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女性差別撤廃条例批准から40年

2025年05月13日 12時13分01秒 | 社会・文化・政治・経済

〈社会・文化〉 女性差別撤廃条約批准から40年 勧告が映し出す日本の課題 清水奈名子2025年5月13日

1985 年の批准から約 40 年、我が国は、女子差別撤廃条約を一つの重要な拠り 所とし、法律上の及び実質的な差別の撤廃を目指して、男女共同参画のための取 組を進めてきました

女性に対するあらゆる差別の撤廃及び男女共同参画社会 の早期の実現に向けて、今後も女子差別撤廃委員会とともに歩みを進めていき ます。

 
日本の女性政策を審査する国連女性差別撤廃委員会の会合(スイス・ジュネーブ、2024年10月)=共同
日本の女性政策を審査する国連女性差別撤廃委員会の会合(スイス・ジュネーブ、2024年10月)=共同

 2025年は、日本が女性差別撤廃条約を批准してから40年の節目に当たる年である。40年が経過した現在、日本における女性の権利をめぐる問題状況は改善したと言える…

 

女子差別撤廃条約
第9回日本政府報告代表団長 冒頭ステートメント
【冒頭の挨拶】
女子差別撤廃委員会委員の皆様、本日、第9回日本政府報告に対する審査のた
めにお集まりいただき、誠にありがとうございます。世界中の女性に対する差別
の撤廃のため、日々精力的に活動されている女子差別撤廃委員会の活動に敬意
を表します。
また、委員会では秋月弘子委員が副委員長として活躍なさっており、我が国と
しても大変誇りに思っております。日本から本審査のためにお越しいただいた
市民社会の皆様にも日々の多大なる貢献に感謝をお伝えします。
1985 年の批准から約 40 年、我が国は、女子差別撤廃条約を一つの重要な拠り
所とし、法律上の及び実質的な差別の撤廃を目指して、男女共同参画のための取
組を進めてきました。女性に対するあらゆる差別の撤廃及び男女共同参画社会
の早期の実現に向けて、今後も女子差別撤廃委員会とともに歩みを進めていき
ます。
【男女共同参画行政の推進体制】
まず、我が国の男女共同参画行政の基礎について説明いたします。
ご存じのとおり、男女共同参画はほとんどすべての政策領域に関わると言っ
ても過言ではございません。そのため日本政府においては、女性に対する暴力、
雇用差別、政策・方針決定過程への女性の参画といった個別の政策課題について
各省庁において分担して取り組みつつ、各省庁の施策の統一を図るための総合
調整や基本計画の作成・推進などは内閣府が担うなど、全省庁的な推進体制を取
っています。
また、内閣府に置かれ、関係する大臣と有識者からなる男女共同参画会議にお
いて、男女共同参画基本計画について議論するとともに、関連する事項について
の調査審議、基本計画等の施策の実施状況の監視等を行っています。そして、内
閣に置かれ総理大臣を含む全ての国務大臣によって構成される男女共同参画推
進本部及びすべての女性が輝く社会づくり本部では、基本計画の達成に向けた
具体的な施策のパッケージを、「女性活躍・男女共同参画の重点方針(女性版骨
太の方針)」として毎年策定しています。
さらに、国内本部機構の強化の観点から、独立行政法人国立女性教育会館につ
いて、文部科学省から内閣府に主管を移管したうえで、男女共同参画に関する新
たな中核的組織として機能強化・整備することを検討していることもお伝えで
きます。
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【前回最終見解フォローアップ事項の進捗】
続いて、「第7回及び第8回報告に対する女子差別撤廃委員会最終見解」での
委員会からの勧告のうち、特にフォローアップを求められていた事項について、
第9回報告以降の進捗について報告します。
勧告 13(a)のうち、結婚開始年齢については民法改正案を国会に提出したこと
を、「最終見解に対する日本政府コメント」にて報告していましたが、当該改正
案は 2018 年6月に成立し、2022 年4月から施行されています。
また、女性の再婚禁止期間の廃止については、第9回報告にてその在り方を検
討する必要があると述べていたところ、2022 年 12 月にその全ての廃止を含む改
正民法が成立、2024 年4月に施行されました。
さらに、結婚に際する旧姓の維持の選択という点については、婚姻後も仕事を
続ける女性が大半となっていることなどを背景に、婚姻前の氏を引き続き使え
ないことが婚姻後の生活の支障になっているとの声がある一方、家族が同氏と
なることで夫婦・家族の一体感が生まれ、子の利益に資するとの声などもあり、
国民の間に様々な意見があります。政府としては、選択的夫婦別氏制度の導入は、
社会全体における家族の在り方に関係する重要な問題であり、幅広い国民の理
解を得る必要があると考えています。この考えの下、第5次基本計画において国
民各層の意見や国会における議論の動向を注視しながら、司法の判断も踏まえ、
更なる検討を進めることとしています。
同時に政府として、婚姻により改姓した人が不便さや不利益を感じることの
ないよう、旧姓の通称としての使用拡大に向けて取り組んできたところであり、
現在までに例えば、マイナンバーカード、パスポート、不動産登記等において旧
姓併記が可能となっています。また、内閣府のホームページにて各種国家資格、
免許等における旧姓使用の現状等について公表するなど周知を図っています。
勧告 21(d)(e)については、外国人やルーツが外国であること、アイヌの人々
であること、部落差別に関すること等を理由とした社会的困難を抱えている場
合、固定的な性別役割分担意識や性差に関する偏見を背景に、更に複合的な困難
を抱えることがあると認識しています。第5次基本計画においてもこの観点を
前提に、差別は許されないとの理念を盛り込んだ、ヘイトスピーチ解消法、部落
差別解消推進法、アイヌ施策推進法に基づいた施策に取り組んでいるほか、人権
教育・啓発を総合的かつ計画的に推進するための「人権教育・啓発に関する基本
計画」においても、女性、部落差別、アイヌの人々、外国人を人権課題として掲
げ、各種人権教育・啓発を推進しております。
なお、この「人権教育・啓発に関する基本計画」については、社会情勢の変化
や国際的潮流の動向を踏まえつつ、既存の人権課題とともに、新たな人権課題に
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適切に対応した効果的な人権教育・人権啓発活動を推進することができるよう、
現在、内容の見直しを進めていることを付言します。
ここからは、第9回報告以降の我が国における女性差別撤廃に係る進捗につ
いて説明いたします。
【女性に対する暴力】
まず、女性に対する暴力の根絶に向けて大きな前進がありました。
第9回報告のとおり、勧告 23(a)(b)(c)に関わり、2017 年の刑法の改正によっ
て、強姦罪の対象を拡張し、罪名を強制性交等罪に変更、法定刑の引上げ、監護
者わいせつ罪及び監護者性交等罪の新設、性犯罪の非親告罪化を行いました。
今回の報告では、更なる刑法の改正についてお伝えすることができます。2023
年の改正により、強制性交等罪を不同意性交等罪、強制わいせつ罪を不同意わい
せつ罪と改め、これらの要件を明確化しました。また、「婚姻関係の有無にかか
わらず」これらの罪が成立することを条文上明確にしたことを強調致します。加
えて、①いわゆる性交同意年齢の 13 歳未満から 16 歳未満への引き上げ、②わ
いせつ目的での 16 歳未満の者への面会要求等の犯罪化、③性犯罪の公訴時効期
間の延長も実現しました。
さらに、この3年間だけでも、いわゆる撮影罪を新設する法律(性的姿態撮影
等処罰法)、従事者の性犯罪の事実を確認する仕組みを含め、学校設置者等及び
民間教育保育等事業者による児童対象性暴力の防止のための措置について定め
た法律(こども性暴力防止法)、性行為映像制作物への出演による被害の防止を
図る法律(AV出演被害防止・救済法)をはじめとする多くの法律が新たに成立
したことは、性暴力の根絶に向けた日本政府の着実な努力を示すものです。
配偶者やパートナー間の暴力の防止に向けた進展もありました。既に述べた
不同意性交等罪等が配偶者間においても成立することの明確化に加え、2023 年
の関連法の改正により、身体的な暴力だけでなく、精神面での危害を加える非身
体的な行為の場合にも、裁判所が接近等の禁止を命ずる命令を発令できるよう
にしました。こうした裁判所が発令する保護命令は、同性パートナー間の暴力に
も適用されてきたことの周知も進めています。
日本国政府の努力は、法整備だけではありません。女性に対する暴力、ジェン
ダーに基づく暴力を根絶するための政策を推進してきました。例えば、全閣僚で
構成する本部において毎年策定する「女性活躍・男女共同参画の重点方針」の中
で、性犯罪・性暴力への対策、パートナー間の暴力、ストーカー、セクシュアル
ハラスメントへの対策をアップデートし、関係府省が取組を進めてきました。
これらの暴力の被害者への支援も強化しています。2022 年、暴力被害を含む
困難な問題を抱える女性たちが最適な支援を受けられるよう、その発見、相談、
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心身の健康の回復や自立して生活するための援助等の多様な支援の包括的な提
供を定めた新たな法律(困難な問題を抱える女性への支援に関する法律)が成立
し、被害者支援の枠組みに法的根拠を与えたことを紹介させていただきます。
勧告 25 については、第9回報告では 2019 年成立の旧優生保護法一時金支給
法に基づき、強制不妊手術等を受けた障害を持つ方たちに対し 320 万円の一時
金を支給していることを報告していました。その後も対応を進め、2024 年5月
末現在で、累計 1,110 件(内女性は 801 人)が受給者として認定されています。
さらに旧優生保護法の規定に基づいて不妊手術を受けた方々等が、国に対し、国
家賠償法に基づく損害賠償などを請求した訴訟について、2024 年7月には最高
裁判所は、旧優生保護法の不妊手術について定めた規定が違憲である旨の判決
を言い渡しました。この判決を踏まえ、総理大臣が、原告団等との面会において、
同法を執行してきた立場として、政府を代表して謝罪を表明しています。さらに、
2024 年9月 30 日に、原告団・弁護団・支援団体との間で、旧優生保護法問題の
全面的な解決を目指す「基本合意書」を締結しました。本合意書をもとに、恒久
対策等の施策の具体化などのため、継続的・定期的な協議の場を開催していく予
定です。なお、旧優生保護法に関する新たな補償の仕組みについては、超党派議
員連盟で議論いただいた結果、2024 年 10 月 8 日に、「旧優生保護法に基づく優
生手術等を受けた者等に対する補償金等の支給等に関する法律案」が国会で可
決・成立しました。政府としては、本法案が制定されるに至った経緯や趣旨も十
分に踏まえ、補償金等の支給を着実に行っていきます。
また、勧告 27 については、2005 年、国際組織犯罪防止条約及び同条約の補足
議定書である人身取引議定書を締結することにつき国会で承認され、2017 年、
国際組織犯罪防止条約の締結に必要な国内担保法が成立・施行されたことに伴
い、我が国は、同条約と共に同議定書を締結しています。
【政治的及び公的活動への参画】
続いて、政治的及び公的活動への参画に係る進捗についてご報告申し上げま
す。前回審査では勧告 31(a)(b)(c)において、指導的地位への女性の参画に関し
て勧告を受けております。これに関してはすでに第9回報告でも一部は報告し
ていますが、2021 年6月に政治分野における男女共同参画推進法が改正され、
政治分野における男女共同参画の推進に取り組む関係機関が明示されたほか、
政党その他の政治団体の取組の促進が図られるとともに、国・地方公共団体の責
務等の強化や、新たにセクシュアルハラスメント、マタニティハラスメント等へ
の対応が義務的施策に追加される等の国・地方公共団体の施策の強化が図られ
ました。政府においては、同法の趣旨に沿って、候補者に占める女性の割合が高
まるよう、第5次基本計画に基づき、衆議院議員及び参議院議員の候補者に占め
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る女性の割合を 2025 年までに 35%とすることを努力目標として念頭に置きな
がら、政党に対し、自主的な取組の実施を要請しています。さらに、その取組状
況の調査も実施し、各政党が候補者に占める女性の割合について目標を定めて
いることなどを把握しております。
また、行政分野や司法分野など公的活動においても、女性の参画拡大を目指し、
様々な取組を行っております。例えば、女性活躍推進法では、国及び地方公共団
体に対し、それぞれの機関における女性の活躍状況の把握・分析とともに、その
結果を踏まえた目標設定、目標達成に向けた取組を内容とする行動計画の策定、
女性の活躍状況に関する情報公表等を義務付けています。さらに、公表内容につ
いては、一覧性・検索性を確保したウェブサイトの整備を通じて「見える化」を
図っております。これらの取組を通じて、第5次基本計画で定めた行政分野・司
法分野における女性参画に関する成果目標達成に向けて一歩一歩、着実に前進
しています。
【結婚・家族関係】
続いて、結婚・家族関係に係る進捗についてご報告申し上げます。前回審査で
は勧告 49(a)(b)(c)において、夫婦間の財産分与、親権、養育権、養育費の支払
い等について勧告を受けておりました。第9回報告では、関連法令の改正により、
離婚した者が債務者である元配偶者の財産に関する情報を第三者から取得する
ことができる手続きを新設したことを報告しております。これにより、養育費の
支払いが滞っている場合における債務者の財産に対する強制執行の実効性が高
まりました。
その後、希望する全てのひとり親世帯が養育費を受領できるようにすること
が重要との認識の下、2031 年に、全体の受領率(養育費の取決めの有無にかか
わらない受領率)を 40%とし、養育費の取決めをしている場合の受領率を 70%
とすること、2023 年4月に政府目標として策定・公表しております。
さらに、2024 年5月の民法改正により、父母間での取決めがなくとも子と同
居する親が別居する親に一定額の養育費を請求できる「法定養育費制度」が創設
されたほか、養育費や財産分与の算定の基礎となる情報収集のための手続きが
拡充されました。また、この改正では、父母の離婚等に直面する子の利益を確保
するため、子の養育に関する父母の責務を明確化するとともに、親権に関する規
定を見直しました。これにより、離婚した際に父母双方を親権者と指定すること
ができるようになりました。この改正では、子への虐待やDVへの懸念に対応し、
それらのおそれがあるケースなどでは必ず単独親権とすることが国会でも繰り
返し確認されております。
【雇用】
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続いて、雇用に係る進捗についてご報告申し上げます。まず、勧告 35(a)に関
わって、女性活躍推進法に基づく関連制度を改正し、常時雇用する労働者が 301
人以上の事業主に対し、「男女の賃金の差異」の公表を義務付けました。これを
通じて、各企業が男女間賃金差異の原因を分析することにより自社の女性活躍
の現状を点検し、賃金差異の縮小に向けた取組につなげることを期待していま
す。政府としても各企業における男女間賃金差異の要因分析・改善に向けたコン
サルティングの実施、賃金格差要因分析ツールの活用促進など、企業の支援に取
り組んでいます。
なお、国及び地方公共団体に対しても、更なる女性活躍推進に向け、2022 年
に全ての機関に対して女性活躍推進法に基づく「男女の給与の差異」の公表を義
務付け、毎年、各機関において職員の男女間給与差異の情報を公表することとな
りました。公表内容については、内閣府においてフォローアップを行い、一覧性・
検索性を確保したウェブサイトの整備を通じて「見える化」を図っております。
男女の給与の差異は、差異の数値だけではなく、差異の要因等の把握・分析が重
要であることから、各機関における差異の要因分析等の取組が促進されるよう
支援していくこととしています。
また、勧告 35(b)に関わって、2021 年6月に育児・介護休業法を改正し、原則
子が 1 歳になるまで取得可能な通常の育児休業とは別に、子の出生後8週間以
内に4週間まで分割して2回取得可能な「産後パパ育休」制度を創設いたしまし
た。同改正では男女労働者の育児休業の取得状況の公表を、常時雇用する労働者
が 1000 人超の事業主に義務付けましたが、2024 年6月に同法を再改正し、公表
義務の対象を常時雇用する労働者が 300 人超の事業主に拡大しています。さら
に、3歳以上の小学校就学前の子を養育する労働者に関し、事業主が職場のニー
ズを把握した上で、テレワークや短時間勤務など柔軟な働き方を実現するため
の措置を講じ、労働者が選択して利用できるようにすることも義務付けていま
す。加えて、同じく 2024 年6月に雇用保険法を改正し、通常、子の出生後 180
日間は休業前賃金の 67%、180 日以後は 50%となっている育児休業給付につい
て、子の出生直後の一定期間内に両親がともに 14 日以上育児休業を取得した場
合、28 日間は休業前賃金の 80%を支給することとしました。この給付は非課税
の取り扱いとなっており、また、育児休業期間中の社会保険料の支払いは免除さ
れることから、これにより最大 28 日間は、手取りで休業前賃金の 10 割の給付
を実現することになります。
【最後に】
以上で、女性差別の完全撤廃と男女共同参画社会の確立を目指したさまざま
な取り組みを実施することで、委員会の前回の対日勧告と一般勧告に対応する
行動をとってきたことについての説明を終わります。議長、最後のご挨拶の前に、
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まず在ジュネーブ国際機関日本政府代表部の尾池特命全権大使から、「女性・平
和・安全保障」アジェンダを推進するための日本の取り組みについて、最新の情
報をご提供いただきたいと思います。
【尾池厚之大使より】
議長、女性差別撤廃条約の原則に沿った外交政策の柱として、「女性、平和、
安全保障」の視点を推進する日本の最近の取り組みをご紹介できることを光栄
に思います。日本は3次にわたり国家行動計画を策定し、外務省はWPSタスク
フォースを、防衛省はWPS推進本部を立ち上げ、国内の横断的な調整にも取り
組んでいます。また、アジア、アフリカ、中南米など世界各地で 57 件の支援事
業を実施しているところです。引き続き、女性の参画及びリーダーシップを増進
し、平和で安定した国際社会に貢献するとのコミットメントの証として、WPS
25 周年となる来年には、WPSの世界最大のネットワークであるフォーカル・
ポイント・ネットワークの共同議長に就任し、国際的なWPSアジェンダの推進
により大きな責任を担っていく所存です。ありがとうございました。最後に代表
団長にご挨拶をお願いしたいと思います。
【代表団長より】
今、尾池大使から説明のあった WPS アジェンダの推進に対する日本のコミッ
トメントは、女性差別撤廃に向けた私たちの行動の重要な側面です。再び日本全
体の取組に目を向けますと、我々は実現した成果を誇りに思うと同時に、解決す
べき問題が数多く残されていることも認識しております。例えば、政府による男
女共同参画に関する世論調査でも社会全体における男女の地位の平等感につい
て十分な結果が得られておりません。この背景には、長年にわたり人々の中に形
成された固定的な性別役割分担意識や性差に関する偏見・固定観念、無意識の思
い込み(アンコンシャス・バイアス)があるものと考えています。その解消は一
朝一夕にはいきませんが、これからも粘り強く、取組を続けてまいります。
委員の皆様の意見を頂戴できる本機会は有難く、政府としても、誠意を持って
回答を行う用意があります。本日お集まりいただいた委員と市民社会のみなさ
まに改めて感謝するとともに、女性に対するあらゆる差別を撤廃していくとい
う皆様との共通のゴールに向けて、今後も引き続きご協力いただけたら大変心
強く思います。
有り難うございました。
以上


コメの価格が決まる仕組み 実は複雑?特殊なメカニズムに迫る

2025年05月12日 12時31分21秒 | 社会・文化・政治・経済

コメの価格が下がりません。

備蓄米が放出されているにもかかわらず、スーパーで販売されたコメの価格は上昇を続けています。なぜこんなことになっているのか。いろいろな要因を聞いたけど、どうもふに落ちないという方も多いと思います。

複数の要因がからみあっているのですが、背景の1つにはコメの価格が決まる仕組みが複雑なことも指摘されています。コメをめぐる制度や歴史をひもとき、価格の硬直性を少し深掘りしてみます。
(国際部デスク 豊永博隆)

15週連続の値上がり!

政府の備蓄米は過去2回の入札で21万トンが落札され、3月下旬から流通が始まっています。

それでもコメの価格は下がりません。
全国のスーパーで販売されたコメの平均価格は4月13日までの1週間で5キロあたり4217円(税込み)で、15週連続で値上がりしています。

農林水産省によりますと1回目の入札で落札された14万トンあまりのうち、3月30日までにJAグループなどの集荷業者が倉庫から引き取った量は4071トン。
卸売業者から小売業者や外食業者など、消費の現場に届いた量はあわせて461トン。

全体の0.3%にとどまりました。

これについて農林水産省は、「通常のコメに加えて、備蓄米も流通することになるため、トラックの手配や精米の作業の調整などにはどうしても一定の時間がかかる」としています。

過去2回の入札はJAが9割落札

また、これまで地域によっては備蓄米が行き渡らないなどの不満の声もあがっていました。
1回目と2回目の入札ではいずれもJA全農が9割以上を落札していたことが明らかになりました。

農林水産省が備蓄米が転売されて価格がつり上がることを防ごうと条件を厳しくしていたため、卸売業者から取り引き実績のない中小の卸売業者や小売業者にコメが行き渡りにくいという現状がありました。

このため、4月23日から始まった備蓄米の3回目の入札では農林水産省は卸売業者どうしの備蓄米の売買を認めることにしています。

「流通の目詰まり」が少しでも解消し、備蓄米がこれまで届いていなかった地域にも届けば消費者の安心感につながり、いくらか価格低下に寄与する可能性があります。

さまざまな理由 どうもふに落ちない?

それにしてもなぜコメの価格がこうも下がらないのか。

これまでさまざまな要因が指摘されてきました。
コメを投機的に売り渋りしているとか、転売目的の「転売ヤー」のせいだといった指摘、さらにはインバウンド需要が増加してお米をたくさん食べたからなどの説明もありました。

農林水産省が2024年産のコメの生産量について過大に算定していて、想定よりも収穫できていないおそれがあるとの指摘も出ています。

不安心理から消費者が少しずつ買いだめすることで足せばかなりの需要が発生し、結果としてコメの生産量が追いつかない事態になっているのではないかとの分析もあります。

「なるほどそういうことなのか」と思う理由もあれば「本当にそうなの?」という理由もあり、モヤモヤ感が残る消費者も多いと思います。

コメの価格が決まる仕組み

コメの価格が下がらない背景の1つとしてコメの価格が決まる仕組みが複雑なことも実は指摘されています。

ふだん口にするコメですが、価格がどう決まるのか、そのメカニズムを知る機会はあまりないかもしれません。

レタスの場合は…

それを理解する前に一般的な野菜を例に価格の決定メカニズムを説明します。

例えばレタスでみると、価格は基本的に中央卸売市場で決まります。
人気があるもの=需要があるもの、あるいは供給が少ないものは価格が上がり、需要が少ないもの、あるいは供給が多いものは価格が下がります。

これが市場の原理です。

市場は透明性があり、売る側と買う側がそれぞれ公平に「売りたい」「買いたい」と価格を入れて値段が決まっていきます。

そして市場での価格情報が生産者である農家にダイレクトに伝わります。

高く売れる商品は何か、安くなってしまう商品は何かを作り手は市場での価格を通じて理解するわけです。

特殊な決定メカニズム

ところがコメには特殊な価格決定メカニズムがあります。
1.スーパーなどで小売業者が消費者に示す価格
2.集荷業者と卸売業者とのあいだで決める価格(相対取引)
3.JAが農家に提示する概算金

1のスーパーなど小売業者が消費者に示す価格はほかの農産物や製品と変わりません。

ところが2と3はコメの特殊な価格決定メカニズムです。

2の集荷業者が卸売業者とのあいだで決めるコメの価格というのは相対取引といって、売り手と買い手が直接交渉して決まる価格です。

直接交渉なので市場でオープンに取引されているわけではありません。

農林水産省がJAグループなどの報告をまとめて取引月の翌月に発表しています。

後にならないと価格が分かりません。

JAが農家に一時的に支払う概算金

 
JAが農家に一時的に支払う概算金
さらに概算金という制度の存在があります。

これはコメの刈り取り前7月ごろから9月ごろにJAがコメ農家に対して提示し、支払う金額のことです。

一時金なので仮渡金と呼ばれた時期もあります。

その年の生産見通しや販売見込みなどをもとにJAが「ことしのコメの価格はこれぐらいになりそうですよ」と提示し、一時金として支払います。

コメは多くの産地で1年1作であり、年間を通じて販売するため、販売価格が異なります。

協同組合で公平性を重視するJAとしては、農家のあいだでばらつきが出るのは好ましくないため、すべてを販売したあとに精算して分配する仕組みになっているわけです。

この概算金は集荷業者が卸売業者に示す価格にも少なからず影響するので、JAグループがコメの価格決定に大きな影響力を持っていることが分かると思います。

コメの価格が決まるメカニズムは硬直的です。

そして需給をすぐに反映しない、いったん価格が上がると下がりにくいということは指摘できると思います。

コメの価格はかつて国が決めていた

コメは日本人にとって欠かせない主食だったことから戦後、コメの価格は国が決めていました。

「食糧管理法」、食管法とも呼ばれる法律のもと、政府が米価審議会に諮問し、その答申に基づいて決めるという仕組みでした。
コメの価格はかつて国が決めていた
米価審議会(1995年6月)
この法律は1995年に廃止され、コメについては民間流通が基本となりました。

民間流通とはいえ、上述したとおり、オープンな「市場」がなかったため、コメの価格決定メカニズムは改革が遅れました。

コメの先物取引もいったんは廃止

厳密にいうと小さな「市場」は過去存在し、今、また設立され始めてはいます。

1つはコメの先物取引です。
2011年から大阪にある「大阪堂島商品取引所」がコメの先物取引を試験的にスタートしました。

試験的ではない本格的な取り引きへの移行を国に申請しましたが、2021年7月、農林水産省は認可せず、その後、取引は2023年に廃止されました。

私はこの認可をめぐる攻防が激しかったころ、大阪放送局のデスクと、経済部に移り、農林水産省を担当するデスクをしていたので、当時の動きをよく覚えていますが、農業界に「コメの先物は投機的なマネーゲームだ」と批判する人がいたこと、農林水産省は内々、先物の本格的な取り引きへの移行を認める方向で動き出したものの、自民党への調整や説得がうまくできず、頓挫した経緯があります。

農林水産省は名称を変更した「堂島取引所」に2024年、コメの先物取引を認可し、8月からコメの先物取引が始まっています。

また、もう1つ、需要と供給に基づいてオープンな形で価格を決める、コメの現物市場である「みらい米市場」が2023年に開設されました。

ただ、どちらも取引の量はまだ少なく、コメの価格形成をリードするには至っていないのが現状です。

今、必要なことは?

 
今、必要なことは?
酷暑の影響によるコメの品質低下と、2024年夏の南海トラフ地震臨時情報の発表で買いだめの動きから始まったコメの価格上昇。

さまざまな要因が重なって今も価格が上がり続けていますが、視野を広げて歴史を振り返ると、コメの複雑な制度が存在することに気付かされます。

必要な制度や仕組みに理解は示しつつも、消費者のニーズを的確にとらえ、価格に反映させる安定した市場とその仕組みづくりが必要であることを今、再認識させられました。
国際部デスク
豊永博隆
1995年入局
経済部 アメリカ総局(ニューヨーク) おはBizキャスター
大阪局デスクを経て現職
国際経済分野を担当

 


Q&A】コメ価格 高止まりの背景は?今後は?専門家に聞く

2025年05月12日 12時27分05秒 | 社会・文化・政治・経済

コメの値上がりが止まりません。全国のスーパーでの平均価格は去年の2倍を超える高値となっています。

なぜ高止まりが続いているのか、ことし収穫されるコメの価格はどうなるのか、専門家に話を聞きました。

(経済部記者 野中夕加)

話を聞いたのは、東京大学大学院農学生命科学研究科の安藤光義教授。農業政策が専門です。
Q. コメの価格が高い状況が続いているのはなぜでしょうか。
政府が放出した備蓄米については、安い価格で供給されています。

ただ、スーパーなどにコメを販売する卸売業者は、備蓄米以外のコメを去年の秋から高い価格で買い取っているため、簡単に価格を下げることはできないということだと思います。

仕入れ値よりも安い価格で売ったら商売も成り立ちませんし、そのような行動に出るほどコメの市況が悪化している、軟化しているところまできていないということだと思います。
Q. 政府は3月から備蓄米の放出を始めたほか、夏まで毎月放出することも表明していますが、この対応をどうみますか。
コメの値決めにあたっては、概算金(各地の農協が農家に支払う前払い金)がどうなるのかが一番重要です。例年8月終わりごろから各農協が示しますが、農協以外のほかの集荷業者も、農家のもとに、概算金プラス500円とか1000円とかで買いに来るわけです。

最初の概算金が高めでスタートすれば、そこから値段が決まってきますので、なかなか価格は下がる見込みはないことになってしまいます。

今は備蓄米でマーケットを冷やそうとしていますが、もう少し早く、去年、各地の農協が概算金を示したくらいの段階で出していれば、多少は価格が変わったかもしれません。

ただ、備蓄米を出してマーケットが過剰に反応し、価格が暴落してしまったら生産者は困りますから、あくまでも結果論でしかなく、そこは判断が大変難しかったと思います。

コメなどの食料品は、少し足りないと価格が大きく上がり、少し余りめだと価格がぐっと下がるのが大きな特徴なので、一定の価格を形成するのは大変な側面があります。
全国のスーパーでのコメの平均価格は、4月20日までの1週間では、5キロあたり税込みで4220円。前の週より3円値上がりし、16週連続の上昇となりました。

スーパーでは高値続く 仕入れ先は?

それでは、スーパーなどにコメを販売する卸売業者の段階での価格はどうなっているのか。NHKは、「全米販」=「全国米穀販売事業共済協同組合」に加盟する全国の業者のうち13社に取材しました。
備蓄米の放出が始まってからのコメの仕入れ価格について、13社すべてが「下がっていない」、または「ほとんど変化はない」と答えました。さらに、4月に入ってから、取引先のスーパーなどに値上げを要請したという会社が5社ありました。

卸売会社からは「備蓄米は市場に出てきてはいるが、価格を下げられるほどの量ではない」といった声や、「流通したとしても全体から見れば少量なので、コメの価格に大きな影響はないと思う。よくても価格は上がらない程度ではないか」という意見が聞かれました。

ことしのコメは…

Q. ことしは、コメの作付けを増やそうという産地が多くなっていますが、こうした動きは価格にどう影響するのでしょうか。
ことし、令和7年産の生産量がかなり増えそうだということになると、コメの市場は軟化していくと思いますが、まだその見通しが立っていません。過去の例では、米価が上がると翌年は生産が過剰になって価格は下落していますが、今回はどうなるのかわかりません。

農家全体の高齢化がかなり進んで、コメ作りをやめる人も増えている中で、特に東日本の米どころで、どこまで生産が復活するかにかかっています。

また、大規模な農家の方々は、コメだけでなく麦や大豆も作っていますが、すべてをコメにしてしまうと、作業が間に合わなくなるため、コメの生産を増やすのには限界があります。

この1年は今後の米価がどうなるかということと同時に、日本の農業の行く末を占う年になると思います。
Q. 去年からの一連のコメをめぐる混乱とも言える状況から、私たちは何を考える必要があるのでしょうか。
食料は簡単に調達できるものではないので、備蓄も含めて安定的に生産できるような状況をつくっておかないといけないということを認識したのだと思います。

そのような点では、食料安全保障に対する意識は、皆さん高まったのではないでしょうか。

また、備蓄というのはお金がかかります。蔵に入れておくと、質が少しずつ劣化していきますし、売る時は安い価格で処分するような感じですので、そうすると、いざという時に備え、どこまでコストをかけられるか、国として、そこがまさに問われることになったなと思います。
(4月28日「ニュース7」などで放送)
経済部記者
野中夕加
2010年入局
松江局 広島局 首都圏局を経て現所属

旧統一教会、二審も敗訴

2025年05月12日 12時23分16秒 | 社会・文化・政治・経済

北九州市議会の断絶決議

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福岡高裁=福岡市中央区

映画 ストーリー・オブ・ラブ

2025年05月12日 08時50分14秒 | 社会・文化・政治・経済

5月9日午前3時15分~CSテレビのムービープラスで観た。

ストーリー・オブ・ラブ』(The Story of Us)は1999年アメリカ合衆国ロマンティック・コメディ映画

監督はロブ・ライナー、出演はブルース・ウィリスミシェル・ファイファーなど。 結婚15年目で破局の危機を迎えた1組の夫婦が、初めての出会いから今日に至る過去の思い出を振り返る中で心が大きく揺れ動く姿を描いている[2]

ストーリー・オブ・ラブ│番組一覧│映画専門チャンネル ...

ストーリー・オブ・ラブ - 映画情報・レビュー・評価・あらすじ ...

ブルース・ウィリスの映画 「ストーリー・オブ・ラブ」 夫婦の ...

 

ストーリー

結婚して15年のベンとケイティは子供たちの前では仲のいい夫婦を演じているが、実際はほとんど口もきかず、たまに口を開けば言い争いという典型的な倦怠期夫婦である。

そんな2人は、子供たちが夏休みのキャンプで長期間留守にするのをきっかけに別居生活を始める。

離れて暮らす2人の頭に浮かぶのは夫婦として過ごした15年間の日々ばかり。冷却期間を置いたことで2人は今でも相手を愛していることを自覚するが、実際に顔を合わせると、その度に些細なことでぶつかりあってしまう。

キャスト

作品の評価

Rotten Tomatoesによれば、批評家による一致した見解は「ブルース・ウィリスとミシェル・ファイファーの間のケミストリーのなさが、退屈で予測可能な『ストーリー・オブ・ラブ』を致命的に蝕んでいる。」であり、117件の評論のうち高評価は26%にあたる31件で、平均点は10点満点中4.80点となっている[3]。 Metacriticによれば、33件の評論のうち、高評価は5件、賛否混在は15件、低評価は13件で、平均点は100点満点中37点となっている[4]


近世スペインの小説家 セルバンテス

2025年05月12日 08時42分28秒 | 社会・文化・政治・経済

ミゲル・デ・セルバンテス・サアベドラ(Miguel de Cervantes Saavedra, 1547年9月29日 アルカラ・デ・エナーレス - 1616年4月23日マドリード)は、近世スペイン小説家で、『ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ』(Don Quijote de la Mancha)の著者として著名。

生涯

1547年9月29日イダルゴ(下級貴族)の家の次男としてマドリード近郊のアルカラ・デ・エナーレスで生まれた。

父は外科医であり、祖先を1492年以前にさかのぼるとユダヤ人だったとして、セルバンテスはコンベルソカトリックに改宗したユダヤ教徒)もしくは新キリスト教徒ではないかという研究者もある[1][2]

これに関しては諸説あり、新キリスト教徒の歴史研究者はアメリコ・カストロ英語版をはじめセルバンテスの母がコンベルソだったとしているが状況証拠に依る説であること、コンベルソであったならセルバンテスの人生にまつわるいくつかの疑問を説明できることが指摘され[3]、あるいは文学界にこの説を強くおすアントニー・カスカルディ(比較文学論)[4]やアイゼンバーグがある[5]

ところがクラウディオ・サンチェス‐アルボルノス英語版などはまったく受け入れていない[6]

少年時代から、道に落ちている紙切れでも字が書かれていれば手にとって読むほどの読書好きであったが、父の仕事がうまくいかず、バリャドリードコルドバセビーリャと各地を転々とする生活であったので、教育をまともに受けられなかった。

だが1564年ごろ、マドリードに転居したセルバンテスはルネサンスの人文学者ロペス・デ・オヨスに師事する。

オヨスは1568年に出版された詩文集にてセルバンテスを「わが秘蔵の弟子」と呼び、高く評価した[7]1569年教皇庁の特使であったアックアヴィーヴァ枢機卿の従者としてローマに渡り、ナポリスペイン海軍に入隊するまでの生い立ちについては、あまり解明されていない。

この時期に、セルバンテスが決闘相手に傷を負わせた罪を告発する文書が残っているが、同名の別人かどうかは定かではない。

スペイン最盛期の象徴であるレパントの海戦(1571年)において被弾し、左腕の自由を失った後も4年間従軍を続け、チュニスへの侵攻にも参加した[8]

そして本国へと帰還する途中、バルバリア海賊に襲われ捕虜となる。

このとき仕官のための推薦状を持っていたことが仇になり、とても払えない巨額の身代金を課され、アルジェで5年間の虜囚生活を送る。

この間、捕虜を扇動して4回も脱出を企てるがことごとく失敗。このとき処刑されなかった理由は、推薦状により大物と見られていたためと思われるが、定かではない。三位一体修道会(キリスト教の慈善団体)によって身請けされ本国に戻ったが、仕官を願うも叶わず、1585年に最初の作品牧人小説『ラ・ガラテーア』を出版するが、あまり評価されなかった。

1585年に父親ロドリーゴが亡くなると、セルバンテスの家庭は本人・姉・妹・姪・妻・娘(私生児)の六人家族となり、稼ぎ手の少ない家計は逼迫した。

無敵艦隊の食料調達係の職を得てスペイン各地を歩き回って食料を徴発するが、教会から強引に徴発したかどで投獄され、さらに翌年アルマダの海戦で無敵艦隊が撃破されたため職を失う。

その後なんとか徴税吏の仕事に就くが、税金を預けておいた銀行破産、併せて負債として30倍の追徴金を背負わされ、未納金につき1597年に投獄される。

そのセビーリャ監獄の中には、ピカレスク小説『グスマン・デ・アルファラーチェ』(1559年)の作者マテオ・アレマンもいたという。

ドン・キホーテ』の序文でも、牢獄において構想したことをほのめかしている。

そして1605年、マドリードにて『ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ』が出版された。

『ドン・キホーテ』は出版されるやいなやたちまち大評判となり、同年中に6版が重ねられた[9]。『ドン・キホーテ』の成功にもかかわらず、版権を安く売り渡していたため、生活面での向上は得られなかったが、その後も創作活動は展開され、有名なものに『模範小説集』(1613年)、『ドン・キホーテ 後編』(1615年)、遺作『ペルシーレスとシヒスムンダの苦難』(1617年)などを世に送り出した。

1616年、69歳でその波瀾に満ちた人生を終えた。

息を引き取った最後の借家はマドリード中心部の2つの通りが交わる地点にあり、片方の通りの名は彼の名を取りセルバンテス通りと名付けられている[10]

イギリスシェークスピアと死亡した日が同じであるとされることが多いが、当時はヨーロッパ大陸とブリテン島とで異なるを使用しており、実際には同じ日ではない。

これは、1582年にローマ教皇ユリウス暦からグレゴリウス暦へ暦の変更を決定し、大陸のカトリックプロテスタントの国々が順次変えていったのに対し、当時のイギリスは、カトリック教会の権威が及ばないイギリス国教会が優勢だったために新しいグレゴリウス暦を受け入れることが遅れたからである。

影響

圏による最初の文学者であり、現代に至るまで多大な影響を与えた。
同時代人のは『ドン・キホーテ』を読んでいたと言われる。
、、、、、

世界的に名声を得たスペイン語圏による最初の文学者であり、現代に至るまで多大な影響を与えた。同時代人のシェイクスピアは『ドン・キホーテ』を読んでいたと言われる。チャールズ・ディケンズギュスターヴ・フローベールハーマン・メルヴィルフョードル・ドストエフスキージェームズ・ジョイスホルヘ・ルイス・ボルヘスらは、影響を受けた作家たちのほんの一部である。

ミゲル・デ・セルバンテス (著名なスペイン人の肖像画集, 1791)。

スペインを代表する大文化人であり、スペインに関係する多くの文学賞や施設などに彼の名が冠されている。

1976年にはスペイン教育文化スポーツ省が、スペイン語文学に貢献してきた作家の業績に対して送るセルバンテス賞が創設され、スペイン語圏内における最高の文学賞とされている[11]。また1991年にはスペイン語の教育及びスペイン文化の普及を目的としたセルバンテス文化センターが設立され、20カ国以上に支部を置いている。

また、ユーロ硬貨のうち10、20、50セント硬貨のスペイン国内発行分の片面にはセルバンテスの肖像が刻印されている。生地であるアルカラ・デ・エナーレスには生家が保存されており、町の中央広場も彼の名を取りセルバンテス広場と改称されている[12]


コメ流通ルートの拡大を

2025年05月11日 20時10分55秒 | 社会・文化・政治・経済

石破総理が備蓄米の流通経路変更を検討か 小売店に直接卸す“時短案”

配信

石破総理が備蓄米の流通経路変更を検討か 小売店に直接卸す“時短案”

■苦渋の方針転換 すべて主食用米に


池上彰氏 お米高騰→効果ゼロの備蓄米「高い値段で落札した人が高い値段で売って」

2025年05月10日 21時48分28秒 | 社会・文化・政治・経済

→値段下がらない 不可解なルール「米の値段下がりすぎちゃいけないので」

配信  デイリー

池上彰氏が10日放送のテレビ朝日池上彰のニュースそうだったのか!!」に出演。番組では解消されない米の値段の高騰を特集した。

参議院選挙兵庫選挙区 公明 高橋光男氏が立候補を表明

2025年05月10日 18時05分37秒 | 社会・文化・政治・経済
ことし夏に行われる参議院選挙の兵庫選挙区に、公明党の現職の高橋光男氏が立候補することを正式に表明しました。


高橋氏は28日、県庁で記者会見し「今一番、政治が取り組まなければならないのは物価高対策だ。厳しい生活の負担を直接軽減していくことが大事であり、減税を行っていくのと同時に、給付を実現していかなければならない」と述べ、ことし夏に行われる参議院選挙の兵庫選挙区に公明党の公認で立候補することを正式に表明しました。
自民党の推薦が決まっています。

高橋氏は宝塚市出身の48歳。
元外務省職員で、ブラジルの日本大使館などで勤務したあと、令和元年の参議院選挙で初当選し、農林水産政務官などを務めました。

兵庫選挙区は定員が3人で、これまでに▽自民党の現職の加田裕之氏、▽国民民主党の新人の多田ひとみ氏、▽共産党の新人の金田峰生氏、▽れいわ新選組の新人の米村明美氏、▽参政党の新人の藤原誠也氏、▽無所属の新人の泉房穂氏が立候補を予定しています。


泉房穂・前明石市長、参議院選挙・無所属での出馬へ 立憲・国民・連合が支援

2025年05月10日 17時52分54秒 | 社会・文化・政治・経済

配信

 
前兵庫県明石市長の泉房穂氏(61)が、今夏に行われる参議院選挙・兵庫選挙区(改選数3)に無所属で立候補する意向を固めたことが、関係者への取材でわかった。
3月24日にも正式に表明する。
 
立憲民主党と国民民主党の兵庫県連、連合兵庫が支援するという。  
泉氏は衆議院議員や弁護士などを経て、2011年から明石市長を3期12年務めた。
当選は4回(出直し選挙含む)。  
子育て支援や犯罪被害者支援などが評価された一方、2019年に市幹部への暴言問題が発覚して市長を辞職、出直し市長選で再選された。2022年、明石市議に対する暴言の責任を取り市長を辞職、政界からの引退を表明していた。
 参議院兵庫選挙区では自民現職・加田裕之氏(54)、公明現職・高橋光男氏(48)、参政党新人・藤原誠也氏(36)が立候補に名乗りを上げている。

ラジオ関西

 

公明党 平和創出ビジョン

2025年05月10日 14時03分12秒 | 社会・文化・政治・経済

~対立を超えた協調へ~

はじめに

複雑化する国際環境

国際社会は、地政学的対立、戦争、核の脅威、気候変動、人知を超える新興技術の台頭といった複合的な危機に直面している。特に日本周辺の安全保障環境は厳しさを増し、ルールに基づく国際秩序が揺らいでいる。

信頼醸成による紛争予防

公明党は、2024年8月6日に「平和創出ビジョン」の2025年発表を表明し、平和創出ビジョン策定委員会のもとで議論を重ねてきた。その中核として、「北東アジア安全保障対話・協力機構」の創設を掲げる。この常設の対話枠組みは、対立する当事国が参加し、信頼醸成を通じて紛争を未然に防ぐビジョンの要であり、地域の安定に不可欠である。

日本の使命

地球規模の課題を解決するには、多国間の協調が不可欠であり、日本は、70年以上にわたり国際協力を通じて築いた信頼を財産に、平和外交の先導者として国際協調主義と多国間主義を掲げ、人間の尊厳と法の支配を主導する役割を果たすべきである。加えて、政治・経済危機を防止するための取り組みを強化し、国際社会の安定と持続可能な発展を支えることが求められる。

公明党の平和外交

公明党の結党理念と人間の安全保障

1964年に結党した公明党は、<生命・生活・生存>を最大に尊重する人間主義を貫き、人間・人類の幸福を追求してきた。福祉、経済、環境、教育の政策を、特定のイデオロギーに縛られず、庶民の多様な声を丁寧に集約して形づくってきた。この理念を基盤に、公明党は平和外交の軸として「人間の安全保障」を据える。「人間の安全保障」とは、一人ひとりの人間に焦点を当て、その保護と能力の向上を通じて、豊かで持続可能な社会を築くことを目指す理念である。これは法の支配を支え、日本の平和と繁栄を保ちつつ、国際社会の安定に貢献する。

公明党の平和外交の実績

公明党は、現実を直視しつつ、平和への歩みを着実に進めてきた。1992年の「PKO協力法」により、自衛隊の国連平和維持活動への参加を可能とし、「一国平和主義」を超えた国際貢献を開始。20年以上にわたり地雷除去支援を継続し、2015年の「平和安全法制」で日米同盟を強化した。2022年の「国家安全保障戦略」では、安全保障に関わる総合的な国力の第一の柱として外交力を位置付け、その強化を明確に打ち出した。これらの実績は、人間の安全保障を具体化し、国際協調を推進する基盤となっている。

政党外交による国際協調

公明党は結党以来、政党外交を通じて日中国交回復やアジアとの友好関係を築いてきた。この10年間で延べ30か国を訪問し、中国、韓国、ASEAN各国などの首脳と対話。シリア難民キャンプ、ガザ地区、ウクライナ避難民支援の現場を視察し、人道支援を強化した。ASEANでは海上保安協力や地雷除去支援を推進し、協調の絆を深めてきた。核兵器禁止条約の締約国会議に与党で唯一議員を派遣し、核廃絶の揺るぎない決意を世界に示している。これからも公明党は、勇ましさを振りかざすことなく、またポピュリズムに陥ることなく、対話による平和を追求する。

平和の心の継承

戦争の悲惨さや核兵器の非人道性を直接体験した被爆者や戦争体験者の高齢化が進み、その数は急速に減少している。数多くの証言が、平和の意味を次世代に伝えてきたが、今こそ、「平和の心」―命の尊厳を守り抜く決意、人間を信じる力、対話と共生を求める願い―を、社会全体で継承する時である。広島・長崎の被爆体験、沖縄戦、全国の空襲や戦災、引揚げの体験など、平和の証言は、かけがえのない「人類の遺産」である。それは繰り返してはならない歴史の教訓であると同時に、「平和を願う心」を未来へつなぐ懸け橋である。公明党は、この「平和の心」を継承する取り組みを推進し、次世代が平和を“自分ごと”として考える社会を築く。さらに、「平和を創り出す主体」を育てる取り組みを一層強化していく。

平和創出ビジョンの意義

平和創出ビジョンの意義と重点課題

2025年は「戦後80年」「被爆80年」「国連創設80年」の節目であり、平和を希求する機運が高まる年である。だが、国際社会は地政学的対立、核の脅威、AIの急速な進化による新たなリスクに直面し、人間の安全保障がかつてないほど脅かされている。この現実を前に、公明党は「人間の安全保障」を基軸に、「北東アジア安全保障対話・協力機構」をビジョンの要として、「核廃絶」「AI」とともに重点課題として掲げる。「北東アジア安全保障対話・協力機構」は、対立する当事国が集う常設の対話枠組みとして、信頼醸成を通じて軍拡競争への危険な回帰を防ぐものである。平和創出ビジョンを提示し、大衆とともに、対立を超えた協調へと導く平和の潮流を創り出す決意である。

平和創出ビジョンの射程

平和創出ビジョンは、2025年から2035年までの10年間を射程とする。2030年はSDGs達成期限と日本のG7議長国就任(予定)、2032年は日本の国連安保理非常任理事国選挙への挑戦、2035年は戦後90年の節目だ。この10年は、日本が平和のために力を発揮する重要な時期であり、「平和の心」を確実に継承する貴重な機会である。

平和創出ビジョンの構成

ビジョンは、「平和の基盤づくり」「現実への行動」「ソフトパワーの強化」の3つの視点で構成する。重点課題である「北東アジア安全保障対話・協力機構」「核廃絶」「AI」を最優先に据え、これまで党が積み重ねてきた取り組みを結び合わせ、包括的な平和創出を目指す。

Ⅰ.平和の基盤づくり(国際的なルールや仕組みを構築)

➀北東アジアにおける安全保障対話・協力機構 

  • 北東アジアの安全保障環境

北東アジアの安全保障環境は厳しさと複雑さを増している。公明党は、北朝鮮問題については、日朝平壌宣言に基づき、米国・韓国および国際社会と連携して、核・ミサイル・拉致問題の解決を図り、不幸な過去を清算して、日朝国交正常化を目指す。ロシアに対しては、北方領土問題の解決と平和条約締結を堅持し、ウクライナ侵略を許容せず、国際法の遵守と軍撤収を求める。中国とは、重要な関係を維持し、率直な対話を通じて懸念を指摘しつつ、力による現状変更に反対し、責任ある行動を求める。人権尊重と透明性を促し、共通課題で協力し、「戦略的互恵関係」を推進する。

  • 「北東アジア安全保障対話・協力機構」の創設

公明党は、こうした北東アジアの安全保障環境下で、紛争を未然に防ぐため、対立国を含む多国間の対話による信頼醸成が不可欠であると考える。このため、OSCE(欧州安全保障協力機構)を参考に、北東アジアにおける安全保障対話・協力機構の創設に向けた議論を深めてきた。

OSCEは、北米、欧州(ロシア、ウクライナを含む)、中央アジアの57か国が参加する世界最大の地域安全保障機構だ。1975年のヘルシンキ最終議定書を起源とし、1995年に常設機構化。冷戦下で東西対話を促進し、軍事的透明性を上げる信頼醸成措置や安全保障対話の制度化、紛争予防や危機管理、復興支援などを通じて機能してきた。NATOとは異なり軍事力を持たず、対話による「ソフトパワー」で活動し、ウィーンに常設事務局と参加国の常駐代表部を置く。現在も、隔週で大使級の実務者が集まり協議しており、ロシアも継続して参加しているため、ウクライナの停戦監視や和平支援での役割が期待されている。

冷戦期の東西対立時には信頼醸成措置が存在したが、現在のアジアには、OSCEのような包括的な常設の安全保障協力機関はない。ASEAN地域フォーラム(ARF)など地域的な枠組みはあるが、常設ではなく、紛争調停機能も十分ではない。特に北東アジアでは、対話に基づく常設の信頼醸成機関が不可欠である。

公明党は、平和創出ビジョンの中核として、「北東アジア安全保障対話・協力機構」の創設を提唱する。北東アジア・北太平洋地域において、対立する当事国が参加する常設の対話枠組みを新たに設置すべきである。対象国としては、2003年から2007年までの六者協議に参加した日本、米国、韓国、中国、ロシア、北朝鮮を少なくとも含めることを想定する。

この構想は、これまで学識経験者や国内外の外交関係者とも意見交換を重ねてきた。石破茂首相が「設立に向けて努力をしていきたい」と国会質疑の中で支持を表明し、中満泉国連事務次長も「大きな意義がある」と評価、「対話のプラットフォームから始めて制度化する」と提案している。

第一段階として、災害対策や気候変動対策などの共通課題をテーマに議論を開始し、協力を深めて信頼醸成を図る。この分野で国際会議を開催するなど、日本がリーダーシップを発揮し、この構想を戦略的に推進する。将来的には、OSCEのような常設の国際機関への発展を目指し、その場合、事務局を日本に設置することも検討する。

公明党は、米国、中国、韓国などとの対話に積極的に取り組む用意がある。とりわけ、2025年1月の日中与党交流協議会や同年4月の党訪中で中国側に構想を説明し、意見交換を行ってきた。今後、党内に「平和創出ビジョン推進委員会」を設置し、そのもとで「北東アジア安全保障対話・協力機構」のさらなる具体化を図っていく。公明党は、アジアの平和と安定を主導する決意のもと、この構想の実現に取り組む。

②核廃絶 

唯一の戦争被爆国として、核兵器の威嚇や使用、核共有の導入に断固反対する。非核三原則を堅持し、「核兵器の役割低減に関する首脳級会合」の提案や核兵器禁止条約締約国会議へのオブザーバー参加を通じて、核廃絶の議論を積極的に進める。核保有国と非保有国の「橋渡し」役を担い、NGOと連携しながら核兵器禁止条約の署名・批准に向けた環境整備を進め、署名・批准を果たしていく。

2024年11月の国連総会で、核被害者援助と環境修復の決議が日本を含む賛成で採択された。広島・長崎への原爆投下や福島での原子力災害の経験を活かし、日本が被害者支援と環境修復を主導する。

「核使用」と「核秩序崩壊」のリスクを防ぐため、米国、ロシア、英国、フランス、中国の5核保有国による恒常的な対話枠組みを提唱する。核兵器国が非核兵器国に対して核兵器を使用しないことを約束する「消極的安全保障」の誓約とその先に見据える「先制不使用」の合意に向けて、日本は首脳外交を積極的に展開する。

非核兵器地帯条約の法規範性を高め、地域的な拡大を目指す。NPTに先行するかたちで発効した「ラテン・アメリカおよびカリブ地域における核兵器禁止条約(トラテロルコ条約)」をはじめとする主要5条約(他にはラロトンガ、バンコク、ペリンダバ、セメイ)において、全ての核兵器国による附属議定書の批准を促す。朝鮮半島の非核化を進め、北東アジア非核兵器地帯構想を実現する。

原爆遺構、証言、映像などの資料保存と、軍縮・不拡散教育を強化し、被爆の実相を国境や世代を超えて伝える。原爆遺構の世界遺産化にも取り組む。

③AI(人工知能) 

  • 「人間中心のAI社会」を目指して

急速に進化するAI関連技術は、少子高齢化等の社会課題に対応する一助となり得る一方で、人間の知的能力を代替する機能を有するがゆえに、人権、民主主義、安全保障などで様々なリスクをはらんでいる。世界がAIとの共存と平和を模索する今、公明党は、人間主義を貫き、人類の幸福を目的とする国民政党として、倫理観や道徳性といった普遍的かつ内在的な人間の尊厳をより高めていく「人間中心のAI社会」を構築するべく、先見性と実効性を兼ね備えた政策の推進を図る。

  • 高い倫理観とスキルを兼ね備えたAI人材育成

「人間中心のAI社会」の構築には、ユネスコの「AI倫理に関する勧告」や日本の「人間中心のAI社会原則」等の理念を踏まえ、高い技術力のみならず、人権意識や遵法精神をはじめとした倫理観も兼ね備えたAI人材が不可欠である。そこで、欧州連合のARISA(人工知能スキルアライアンス)プロジェクトや欧州スキル戦略を参考に、不適切なAI利用が平和や人権を脅かす事態を未然に防ぐ人的基盤を構築するべく、良識あるAI人材の育成プログラムや認証制度創設を目指す。

  • AI技術の軍事利用の規制

今後も、日本はLAWS(自律型致死兵器システム)をつくらず、使用しない立場を堅持しつつ、特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)の枠組みにおける政府専門家会合(GGE)での議論・交渉を前に進め、LAWS開発を禁止する技術的要件等の規制の具体策を含め、国際社会の合意形成を図るべきである。また、AWS(自律型兵器システム)やAI-DSS(AI意思決定支援システム)については、国際人道法に則った国際ルール構築に向けた協議を進めるべきである。また、核軍縮及び核廃絶の観点から、核兵器の運用へのAI関与及び判断を一切、認めるべきではない。こうした観点からも、2026年のNPT運用検討会議において、日本は最善を尽くすべきである。

  • AIの平和利用を促進

「人間中心のAI社会」の構築という、国際社会が一致した価値観のもと、AIの平和利用等を積極的に推進すべきである。平和創出の主な具体例を、以下に示す。

紛争予防・復興支援:  紛争兆候の早期検知や地雷除去など復興支援へのAI活用。

災害対策・救難対策:  AIによる災害予測や被害把握により効果的で迅速な災害対応を図る。また、多言語AIチャットボットで被災者支援を強化。

気候変動対応:              省エネ型AI開発や、データセンターへの電力供給に再エネを最大限利用するなど、AI利用に係る電力増大の低減を目指す。

医療の向上:                  いわゆる「AIホスピタル」で医療の質向上や感染症対策を推進。

サイバーセキュリティ:生活経済に甚大な影響を及ぼすサイバー攻撃の対処について、AIによる効率化を図る。

認知領域対策:              ディープフェイク等偽情報のAI判定ツールの開発・普及や、「OP(オリジネーター・プロファイル)」技術の標準化で権利利益の侵害に対応。

④国連改革 

2025年は国連創設80周年、2026年は日本が国連加盟70周年の節目である。国連は国連憲章に基づき、国際社会の平和と安定に不可欠だが、ウクライナ侵攻やガザ情勢での安保理常任理事国の拒否権行使など、紛争の平和的解決が十分に機能していない。現在の安保理の仕組み・構成は、現代の国際社会の課題に対応するには限界がある。2024年9月に国連で採択された「未来のための協定」に基づき、安保理改革を進める。具体的には、安保理の常任・非常任理事国の枠の拡大などを、G4(日本、インド、ドイツ、ブラジル)やアフリカ諸国と連携し、議論をリードし、改革に向けた統合モデルの作成を目指す。

「未来のための協定」では、Beyond GDP指標の策定も明記された。これはGDPを超え、持続可能な未来を示す指針だ。「Well-beingが高い社会」を目指す日本が、この指標策定の議論を主導する。

⑤海洋秩序 

近年、アジア地域で海洋権益を巡る問題が顕在化し、海上犯罪が複雑化・多様化している。エネルギー資源を海外に依存する海洋国家・日本にとって、海洋秩序の維持と航行の自由の確保は極めて重要だ。軍同士の偶発的衝突やエスカレーションを防ぐため、海上保安機関による秩序維持が欠かせない。日本はアジア諸国の海上法執行能力の向上に貢献していく。

「法の支配」に基づく自由で開かれた海洋秩序の構築に向け、アジア諸国の海上保安機関職員を招いた「海上保安政策プログラム」を今後もより一層推進する。公明党の提案により、このプログラムは海上保安庁と政策研究大学院大学が連携する形に発展した。今後、太平洋島しょ国や南アジアにも対象を拡大し、人材育成と相互理解の促進を図る。

日本の平和と紛争防止のため、EEZ(排他的経済水域)の活用を進める。浮体式洋上風力発電の導入時に、ドローン基地局の機能を付加して海上保安に役立てたり、魚礁効果を活かしたスマート漁業を推進したりするなど、新技術を活用して海洋の安全と利用を多角的に確保する。

Ⅱ.現実への行動(喫緊の課題に具体的に対応)

 ⑥復旧・復興支援

  • 地雷除去支援

公明党は、1998年の対人地雷禁止条約(オタワ条約)への参加や地雷探知・除去機の開発、ODAを活用した海外供与を推進し、カンボジアやベトナムなどで地雷除去を支援してきた。カンボジアでは地雷対策センター(CMAC)と連携し、人材育成を含む長期的な支援で被害を大幅に低減。その経験を活かし、コロンビアやラオスなどでCMACが技術指導、日本が機材供与を行う第三国支援も実現した。

今後は、ウクライナの地雷除去に注力する。リスク回避の教育・啓発、探査・除去機材の供与、被害者への医療・義肢支援、カンボジアとの三角協力を進める。2025年には、横浜でのアフリカ開発会議(TICAD9)で地雷・不発弾対策のイベント、ウクライナ地雷対策会議の主催、オタワ条約締約国会議の議長国として国際連携をリードする。日本の技術を活用し、非人道的な地雷のない世界を目指す。

  • 復旧・復興支援を通じた平和外交

ウクライナやガザ地区など紛争地域では、戦争の終結が急務だ。復旧・復興は平和定着に不可欠であり、日本の戦後復興や災害復興の経験を活かし、周辺国、国際機関やNGOと連携して支援する。人道支援、開発、平和構築を一体的に進めるネクサスを促進する。

  • 防災による国際貢献

「仙台防災枠組2015-2030」に基づき、防災・減災の協力を推進。東日本大震災などの経験を踏まえ、激甚化する自然災害への各国連携を強化し、防災の主流化を目指す。

⑦気候変動 

パリ協定から10年、1.5℃目標の達成が急務だが、2024年の世界平均気温は産業革命前比1.55℃を超え、アメリカの協定離脱による気候変動対策の後退懸念も強まっている。欧州の熱波や日本の熱中症急増、農業被害による食料危機など、気候変動は命や生活を脅かしている。このままでは2050年までに極度の貧困層が4000万人増加し、気候難民は最大2億人を超える見込みだ。気候変動は人間の安全保障と平和を脅かす最大の課題だが、公明党はこれを国際連帯の好機であると捉える。

  • 1.5℃目標の達成に向けて

1.5℃目標に向け、2050年カーボンニュートラルを加速し、国内の脱炭素化を強化。科学的根拠に基づく「気候変動に関する第三者機関」を設置し、若者や社会的弱者の声を反映した野心的な削減策を国際社会でリードする。気候変動が紛争の原因とならないよう、気候難民や水・食糧問題への国際支援を積極的に推進する。

  • 日本の技術力による国際貢献

日本の技術を活用し、途上国の排出削減を支援。成長志向型カーボンプライシングのほか、浮体式洋上風力やペロブスカイト太陽電池など、地域性や生物多様性を考慮した再生可能エネルギーを推進し、循環経済を創出する。アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)を拡大し、日本がリーダーシップを発揮。CO2排出量世界一の中国との戦略的パートナーシップで、CO2排出削減を牽引する。

  • プラスチック汚染対策

プラスチック汚染対策では、「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」に基づき、国際条約策定をリードし、国際機関と連携を強化する。

⑧SDGs

  • 2030年SDGs達成とポスト2030年への議論

2030年SDGs(持続可能な開発目標)の達成には、協調と行動の加速が不可欠である。日本はSDGsの達成を加速し、ポスト2030年の新たな国際目標策定に向けた議論を官民で喚起し、国際社会をリードする。日本が主導するアフリカ開発会議(TICAD)を通じて、アフリカと協働していく。

デジタル化による価値創出でSDGsを推進し、デジタル格差是正と包摂的成長を目指す。日本は途上国のICTアクセス拡大や人材育成を強化し、誰一人取り残さないデジタル社会を実現する。気候変動や防災では、人工衛星データを活用した国際協力を推進。宇宙技術の平和利用で、防災・減災の連携を主導する。

SDGsを国家戦略とし、SDGs推進基本法(仮称)の制定を目指す。国際連帯税やデジタル税など革新的な資金調達や公正な国際金融の議論を主導し、企業・NPOの活力を結集する。公明党は「人間の安全保障」の理念のもと、教育、保健、食料・農業、平和構築、難民保護などを推進する。

  • 国際保健(グローバルヘルス)

感染症は人の移動や経済に影響し、脆弱な国家や貧困層に打撃を与える。公明党は、COVAXファシリティーへの参加促進やケニアのスナノミ対策など、国際保健を推進してきた。

途上国の保健インフラ整備を支援するとともに、グローバルファンド等においても、日本の医薬品や医療機器を活用し、支援の質を高める。

WHOなど国際機関のもとで、パンデミック条約など世界が協力を強化する仕組みを実効性があるものとして構築するとともに、参議院決議を踏まえ、台湾のWHO加盟承認を後押しするなど対策の空白地域を埋める取り組みを主導する。

公明党の「国際保健推進委員会」は、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ達成に向け、医療体制整備や人材育成、世界的な健康危機対応の枠組みを推進する。

  • 政府開発援助(ODA

ODAは安全保障環境の改善と国際秩序強化に重要だ。グローバルサウスからの信頼が日本の安全保障を強固にする。非軍事原則と「人間の安全保障」を堅持し、GNI比0.7%の早期達成を目指す。ODAの透明性・説明責任を強化し、NGO経由の支援や組織基盤整備を拡充する。

⑨司法外交 

日本はICC(国際刑事裁判所)への人材派遣や相互研修を通じて活動を支援する。ICCの独立性と公平性を守り、国際的な法の支配を重視する。力による現状変更を防ぐため、司法外交を展開し、新たな国際秩序形成を目指す。集団殺害(ジェノサイド)の処罰・防止に関する条約の批准を進める。

⑩人権 

国内人権機構を含む人権救済制度の設置を、過去の議論を踏まえ検討する。部落差別解消法やヘイトスピーチ解消法の効果を評価し、海外の人権救済制度の調査を続ける。LGBTQ+の人権擁護のため、ERC(Equal Rights Coalition)に加盟し、多様性と包摂性を高める。国・地方公共団体から民間企業まで「ビジネスと人権」に関する理解を促進し意識を向上させる。その上で、特に支援が必要な中小企業を含め企業が企業内部のみならず国内外のサプライチェーンにおける人権尊重の取り組みを進められるよう、国際機関の知見・情報も活用しつつ、企業活動への公的支援を継続的に推進する。

⑪遺骨収集 

先の大戦の戦没者約240万人のうち、未収容遺骨は約112万柱、収容可能な遺骨は約59万柱ある。戦没者への敬意は平和意識を高め、国際和解を促す。戦後80年を迎え、遺族の高齢化が進む中、一日でも早く遺骨収集を加速する。国立追悼施設設置の検討を進め、収集の選択肢を増やす。

⑫平和の創造拠点としての沖縄 

沖縄県は復帰から長年にわたり、県民の努力と沖縄振興計画により大きく発展してきた。今後も振興策を総合的・積極的に推進し、「持続可能で強い沖縄経済」、「世界の平和と安定のための創造拠点としての沖縄」を実現する。

在日米軍専用施設・区域の7割以上が集中する沖縄の基地負担軽減は喫緊の課題であり、日米同盟の抑止力を強化しつつ、嘉手納以南の土地返還計画の加速化、訓練の県外分散移転、在日米軍再編を通じて、負担軽減を実現する。凶悪犯の起訴前身柄拘束移転の日米地位協定明記を検討し、基地周辺自治体と基地司令官等の定期協議開催、日本側の基地立ち入り権確立を推進し、協定の不断の見直しを追求する。

Ⅲ.ソフトパワーの強化(次世代や持続可能性を重視)

⑬教育 

教育は生命の尊厳を守り、平和を築く世界共通の手段であり、「人間の安全保障」を支える「人への投資」として重要だ。日本は質の高い教育、女性・子ども・若者のエンパワーメント、紛争・災害下の教育機会確保を国際的枠組みも活用し、リードする。学校の軍事利用を防ぎ、教育を守る「学校保護宣言」への日本政府の早期署名を求める。

教育は「子どもの幸せ」を目指し、一人ひとりに光を当てる「輝き教育」で、平和に貢献する地球市民を育てる。国際的な教育者の交流と協力を日本が主導し、持続可能な社会を築く。「教育の自立性」を確立し、平和を担う次世代を育む基盤を築く。

公明党は、紛争地域の平和構築に貢献する人材育成を目的に、シリア難民留学生の大学院受入れ制度を創設した。今後、厳格な選考のもと、ガザやアフガニスタンなど紛争からの復興を目指す地域出身の優秀な若者を対象に、学びの機会を提供する。

⑭文化芸術・スポーツ 

文化芸術は国境を越えた共感を生み、「心の安全保障」として平和の礎となる。海外との友好ネットワーク拡大のため、「文化芸術省」創設を提案する。

子ども・若者向けに文学、マンガ、アニメの翻訳・普及を進め、平和文学や原爆証言を世界に発信。コンテンツクリエイター育成で異文化交流を推進する。スポーツは相互理解を促し、子ども、高齢者、障がい者が共に楽しめる環境で共生社会を実現する。

⑮女性 

女性や子どもは紛争・災害で影響を受けやすく、紛争予防・和平交渉・平和構築・核廃絶などで女性の平等な参画が不可欠だ。「女性・平和・安全保障(WPS)」行動計画の実効性を高め、平和・人権・防災などで活躍する女性リーダーを育成し、国際機関やNGOでの活動を支援する。

意思決定への男女平等参画を進め、審議会への女性登用を促進し、参画率を公表して進捗を「見える化」する。特に女性関連の決定では女性を半数以上にする。ジェンダー平等と収入格差是正のため、共育て環境を整備し、性別役割意識の解消を官民で啓発。リスキリングやリカレント教育の機会を提供する。

⑯若者 

「国連未来サミット」では、若者の「意味のある参画」が強調され、「未来のための協定」に基づき、学校や地域、意思決定、国際会議での若者参画を促進する。日本が国連に拠出している「ユース非核リーダー基金」を拡充・強化する。また各地域に若者議会を設置し、核兵器や気候危機に取り組む若者団体を支援する「ユース基金」(仮称)を創設する。

「若者・平和・安全保障(YPS)」を主流化し、YPSとWPSを車の両輪として推進する。テロや紛争に関わる若者が平和の担い手となるよう、権利やエンパワーメントの国際規範制定を支援。日本は軍縮・人道・平和構築に取り組む若者を育成し、あらゆる機会で支援する。

⑰地方発 

  • 地方における「平和の取り組み」

すべての地方自治体が「核兵器廃絶」と「平和構築」に貢献するため、全国各地で平和意識調査を実施し、将来世代の平和意識を高めるとともに、被爆・戦争体験の継承に向けた課題解決に取り組む。戦争や被爆の遺構を保存・活用し、修学旅行での平和学習やピースツーリズムを推進する。さらに、広島、長崎、沖縄の3県が連携して「ピースツーリズム・サミット」を開催し、地域の平和の取り組みを全国や世界に発信する。

  • 広島、長崎、沖縄の連携

被爆都市の広島・長崎、国内唯一の大規模地上戦を経験した沖縄による「核兵器廃絶」と「平和構築」に貢献する。各国首脳や国会議員に3県訪問を促し、人道的視点の理解を深める。

北東アジア非核兵器地帯構想や「核兵器の先制不使用」をNPT再検討会議で議論するため、広島、長崎、沖縄の3県で国際会議を開催し、核廃絶の機運を高める。核軍縮・平和構築の専門家や若手リーダーの育成を支援する。

広島、長崎、沖縄3県は、核兵器へのAI導入禁止や自律型致死兵器の規制など、平和・安全保障に関する国際機関の誘致を求める。

広島、長崎、沖縄が連携し、原爆や沖縄戦を学ぶ「平和学習ノート」を作成し、被爆体験のVR活用などDX化を進めて地方における「平和の取り組み」を支援する。

  • 自治体SDGs

地方自治体による平和教育、経済・文化交流、観光振興、環境問題での協力推進により、相互理解を高める。地方自治体は「誰一人取り残さない」社会の実現に重要な役割を担う。SDGs達成に向けた取り組みを加速し、地域の優良事例を国内外に積極的に発信・共有する。

  • 外国人共生

外国人労働者・留学生が増加する中、共生社会の実現が重要だ。国や自治体は官民の支援体制を構築し、草の根交流や自治体間交流を促進。市民の相互理解を深め、国際協力を拡大する。

むすびに

本ビジョンは、外交関係者、若者団体、NGO、アカデミアなど多様な人々との対話を通じて構築させていただきました。また、広島、長崎、沖縄など公明党の都道府県本部とも連携し、地方自治体の平和への取り組みや、公明党の政策立案アンケート「We connect」に寄せられた声も反映いたしました。

ご協力いただいた皆様に心より御礼申し上げます。今後も有識者や市民社会、国民の皆様との対話を継続し、議論を進め、ビジョンを推進してまいります。


【速報】パナソニックHDが1万人の人員削減

2025年05月09日 19時40分25秒 | 社会・文化・政治・経済

「忸怩たる思い」全従業員の4%「赤字事業の終息進める」「生産性高い組織へ変革、必要な組織・人員数を再設計」

配信 

 

■「生産性が高い組織へと変革すべく、必要な組織・人員数を再設計」

■楠見グループCEO「雇用に手を付けるのは忸怩たる思い」


米経済「さらに不確実」に

2025年05月09日 13時08分53秒 | 社会・文化・政治・経済

米経済見通し「さらに不確実」 FRB、政策金利据え置き

2025年5月8日 09時14分 (共同通信)
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 記者会見するパウエルFRB議長=7日、ワシントン(共同)
 
記者会見するパウエルFRB議長=7日、ワシントン(共同)
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  •  米首都ワシントンのFRB本部
 【ワシントン共同】米国の中央銀行に当たる米連邦準備制度理事会(FRB)は7日、金融政策を協議する連邦公開市場委員会(FOMC)で、主要政策金利を3会合連続で4・25~4・5%に据え置くことを決めた。
トランプ大統領が利下げを繰り返し要求する中、政権の関税強化策による物価、雇用への影響を見極める姿勢を維持した。声明で「経済見通しの不確実性はさらに増した」と指摘した。
 パウエルFRB議長は会合後の記者会見で、足元の米経済は堅調なため、金融政策の変更を「急ぐ必要はない。(関税の影響が明確になるまで)辛抱することが適切だ」と重ねて述べ、早期の利下げに慎重な姿勢を見せた。
 一方、高関税政策が維持されれば「インフレ率の上昇、景気減速、失業率の悪化を招く可能性がある」と悪影響に警鐘を鳴らした。
一般に高インフレには景気を冷ます金融引き締めが、失業率の悪化には景気を刺激する金融緩和が選択肢となるが、どちらが喫緊の課題になるかについてパウエル氏は「現時点では判断できない」と語った。
 
 

 

 
 
 

映画 オマージュ

2025年05月09日 07時06分05秒 | 社会・文化・政治・経済

5月9日午前3時30分~CSテレビのムービープラスで観た。

オマージュHOMMAGE

2021年制作(韓国)
英題:Hommage
監督、脚本:シン・スウォン
キャスト:イ・ジョンウン、クォン・ヘヒョ、タン・ジュンサン、イ・ジュシル、キム・ホジョン
配給:アルバトロス・フィルム

シン・スウォン監督は、韓国初の女性映画監督パク・ナモクと2人目のホン・ウノンについてのドキュメンタリーを手がけた。その際に2人の監督と親交があったという女性編集者と出会い、この映画を制作するきっかけになったという。

本作の主人公は、映画監督のジワンである。ヒット作に恵まれず、新作を撮る目処もたっていないジワンは、更年期に差し掛かりこのまま監督業を続けるべきか、思い悩む。ジワンには、夫と息子がおり、母として、妻としての生活もある。そんなジワンのもとに、60年代に活躍した女性監督・ホン・ジェウォンのフィルムの修復作業の仕事が舞い込んでくる。

修復作業を進めていくうちに、フィルムの一部が欠けていることに気づく。失われたフィルムを探してジワンは、監督の家族や知り合いを訪ねていく。60年代当時は、映画業界で働く女性は少なく、その立場は今よりもずっと低かった。ホン監督は、映画業界で働き続けるめ、子供の存在を隠していた。ホン監督のように隠して仕事を続けることが難しく、家庭の事情によりやむなく仕事をやめる人も。

設定から分かるように、主人公・ジワンは、シン・スウォン監督自身が投影されている。ホン監督のモデルとなっているのは、韓国初の女性映画監督パク・ナモクと2人目のホン・ウノンである。本作は、シン・スウォン監督が先代の女性監督をはじめ、映画業界で女性の立場を切り開いてきた人々に捧ぐオマージュなのである。

主人公・ジワンは、更年期に差し掛かり体の不調に戸惑う姿や、家庭内別居中の夫との関係など、等身大で共感を呼ぶキャラクターである。また、息子の存在が印象的。ちょっぴりだめなけれど、憎めない可愛らしさがある。不器用ながら母を慰めようとしたり、独特の感性で綴った詩を贈るところも良い。

ジワンを演じるのは、『パラサイト 半地下の家族』でインパクトのある家政婦役を演じた、名バイプレイヤーのイ・ジョンウン。本作が初の単独主演作となる。夫役には、ホン・サンス映画でお馴染みのクォン・ヘヒョ、息子役は『愛の不時着』で注目を集めたタン・ジュンサンが務めた。

冒頭に触れた通り、『韓国女性映画 わたしたちの物語』(河出書房新社・夏目深雪編)では、韓国の女性監督の少なさ、作品を撮り続けることの難しさに言及していた。シン・スウォン監督は、教師を辞めて映画監督を志したという経歴をもち、自身を投影した映画『虹』でデビューした。『オマージュ』は、シン・スウォン監督にとって6作目の長編映画となる。日本では、『ガラスの庭園』、『マドンナ』がいずれも上映スルーで、配信で見ることができる。

長編2作目の『冥王星』は、第63回ベルリン国際映画祭のジェネレーション部門で特別賞を受賞、続く3作目の『マドンナ』は、第68回カンヌ国際映画祭ある視点部門に選出されるなど、国内外で評価されている監督であるが、日本では『オマージュ』が初の一般公開作となった。

作品を撮り続ける元気がない、インディーズは人が入らないといった悲痛な叫びは、シン・スウォン監督自身が感じていることそう遠くないはずだ。そのような世知辛い状況が描かれているが、本作は決して悲痛に満ち溢れた映画ではない。どこか背中を押してくれるような、前向きな温かさがある。

オマージュ」: お楽しみはココからだ~ 映画をもっと楽しむ方法

映画への旅、過去への旅 韓国映画「オマージュ」~鈴木BINの ...

 

 

そのように感じる背景にあるのは、ジワンの素朴なキャラクターや、ホン監督らしき幻影がジワンと共にいるかのようなファンタジックな演出だろう。失われたフィルムを追っていくジワンを見守るかのような、何かを示唆するかのようなホン監督の幻影は、シン・スウォン監督自身が、ドキュメンタリーを手掛けている中で実際に感じたものなのかもしれない。また、先代が切り開いてきた道の延長線に自分もいることを実感させられたということでもあるのかもしれない。

演出によっては、ホラーになり得るような幻影を独特の温かみとファンタジックさで演出する。そこまでしなくてもいいと言われても、必死に失われたフィルム、そしてホン監督自身の足取りを辿ろうとするジワンの姿には、どこか使命を背負っているかのような切実さがある。

この仕事を続けていくべきか思い悩むジワンの姿に、シン・スウォン監督が自身を重ねていると同時に、この題材で映画を撮ること自体もシン・スウォン監督にとって使命のようなものになっていたのかも。そして、そのバトンは映画を見ている私たちに託されている。映画業界だけでなく、さまざまなところで私たちは先人が切り開いた道の上に立っている。そして、生きていると様々なところで分岐点に出会う。そんな時に背中を押してくれる不思議な出会いがあることもある。そんなことを考えさせる映画であった。

映画『オマージュ』予告編/2023年3月10日(金)公開 - YouTube

 

主人公はユーモラスで人間臭い (C)2021 JUNE FILM All Rights Reserved.

「オマージュ」は、劇中劇を舞台にして映画監督女性ジワンが旅をするロードムービー。その「旅」は古い映画フィルムの欠けた箇所を探す旅であり、古き良き時代へのタイムトリップであり、家庭と両立することやヒット作を作ることの難しさに思い悩む自分探しの旅でもある(シン・スウォン監督自身が投影されているそうだ)。様々な場面で映画好きにはたまらない要素が盛り込まれている一方、映画業界の厳しさや業界の女性差別問題を提起する社会的メッセージも随所に織りこまれている。

韓国映画は言うまでも無く骨太な映画が多い。軍事政権下の史実を元に描く裏面史、バイオレンスの要素が強いサスペンス、さらには爆発的コメディにいたるまで力溢れる映画が揃っているが、一方で静かに淡々と物語を進めながらも心の琴線にぎゅっと触れてくる作品も多い。そういった映画もまた骨太だ。

1998年に公開されたハン・ソッキュ、シム・ウナ主演の「八月のクリスマス」は、情趣溢れるばかりでなく死生観もテーマにした深い作品だった。

故キム・ギドク監督の「春夏秋冬そして春」もそのひとつかもしれない。常に物議を醸した監督だったが、キム・ギドクには忘れられなくなってしまう作品が多かった。

「春夏秋冬、そして春」は輪廻や贖罪をテーマにしているにも関わらずエンディングに救いがあり、生きる事の怖さも美しさも静かに伝えてくれる作品だったと思う。

佳作だがパク・フンシク監督、チョン・ドヨン主演の「私にも妻がいたらいいのに」という映画も良かった。

ストーリーに大きな起伏は無いのに、後からしみじみ湧き上がる不思議な作品だった。

話が戻るが、今回の「オマージュ」は映画自体や映画館が舞台なので、イタリアの名作「ニューシネマパラダイス」が引き合いに出されることが多くなるだろう。ただ、個人的には蔡明亮(ツァイ・ミンリャン)監督の台湾映画「楽日」を思い出した。

「楽日」は台北の古い映画館を舞台にした不思議な映画だった。「ニューシネマパラダイス」に出てくる「パラダイス座」はシチリアのからっとした空気を感じたが、日本でも香港でも台湾でも韓国でもアジアの映画館は湿度が高く、じめっとした空気がまとわりつく感じがする。

「楽日」を観た時、「東映まんがまつり」を観るため子供の頃に通った近所の映画館のすっぱい匂いが鮮やかに蘇ってきた。今回の「オマージュ」もまたアジアの映画館の湿度が感じられる映画だ。劇中劇である昔の映画「女判事」のシーンも、上記ポスターのようにハイカラな描き方をしているものの、そのハイカラさも石原裕次郎の日活映画を思い起こさせる。

そしてアジア映画特有のノアール感もある。戦前の帝都東京も、上海も、香港も、当時京城と呼んだソウルもアジアの「魔都」だった。台湾映画「楽日」は最後まで淡々としたストーリーだが、「オマージュ」は淡々と進むふりをしながら、展開はとてもカラフルで、おおいに刺激を与えてくれて、そこはやはり韓国映画だ。

過去の旅も、欠落したフィルムを探し求める旅もサスペンスの色合いもあって飽きさせない。映画「オマージュ」は全国で順次ロードショー中だ。

この映画はサブスクではなく映画館が似合う気がする。監督:シン・スウォン 出演:イ・ジョンウン他 字幕:江波智子 提供:ニューセレクト 配給:アルバトロス・フィルム

 

 
 

上機嫌の作法

2025年05月08日 12時54分27秒 | 社会・文化・政治・経済

 齋藤 孝 (著)

 「不機嫌」「ふてくされ」に生産性を上げるものはない! 「上機嫌」を自在に操り技とすれば、自分の隠れた能力を発見できる! 「上機嫌」になるメソッドを解明する1冊。

不機嫌が許されるのは、赤ん坊だけ―<不機嫌な人に甘い社会>はおかしい。
 
何を尋ねても不愛想に「別に・・・」と答える子どもを腫れ物に触れるように扱ったり、気分を害すると厄介だなという人の方が社会で尊重されたりする。
結果的に、場はよどみ、日本から活力が奪われてしまうと警鐘を鳴らす。
笑顔が減ると周囲には不機嫌そうに映る。
 
相手の目を見る、微笑む、うなずく、相づちを打つ―相手も自分も機嫌が良くなっていくという。
 
なるど、<聞き上手>になることが、不機嫌を避ける力となる。
 

出版社より

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商品の説明

著者について

1960年静岡県生まれ、東京大学法学部卒。
同大学大学院教育学研究科博士課程を経て、明治大学文学部教授。専門は、教育学、身体論、コミュニケーション論。著書に「身体感覚を取り戻す」(新潮学芸賞受賞)「声に出して読みたい日本語」(毎日出版文化賞特別賞)ほか多数。
 
 
 

「知性とは」についてあれこれ考えさせられます。

上機嫌でいること=自身の感情をコントロールすること。社会生活を行う以上、上機嫌でいるよう心がけるのは義務。上機嫌でいられる知性を持ちましょう!という主旨の本。そして感情のコントロールの方法論が記されています。
誰もが、不機嫌な人と接していてその不機嫌さに影響されて自分まで不機嫌になってしまった経験があると思います。そういう悪いサイクルを作らないためにも、自身が上機嫌でいる、いようと意識することの大切さを感じました。平易な文章で書かれていますのでさらっと読めてしまいますが、「知性とは」についてあれこれ考えさせられます。
笑えばいいと思うよ

この本を読むと。ニコニコしてた方がいいなと納得させられます。読んだ後よくよく考えてみると、場を和らげたり居心地良くしてる方の共通点って上機嫌や笑顔だなと気づきがあったり、、、いろんな上機嫌な方達の例を挙げていますがその引用がまたいい言葉が多いんだ!満足。感謝


上機嫌は素晴らしいことは、良く判った。
しかし、上機嫌の作法にこんなに長く説明は不要と感じ、途中で読むのを止めた。
いつも上機嫌でいたい

日々イライラし、不機嫌になることが多かった私。
不機嫌だといかに人生損であるか。
この本に書かれていることを実践してみたいと思いました。
まずは、
〜〜にも関わらず上機嫌、というフレーズを頭の片隅においてみようかなと。

中年男性注意!!

 特に、中年男性は、怒っていなくても、不機嫌に見えるそうです。まさに私に対する警告と受け止めました。ならば、自分の機嫌をコントロールしないと、恥ずべきかと思いました。不平とか、不満とか、気に入らない事などなくても、です。しかし、私にはやたら、不平・不満などを顔や口に出していたという事実もあります。やはりそういうものをコントロール出来てこそだと強く思いました。感情はむやみに口から出すと、その人の品格を損なうと思います。社会人として、自分の機嫌を作法としてキチンとしていたいと思いました。そして、それを習慣として、第二の天性として、行けたらなあとも思いました。
 ただ社会人として守るだけでなく、自分はそうなりたい、という願望も私にはあります。自分がぶつぶつといつも怒って、感情のままに言葉を発し、また、顔や態度に出している事を想像してみると、何とも稚拙だなあと思います。そんな人間で終わりたくありません。本書が私のアンテナに引っかかったのも何かの縁として、実践してみたいと思っています。

 読みやすい

機嫌の良し悪しと、上機嫌でいるための方法を分かりやすく解き明かしてくれている。
呼吸法など身体の動かし方にも言及があり、著者の面目躍如といったところか。

元が上機嫌な人間が不機嫌になる場合には、この本は向かない

もともとノー天気で学校でも有名だった私が、歳をとるにつれて不機嫌な時が多くなって困っていたところ、この本に出会った。睡眠不足の時、お腹がへった時、寒くて身体が冷えた時、なるほど私にも納得のいく三つの不機嫌の原因が挙げられていた。でもこの本を読み進めていってもどうもしっくりこないな〜と思っていたら、齋藤さんはもともと不機嫌が地なんだそうで、それを克服するための方法として様々上機嫌になる方法を書いている、と言う事が分かって、しっくりこない理由に納得した。私はもともとお客さんといる時はいつも上機嫌だし、若い頃は陽気、ねあか(もう死語ですが)で通っていたので、それでしっくりこなかったのだと。だから、私のような元がねあかな人が不機嫌になることが多くなっている人には、この本は向かない、と言う事が分かった。この本で書かれている上機嫌になるための処方箋は、元がねあかな人には嘘っぽい行動や振る舞いになってしまって、その行為に不機嫌になってしまう、という不機嫌スパイラルが始まってしまう危険性がある。
くれぐれもご注意を・・・で、元がねあかな人が不機嫌になるのを防ぎ、元の上機嫌を復活するには・・・不機嫌の原因を上機嫌に除去するのは自分に対して瞞している感覚で不機嫌になるので、不機嫌の原因を正統な理由で除去するしかない。もしくは、忘れるまで我慢するしかない。元がねあかなので時間が経てば自然と上機嫌が戻ってくる。はずなのだが、60も過ぎると戻りが超遅くなって、そのうち別の不機嫌要因がやってきて頭を占拠する、という厄介な世代となってしまった。昔、意地悪ばあさんというのがあったのを思い出すが、あれは元がねあかな人間が歳をとった典型なのかもしれない。罪のない意地悪でもやってみるか、、、

良書です!

齋藤孝氏の本は結構読みましたが
この本は特におススメです。
機嫌を気分に左右されるのは「素人」
技にできるのが「玄人」というのは
目から鱗でした。