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[本/雑誌]/レジリエンス 人生の危機を乗り越えるための科学と10の処方箋 /

2020年10月15日 11時20分21秒 | 事件・事故
  • [本/雑誌]/レジリエンス 人生の危機を乗り越えるための科学と10の処方箋 / 原タイトル:Resi...

    S.M.サウスウィック (著), D.S.チャーニー (著), &

    交通事故、自然災害、愛する人の急死……。多くの人は、人生のある時点で、一度ならず深刻なトラウマを経験する。

    ところが同じ出来事に遭遇しても、人によって反応は異なる。PTSDを発症し何年も苦しむ人もいれば、試練の後、回復し前進する人もいる。こうした違いはなぜ生じるのだろうか?著者らは、ベトナム戦争時に捕虜になった退役軍人、虐待を受けた人、がん患者、誘拐やレイプの被害者等のトラウマ・サバイバーたちにインタビューを重ね、高いレジリエンスを発揮している人たちは、何かしら共通した方法でストレスとトラウマに対処していることを見出した。

    本書では、この分析結果から導き出された10のレジリエンス要因と、それを裏打ちする疫学的、生物学的な最新の研究成果を併せて紹介している。

    困難な出来事の後に回復する能力――レジリエンスとは何か、レジリエンスを身につけるためにはどのような実践が有効なのかを具体的に示した。

    専門家・研究者にも読みごたえのある内容であるとともに、一般の読者の方々にも関心をもっていただける内容になっていると思います。私は監訳のために本書を何度も読み返しましたが、そのたびに新しい気づきや学びがあり、私自身が励まされました。

    本書には、ベトナム戦争の退役軍人、特殊部隊の教官、重い身体障害や深刻なトラウマを経験した人たちの語りがたくさん紹介されています。私たちの多くは、本書に登場する人たちほどの厳しい経験をすることはないかもしれません。

    しかし、本書から得られた教訓をいかす機会は、私たちの人生にもあふれています

    。たとえば自分自身の内面をしっかり見つめることは、時に「恐怖と向き合う(第二章)」ことになります。

    「ロールモデル(第六章)」は私たちの生活の中で見つけられる場合が少なくありませんし、「道徳的指針・利他的行為(第三章)」については毎日の通勤・通学のような場面でも試されます。

    ストレスを感じる出来事にさらされた時には「社会的サポート(第五章)」を求めたり「認知と感情の柔軟性(第九章)」を活用したりする機会かもしれませんし、立ち直るのが難しいほどの出来事を経験した時は、人生の「意味(第十章)」について、あるいは「スピリチュアリテイ(第四章)」について知り、日々の生活の中でそれを深めていくきっかけになるかもしれません。

    そして、そうやって逆境を何とか乗り越え、あるいは逆境と共存する過程で、自分が意識的には望んでいない結果が起きる可能性を受け入れることも含めた「現実的な楽観主義(第一章)」にもたどり着けるのかもしれません。それは、大いなる存在に自分を委ねるという境地に近いのかもしれないと個人的には思います。(「あとがき」より)


    精神科医 佐賀医科大学医学部(現佐賀大学医学部)卒業、国立精神神経センター病院、熊本大学医学部付属病院神経精神科、熊本県立こころの医療センター、大阪市立大学医学部付属病院神経精神科勤務を経て、現在マウントサイナイ医科大学にて臨床研究に従事。

    監訳者紹介
    西 大輔
    医学博士、精神科医、産業医 九州大学医学部卒業。国立病院機構災害医療センター精神科科長などを経て、国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所室長。うつ病や外傷後ストレス障害などの予防をテーマに多数の学術論文を発表。 主要著書に『うつ病にならない鉄則』(マガジンハウス、2012)、『今日の精神疾患治療指針』(医学書院、2012、分担執筆)、『PTSDの伝え方―トラウマ臨床と心理教育』(誠信書房、2012、分担執筆)、『抑うつの鑑別を究める』(医学書院、2014、分担執筆)、『職場のポジティブメンタルヘルス』(誠信書房、2015、分担執筆)など。

    森下 博文
    マウントサイナイ医科大学助教授、医学博士 九州大学医学部 卒業、国立精神神経センター病院 精神科勤務後、大阪大学大学院医学系研究科、理化学研究所脳科学総合研究センター研究員、米国ハーバード大学医学部研究員を経て、現在ニューヨークのマウントサイナイ医科大学にて脳の発達と可塑性の基礎研究に従事。米科学誌『Science』などに多数の学術論文を発表。 森下 愛
    精神科医 佐賀医科大学医学部(現佐賀大学医学部)卒業、国立精神神経センター病院、熊本大学医学部付属病院神経精神科、熊本県立こころの医療センター、大阪市立大学医学部付属病院神経精神科勤務を経て、現在マウントサイナイ医科大学にて臨床研究に従事。
     

    出版社より

    レジリエンスとは何か,レジリエンスを身につけるためにはどのような実践が有効なのかを具体的に示す

    レジリエンス 逆境 発達障害 ADHD ASD 自閉症 嘘 寝坊 誠信書房 ミネルヴァ書房 金剛出版 創元社 ナカニシヤ出版 遠見書房 福村出版 明石書店 みすず書房 金子書房 星和書店 白揚社目次

    序 章 レジリエンスとは何か?

    第一章 楽観主義であること――現実を見つめ、明るい未来を信じる

    第二章 恐怖と向き合う――その生物学的背景と対処法、活用法

    第三章 道徳指針をもつ――正義を実践する

    第四章 信仰とスピリチュアリティ――罪悪感、赦し、回復

    第五章 社会的サポートを求める――相互に依存すること

    第六章 ロールモデルを手本に行動する

    第七章 トレーニング――健康を保ち身体を鍛える

    第八章 脳の健康増進――知力と感情調整力を鍛える

    第九章 認知と感情を柔軟にする

    第十章 意味、目的を知る――人生の出来事を成長につなげる

    終 章 レジリエンスの実践

    レジリエンス 発達障害 ADHD ASD 自閉症 ひきこもり 非行 誠信書房 ミネルヴァ書房 金剛出版 創元社 ナカニシヤ出版 遠見書房 福村出版 明石書店 みすず書房 金子書房 星和書店 白揚社
     
     
    アカデミックなエビデンスが多数引用され、レジリエンスを学ぶのに大変よい本だと思います。
     
     
    素晴らしいまとめであり、参考になりました。
    支援者や被害者とその家族に読んでもらいたい本です
     
     
    レジリエンスを高めるため、人間が恐怖や危機に直面するとどうなり、そしてどうすべきかを説明している。楽観主義、道徳指針、宗教などがレジリエンスを高めるために有効であると主張している。
     
     
     
     
     
     
     
     

     

     
     
     

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