キツネ目 グリコ森永事件全真相

2021年03月31日 16時08分30秒 | 事件・事故

 

岩瀬 達哉  (著)

147通にも及ぶ膨大な脅迫状、600点以上の遺留品、さらには目撃、尾行までされながら、ついに時効の彼方へと逃げ込んだ「グリコ森永事件」犯人グループ。
その中心人物、かつ司令塔となったのが、「キツネ目の男」だった。
グリコの江崎勝久社長を自宅から拉致して監禁、身代金を要求するという「実力行使」から、青酸入りの菓子と脅迫状の組み合わせによって裏取引し、企業からカネを奪おうとする「知能犯罪」、そしてメディアや世論を巻き込んだ劇場型のパフォーマンスまで、日本の犯罪史上に残る空前絶後の事件だ。
しかし、犯人グループは、その「痕跡」を消しきれていなかった。
当時、第一線で捜査にあたった刑事、捜査指揮した警察幹部、犯人グループと直接言葉を交わした被害者、脅迫状の的になった企業幹部など、徹底した取材で事件の真相をえぐり出す。
「少なくとも6人いた」という犯人グループの、役割分担、構成にまで迫る!
「キツネ目と仲間たち」の全貌が、闇の向こうから浮かび上がる――。

著者について

岩瀬 達哉
1955年、和歌山県生まれ。ジャーナリスト。2004年、『年金大崩壊』『年金の悲劇』(ともに講談社)により講談社ノンフィクション賞を受賞。同年「文藝春秋」に掲載した「伏魔殿 社会保険庁を解体せよ」で文藝春秋読者賞を受賞。2020年『裁判官も人である 良心と組織の狭間で』(講談社)によって日本エッセイスト・クラブ賞を受賞した。
他の著書に、『われ万死に値す ドキュメント竹下登』『血族の王 松下幸之助とナショナルの世紀』(ともに新潮社)、『新聞が面白くない理由』『ドキュメント パナソニック人事抗争史』(ともに講談社)などがある。
 
 
 
調査報道としてはよくできています。ただ、他の人の本と違い犯人を名指ししないのが面白くないです。面白くするため、犯人を無理やり作る他の元新聞記者よりはましですが。あと、岩瀬氏は週刊現代の連載で実在の売れっ子作家の方を”犯人”として直撃し仮名で登場させていましたがむろん誤りで、記事を掲載した講談社は名誉棄損で告訴され600万円近い賠償金を払うはめとなりました。本書でこのことが全て抜けていること、週刊文春に出た岩瀬氏の記事の実情がおそまつだったことを知る人ならこの本の記載を鵜呑みには出来ません。自分に都合の悪いことを隠蔽するのは、本書に出てくる警察も、本書の著者も変わらないようです。
 
 
 
グリコ森永は自分の中でも一番好きな
未解決ですから 楽しみにしていました
いつも ありがとうございます
これからめ宜しくお願い致します
ありがとうございました
失礼致します 下田和弘
 
 
推論や過去報道の繋ぎ合わせではなく、当事者へのインタビューで構成されています。
劇場型犯罪として面白おかしく語られる事が多いですが、知られないところで多くの人を苦しめ、今も苦しめ続けているという事がわかります。
血族の王、パナソニック人事抗争史、なども拝読しましたが今作も過去作同様に関係者をより立体的に感じられる作品です。
 
 
 
グリコ・森永事件は、今まで、出版されている本やTVの特集などのほとんどに目を通していたので、少し、新事実はありましたが、真犯人やそれに迫るような新たな情報は無く、がっかりしました。
地図や脅迫状の消印などは、細かく記載されているので、これまで、グリコ・森永事件の本や情報に接していない方には、わかりやすいと思いました。
そもそも、捜査も終わり、犯人やその周辺の人たちが口を開かない限リ、新しい事実が、明かされる事はないんですよね。わかっていても、気になってしまう事件です。
 
 
今までに出た、事件に関する本を読んだり、
事件に関するTV番組を見た、この事件への
関心が高い読者にとっては、ちょっと残念な
内容ではないかと思います。
新刊本には、新事実や新しい視点を求めてしまうので。
取材を丹念にされている様なので、
もっと違う視点から捉えてみていただきたかったです。
グリコ森永事件を初めて知る読者向けには良いと思いました。
 
 
 
いくつかの新事実が記載されていました。最大の特徴はハウス食品脅迫事件での大津パーキングエリアでの「キツネ目の男」の目撃が捜査員の錯誤とされていることでした。
またNHKスペシャルでの捜査員のインタビューと異なる点があり、どれが真実なのかは判断しがたく他の書籍と併せて読む必要があると思いました。
 
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