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参照。

カテコールアミン

2008-04-01 14:41:43 | 解剖生理学(脳神経系)
分子構造のなかにカテコール核をもった生理活性アミンで、副腎の髄質から分泌される心臓の収縮、血圧の上昇を促す働きをするホルモンをいう。アドレナリン、ノルアドレナリン、ドパミンなどの総称。神経伝達物質として、また副腎皮質ホルモンとして重要な役割を果たしている。

なお、ノルアドレナリンまたはアドレナリンを伝達物質とする神経をアドレナリン作動性神経という。また、カテコールアミンが合成されるとき、「チロシン→ドーパ→ドパミン→ノルアドレナリン→アドレナリン」の順で合成される。

カテコールアミンは神経終末から遊離し、伝達停止時にはカテコールアミンの再取り込みが行われる。再取り込みによって神経終末に移行したカテコールアミンはモノアミンオキシダーゼA(MAOA)によって分解される。

・アドレナリン受容体
アドレナリン受容体にはα受容体とβ受容体がある。α受容体には、α1受容体とα2受容体が存在する。α1受容体は交感神経支配器側の作用を起こし、α2受容体は交感神経からNAdやAdの遊離を調節する働きをする。

β受容体はβ1受容体、β2受容体、β3受容体の三つに分けることができる。β1受容体は心臓などに存在し、β2受容体は気管支平滑筋などに存在し、β3受容体は脂質代謝に関与している。

・ドパミン受容体
ドパミン受容体にはさまざまな受容体が存在するが、主なものとしてD1受容体とD2受容体がある。この違いはアデニル酸シクラーゼ(AC)に対してどのように作用するかで異なっている。

D1受容体ではGsと共役してアデニル酸シクラーゼを活性化する。それに対し、D1受容体ではGiと共役してアデニル酸シクラーゼを抑制している。

 カテコールアミンの生理作用
・アドレナリン(Ad)の生理作用
アドレナリン(Ad)は循環器系に対して血管収縮、心拍数増大などの作用がある。これらの作用によって、血圧上昇がみられる。

ただし、アドレナリンはα1受容体の作用による皮膚、粘膜、腎臓の血管収縮と、β2受容体の作用による骨格筋、冠血管、肝臓などの血管拡張が同時に起こっている。このとき、α1受容体による血管収縮作用の方が強いため、血圧が上昇するのである。

ここで、前もってα1受容体を遮断してアドレナリンを投与すると、β2受容体による血管拡張作用が表れるため、血圧下降作用を起こす。この現象をアドレナリン反転という。

また、平滑筋に対しては気管支平滑筋の拡張作用、瞳孔散大の作用がある。

・ノルアドレナリン(NAd)の生理作用
血圧上昇作用を示すが、心拍数は同じか心拍数減少作用を示す。

・ドパミンの生理作用
中枢神経の伝達物質であり、精神活動や下垂体ホルモンの分泌などに関与している。また、消化器系の機能調節など末梢に関しても重要である。

ノルアドレナリンはα作用が強く、低血圧やショックに、

アドレナリンはβ作用が強く、気管支喘息や局所麻酔に併用して用いられる。


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