠損補綴及び手術の一部関連、病院等で開催されるカンファレンス等へ参加して歯科訪問診療で口腔機能管理等を行った場合の評価についても、見直しの論点として挙げられています。

2014年度改正において在宅歯科診療については、歯科訪問診療料の細分化や在宅患者等急性歯科疾患対応加算の見直し、在宅かかりつけ歯科診療所加算の新設、医科点数表における歯科医療機関連携加算の新設などが行われました。
また在宅療養支援歯科診療所は、在宅又は社会福祉施設等における療養を歯科医療面から支援する歯科診療所であり、2008年度改定時に創設されていますが、その数は増加傾向にあるものの、未だ全歯科診療所の約8%にとどまっています。

地域包括ケアシステムとは、「ニーズに応じた住宅が提供されることを基本とした上で、生活上の安全・安心・健康を確保するために医療や介護のみならず、福祉サービスも含めた様々な生活サービスが日常生活の場(日常生活圏域)で適切に提供できるような地域での体制」とされています。
つまり、これから構築しようとする地域包括ケアシステムとは、できる限り住み慣れた自宅や地域で暮らし続けながら、必要に応じて医療や介護等のサービスを用いて、最期を迎えられるような体制ということができ、下図に示すように「本人・家族の選択と心構え」を基盤に「すまいとすまい方」がまずあり、その上でしっかりとした「生活支援・福祉サービス」に基づいて「医療・看護」、「介護・リハビリテーション」、「保健・予防」が提供されるといった姿が想定されています。

周術期口腔機能管理の条件や周術期口腔機能管理料手術加算、周術期口腔機能管理料Ⅲの諸条件、歯科外来環境体制加算の施設基準、歯科治療総合医療管理料等、見直しや検討項目が挙げられています。

「口腔疾患、口腔機能低下への対応」の(1)口腔機能に着目した評価では、先進医療に導入されている有床義歯補綴治療における総合的咬合・咀嚼機能検査、舌圧測定などが資料で出され、咀嚼機能を含む口腔機能の検査方法、管理の在り方の評価が十分ではないとし、「口腔機能の評価、および口腔機能の獲得・成長発育、維持・向上(回復)に着目した歯科治療についてどのような対応が考えられるか」との論点があがっています。
また、(2)う蝕や歯周疾患の重症化予防の推進について、歯周病の重症化予防の観点で、現在は中等度以上の歯周病患者に限定されている歯周病安定期治療(SPT)、う蝕の重症化予防の観点では、初期う蝕において適切な早期診断と管理のもとで健全な状態に回復する可能性があるとの新たな考え方も示されています。
口腔機能に着目した評価では、現在先進医療に位置づけられている有床義歯補綴治療における総合的咬合・咀嚼機能検査の保険導入、舌接触補助床装着後の舌圧測定の評価、ホッツ床等を含む口蓋補綴、顎補綴を装着した際の管理や指導の評価が検討されています。
また歯科固有の技術の評価では、根管治療について上顎第1大臼歯の約5割に4根管、下顎第2大臼歯の約3割に樋状根が認められること、マイクロスコープを用いて通常では見つけられにくい歯の内部を拡大して調べることができることが示されており、「4根管」「樋状根」「マイクロスコープ」の評価も論点として挙げられています。
口腔機能に着目した評価では、現在先進医療に位置づけられている有床義歯補綴治療における総合的咬合・咀嚼機能検査の保険導入、舌接触補助床装着後の舌圧測定の評価、ホッツ床等を含む口蓋補綴、顎補綴を装着した際の管理や指導の評価が検討されています。
また歯科固有の技術の評価では、根管治療について上顎第1大臼歯の約5割に4根管、下顎第2大臼歯の約3割に樋状根が認められること、マイクロスコープを用いて通常では見つけられにくい歯の内部を拡大して調べることができることが示されており、「4根管」「樋状根」「マイクロスコープ」の評価も論点として挙げられています。







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