私事ながら、3ヶ月間の入院をした。わが68年の人生で記憶のある限り初めての体験であった。幸いにも、本日、とりあえず退院できた。まだ患部の根本原因を除去していないので、2ヵ月後に再入院し、処置がとられる予定である。
何とか死ぬまで生きていたい。生きている限り、健康で健全な生活をしていたい。誰もがそのように思っているであろうが、現実はそのようには参らぬもののようであるらしい。生きていることと健康で健全な生活が保障されることとは関係がないのである。
自分のことを例に上げて恐縮であるが、これまで、我が人生、かなりがむしゃらに仕事して来たが、健康には人一倍留意してきたつもりだ。好きな酒も適量で我慢してきたし、ジョギングやウォーキングの汗も流し続けた。管理医を定め、健康管理のために、月に一度は体調異常の有無に関らず相談に訪れ、検診を受けてきた。定年後も仕事をやっているので、国民健康保険も常に上限の最高額を負担し、支払い続けてきた。今のわが国の総理は、ぐうたらなふしだら生活をしている者だけが病気をすると思っておられるようであるが、現実はそうではない。万全の予防を行い、真面目の上にクソを付けて、注意に注意を重ねていても、避けられぬのが病気である。誰が好き好んで、辛い苦しい病気になりたいと思うものか。
また、この3ヶ月間の入院生活で、医療現場の実体をつぶさに観察し、体験した。医療現場の実体は極めて真面目で誠実で健全である。医師も看護師もみな最善の努力をしている。看護師はみな明るく親切であり、患者を自分の親兄弟のように思って対応してくれた。深夜でもいやな顔一つせず、ナースコールに駆けつける。医師も担当の患者には足繁く通って適切に対応している。
ある時、「実は、今日は会議があってね。遅くなって申し訳ない」と言いながら、真夜中の10時過ぎに同室の患者を診察に来て、丁寧なアドバイスをして帰宅された。他人事ながら、「この医師も真面目な人だね。これから自宅へ帰っての遅い夕食で気の毒だ。こんな毎日が続いて一体お医者の身体がもつのかね?」と思った。医師の仕事はまことに激務である。このような場面を毎日見ていると、「医者とは社会的に不適格な人が多くて...」なんていう発言がどこから出てくるのか不思議でならない。この国の総理は、すべて自分本位の仮想現実の世界に生きておられるのではないかと思われてくる。
社会保険と言うものは、何も他人の面倒の負担の肩代わりをするだけでもあるまい。自分のために、余裕のあるときに貯金するような意味もある。他人様のお役に立てることができれば尚更結構なことではないか。それを、「ぐうたらな人のために税金を多く負担しなければならない」などと発言するとは! 何という発想をしてくれるのか。信じられない。このような話が、日本のニュースとして、外国にも伝わっていくかと思うと、わが国の文化や知的水準のレベルが知れて、本当に赤面の至りだ。


何とか死ぬまで生きていたい。生きている限り、健康で健全な生活をしていたい。誰もがそのように思っているであろうが、現実はそのようには参らぬもののようであるらしい。生きていることと健康で健全な生活が保障されることとは関係がないのである。
自分のことを例に上げて恐縮であるが、これまで、我が人生、かなりがむしゃらに仕事して来たが、健康には人一倍留意してきたつもりだ。好きな酒も適量で我慢してきたし、ジョギングやウォーキングの汗も流し続けた。管理医を定め、健康管理のために、月に一度は体調異常の有無に関らず相談に訪れ、検診を受けてきた。定年後も仕事をやっているので、国民健康保険も常に上限の最高額を負担し、支払い続けてきた。今のわが国の総理は、ぐうたらなふしだら生活をしている者だけが病気をすると思っておられるようであるが、現実はそうではない。万全の予防を行い、真面目の上にクソを付けて、注意に注意を重ねていても、避けられぬのが病気である。誰が好き好んで、辛い苦しい病気になりたいと思うものか。
また、この3ヶ月間の入院生活で、医療現場の実体をつぶさに観察し、体験した。医療現場の実体は極めて真面目で誠実で健全である。医師も看護師もみな最善の努力をしている。看護師はみな明るく親切であり、患者を自分の親兄弟のように思って対応してくれた。深夜でもいやな顔一つせず、ナースコールに駆けつける。医師も担当の患者には足繁く通って適切に対応している。
ある時、「実は、今日は会議があってね。遅くなって申し訳ない」と言いながら、真夜中の10時過ぎに同室の患者を診察に来て、丁寧なアドバイスをして帰宅された。他人事ながら、「この医師も真面目な人だね。これから自宅へ帰っての遅い夕食で気の毒だ。こんな毎日が続いて一体お医者の身体がもつのかね?」と思った。医師の仕事はまことに激務である。このような場面を毎日見ていると、「医者とは社会的に不適格な人が多くて...」なんていう発言がどこから出てくるのか不思議でならない。この国の総理は、すべて自分本位の仮想現実の世界に生きておられるのではないかと思われてくる。
社会保険と言うものは、何も他人の面倒の負担の肩代わりをするだけでもあるまい。自分のために、余裕のあるときに貯金するような意味もある。他人様のお役に立てることができれば尚更結構なことではないか。それを、「ぐうたらな人のために税金を多く負担しなければならない」などと発言するとは! 何という発想をしてくれるのか。信じられない。このような話が、日本のニュースとして、外国にも伝わっていくかと思うと、わが国の文化や知的水準のレベルが知れて、本当に赤面の至りだ。


