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ユーさんのつぶやき

徒然なるままに日暮らしパソコンに向かひて心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書き綴るブログ

再発防止とは根本原因を徹底的に究明し除去することを言います(2006.9.1)

2006-09-01 | 社長のサプリ
 世に「再発防止」という言葉がある。同じ原因で起きる失敗を二度と繰りかえさないことを言う。ところが、残念なことに、同じ原因の失敗を繰り返す会社や組織が後を絶たない。隠せなくなって、社長の耳に届いて初めて、社長が出てきて、繰り返す言葉が「再発防止に努め、二度と失敗は繰り返しません」である。深々と頭を下げて、それで終わりにしてしまっては何の解決にもならない。
 「再発防止」と言う言葉の意味をよく考えて欲しい。再発を防止するとは、原因を徹底的に究明して、その原因を取り除くことを言う。原因とは表面に見える表層的な原因ではなく、深層に潜む根本的な原因(真の原因)を言う。そして、その根本原因を除去することを「再発防止」と言うのである。
 何処かの銀行でとんでもないシステム障害を起こしたことがあった。入力ミスをした人や障害を起こした担当者に譴責を与え降格しても、これでは根本原因を除去したことにならない。また、何処かの鉄道会社では、カーブを曲がりきれず、列車がマンションに激突したことがあった。このような事故に対して、乗務員への日勤教育を強化することだけで、果たして何の解決になるのかよく考えて欲しい。その後の報道などで、これらの事件・事故の根本原因が究明されたという話を、我々はどの程度聞かされているのだろうか?
 大抵の場合、根本原因は、人ではなく、構造・仕組み・制度・手順などシステムを構成する要素に潜んでいる。さらにシステムの変革や改善を阻む組織の文化にも原因がある。根本原因は根深いところにあり、人為的なミスはただの引き金に過ぎない。人がミスをしてもミスに至らない、あるいは軽くて済むようなシステムにするにはどうすれば良いか。常に根本原因を人以外のシステムに求めておれば、事故が起きるたびにシステム改善の蓄積が進み、本当の再発防止が継続的に行われていくのである。


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