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ユーさんのつぶやき

徒然なるままに日暮らしパソコンに向かひて心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書き綴るブログ

見当識を喪失し当てもなく放浪する夢

2006-09-07 | 真夜中の夢
 昨夜見た夢の中での話であるが、自分は何処かの会社で、ある組織の長とその組織の中の部署の長を兼務していた。前者は大阪市内に所在があり、後者は大阪近郊西宮市にあった。自分は大阪の方に出社することが多く、永らく西宮の方には顔を出していなかった。
 西宮の勤務先では、組織の長である自分からメンバーへの連絡や日常のコミュニケーションがほとんどなく、みな困っているようであった。メンバー個人の出張旅費の精算すら出来ていなかった。今日こそ、自分は西宮の方へ出勤して、みなのために、貯まっている雑用を片付けなければなるまいと思って自宅を出た。
 通勤電車は満員であった。満員の中に一人で座席に寝そべっている若いヤツが居た。一寸腹が立ったが、よく見ると手足の不自由な若者のようであった。これは仕方がないと思いながらも、電車は走り続けた。ふと我に帰ると、自分は西宮のどの駅で降りてよいのかサッパリ自信がないことに気が付いた。自信がないと言うよりも、完全に記憶を喪失しているのであった。電車は徐行を始め、西宮市内のある駅に停車した。見ているとほとんどの乗客が降りる。かなり大きい駅だ。多分、自分の降車駅もここだろうと勝手な推量をして降りた。
 改札口を出て駅前の道に出ると、其処は見覚えのある場所であった。良かった。助かった。まだ少しは記憶がある。と思って、歩き続けながら、足元を見ると、自分が履いているのは靴ではなく、何と稲藁を編んで作った底の浅いワラジであった。こんなもの履いて会社へ行けば大笑いだ。時計を見るとまだ朝の7時だった。うん、今なら一度自宅へ戻って、出直すことが出来そうだ。と思って、もと来た道へと引き返した。
 結局、この日も西宮の勤務先へは行かなかった。西宮へ行くには遅くなりすぎた。遅刻してはマズイと思ったからだ。自宅からは、今度は大阪の勤務先を目指して此花区の界隈を歩いていた。目指すと言うよりも、放浪していた。腹が減ったので、コンビニでジャガイモの一杯詰まったオムレツのようなものを買って、食べながら歩いた。自分は何処へ行こうとしているのか、何をしようとしているのか自分でも分らなくなっていた。懸命に自分の意識を探ろうとするが、意識的に努力すればするほど、暗黒の闇に落ち込んでいく。周囲の音が、ただ雑音として飛び込んでくるだけ、見えるものもぼんやりと目に映っているだけだった。完全に自己を喪失した状態。意識はあるが、意識のない状態。現在の自分とは何か?自分は何処へ行くのか?そんな意識だけが鮮明で、その他の知覚も存在の感覚も極めて曖昧になりながら、すーっと奈落の底へと吸い込まれていく...そんな感じを抱きながら現実の世界に復帰した。
 今日の夢はここで終わった。この夢は痴呆症への潜在的な恐怖なのか、あるいは現在の自分の生き様への無意識の不安なのか、一体全体、何のことか自分でもよく分らない夢だった。


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