goo blog サービス終了のお知らせ 

アイヌの先住権確認で初の提訴 札幌地裁 サケ捕獲の法規制巡り

2020年08月18日 02時02分57秒 | 事件・事故

配信

浦幌町のアイヌ民族団体「ラポロアイヌネイション」が17日、生活のために河川でサケをとることは「先住民族の権利に関する国連宣言」が認める先住権に当たるとして、サケ漁を禁じる法や道規則が適用されないことの確認を国と道に求め、札幌地裁に提訴した。
アイヌが先住権の確認を求める訴訟は初めて。
訴状によると、原告は同町を流れる浦幌十勝川の周辺に江戸時代から存在した地域集団(アイヌ語で「コタン」)の子孫。現在、水産資源保護法や道の内水面漁業調整規則は伝統儀式であっても知事の許可なくサケをとることを禁じているが、コタンは明治政府が北海道開拓で漁猟権を侵害するまで日常的にサケ漁をしていたとして「権利を引き継いでいる」と主張する。  
これに対し、国は明治以降の同化政策でコタンは消滅し、サケの捕獲権などを有するアイヌの集団は存在しないとの立場。先住民族の集団が伝統的に使用してきた資源などに関する権利を明記した国連宣言(2007年)に賛成し、19年4月に成立した「アイヌ施策推進法(アイヌ新法)」でアイヌを「先住民族」と明記する一方、先住権に触れなかった。  
提訴後の記者会見で、ラポロアイヌネイションの長根弘喜会長(35)は「アイヌが元々持っていた権利をはっきりさせたい。自分たちの手で堂々とサケをとり、生活の基盤にしたい」と話した。国と道は「訴状が届いておらずコメントできない」としている。【山下智恵】
 

【関連記事】


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。