不二家製品の品質管理がずさんであったことが暴露され、連日、テレビや新聞のニュースのネタを賑わせている。また、不二家は、組織全体をカバーしていないが、品質や環境ISOの認証を取得していたことから、ISOの存在意義までが議論され始めている。しかし、現在解明されつつある不二家の問題に対して、ISOが機能していなかったというような議論のすり替えを行ってはならない。ISOに不備があるならば、それはISOの不備として別の場所で論ずべき問題である。
不二家の問題の一つの例として消費期限の過ぎた原材料が使用されていたことが上げられている。消費期限を過ぎた原材料を使用してはならないと言う社内ルールがあるに関わらず、それを遵守していなかったとか、また、ルールはあったが、内容が甘かったということであれば、これらはすべて管理・監督者の責任であり、当然、社長にまでその責任は及ぶ。その他、製品に蛾の幼虫が混入していたとか、工場ではネズミが大量に発生していたとか、大腸菌数が基準オーバーの製品を出荷していたとか、顧客クレームに対していい加減な対応をしていたとかの報道は、いずれも顧客満足を第一に営業すべき組織の最低限のルールすら守れていなかったことを明確に示している。今後の展開次第では、同社は外部の力による大改革、解体、身売り、或いは倒産にまで進むことは免れまい。
ISOは万一不備が発生すれば、直ちに経営上層部や専門部署にそれが報告され、再発防止の処置を取ることができるようにするシステムである。そのシステムを形式的にのみ運用するとか、管理・監督者の恣意的な判断で曲げた運用をするとか、悪意を持って隠蔽するとかということがあれば、ISOなど関係のない話である。また審査機関には、元々、これらのすべてを発見する権限も責任も能力も時間も何も与えられていない。
品質管理上の問題を根絶する基本は経営者並びに組織の構成員の姿勢やモラルだ。刑法があっても窃盗や殺人がなくならないのと同様に、ISOの認証があるから品質管理の問題が発生しないというものではない。特に、組織のトップに位置する経営者や幹部が経営責任を万全の意志で全うしようとしない限り、品質管理の問題は絶対になくならない。
経営責任とは不祥事の責任をとって辞任することではない。不祥事が起きないようにすることが経営責任なのだ。企業の経営者並びにそれを補佐する幹部諸氏は不二家の問題を他山の石として経営責任を全うしなければならない。不勉強な社長は社長の責任を放棄しているのと同じだ。せめてISOの要求事項が理解できる程度に勉強すること。幹部諸氏も同じだ。不二家の問題はISO以前の問題だ。


不二家の問題の一つの例として消費期限の過ぎた原材料が使用されていたことが上げられている。消費期限を過ぎた原材料を使用してはならないと言う社内ルールがあるに関わらず、それを遵守していなかったとか、また、ルールはあったが、内容が甘かったということであれば、これらはすべて管理・監督者の責任であり、当然、社長にまでその責任は及ぶ。その他、製品に蛾の幼虫が混入していたとか、工場ではネズミが大量に発生していたとか、大腸菌数が基準オーバーの製品を出荷していたとか、顧客クレームに対していい加減な対応をしていたとかの報道は、いずれも顧客満足を第一に営業すべき組織の最低限のルールすら守れていなかったことを明確に示している。今後の展開次第では、同社は外部の力による大改革、解体、身売り、或いは倒産にまで進むことは免れまい。
ISOは万一不備が発生すれば、直ちに経営上層部や専門部署にそれが報告され、再発防止の処置を取ることができるようにするシステムである。そのシステムを形式的にのみ運用するとか、管理・監督者の恣意的な判断で曲げた運用をするとか、悪意を持って隠蔽するとかということがあれば、ISOなど関係のない話である。また審査機関には、元々、これらのすべてを発見する権限も責任も能力も時間も何も与えられていない。
品質管理上の問題を根絶する基本は経営者並びに組織の構成員の姿勢やモラルだ。刑法があっても窃盗や殺人がなくならないのと同様に、ISOの認証があるから品質管理の問題が発生しないというものではない。特に、組織のトップに位置する経営者や幹部が経営責任を万全の意志で全うしようとしない限り、品質管理の問題は絶対になくならない。
経営責任とは不祥事の責任をとって辞任することではない。不祥事が起きないようにすることが経営責任なのだ。企業の経営者並びにそれを補佐する幹部諸氏は不二家の問題を他山の石として経営責任を全うしなければならない。不勉強な社長は社長の責任を放棄しているのと同じだ。せめてISOの要求事項が理解できる程度に勉強すること。幹部諸氏も同じだ。不二家の問題はISO以前の問題だ。



TB張らせて頂きました。
不二家の不祥事の原因は、業界内でのシェア争いや売上げ拡大に腐心するあまり、顧客の視点を忘れてしまっていたことにあると思います。
私の会社の社長は、「給料はお客さんからもらっているということを忘れるな」とよく言っていますが、まさにその通りだと思います。
企業のお客さんや株主に対する社会的責任を定めた国際規格の策定が進んでいるので、不二家のような企業はこれからの時代、一流企業として生き残っていくのは難しいでしょうね。
「食品の安全」の不祥事が次から次に出て来ていますが、
新しいシステムを活用して「食の安全」に取り組み始めている会社も、
一部には、ある様です。
こちらを・・・。
↓↓↓↓
http://fsr.cocolog-nifty.com/blog/2007/01/post_b19c.html
「日本の食品業界で初の試み」との事ですので、
一度、ご覧になられれば・・・・?
内容の説明の為の「動画」は、こちらです。
↓↓↓↓
http://www.youtube.com/watch?v=fa9BwUFMOXo
最近 ISOマネジメントの出来、不出来は ISO以前の態勢で決まるような気がしています。