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ユーさんのつぶやき

徒然なるままに日暮らしパソコンに向かひて心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書き綴るブログ

エトス・パトス・ロゴス

2005-10-13 | 社長のサプリ
(第一部)
古き良き時代のギリシャには
素晴らしい哲学があった
精神を3要素に分解した
エトス、パトス、ロゴス
人間ある限り継続する永遠の真理だ

エトス、パトス、ロゴスとは何か?
エトスとは精神、気風のことだ
パトスとは感情、共感のことだ
ロゴスとは理性、論理のことだ
現代ビジネスマンが習得すべき必須の哲学だ

先ず初めに営業マンのエトスとは何か?
それは自信であり
何かをやり遂げる達成意欲であり
不撓不屈の意志であり
顧客から見れば自分への信頼だ

次に営業マンのパトスとは何か?
それは顧客と心の交流をすることであり
顧客に本音を語ってもらうことであり
顧客ニーズを自分のこととして理解することであり
顧客満足とは何かを肌で感ずることだ

さらに営業マンのロゴスとは何か?
それはビジネスの論理を知ることであり
商品の科学的・技術的知識を知ることであり
自社・顧客の利益の構造を知ることであり
顧客満足の論理を知ることだ

エトス・パトス・ロゴス
古臭い、カビの生えた哲学ではない
小手先の営業技術やノウハウよりも
はるかに核心の本質を提供する哲学だ
過去から現代に至る悠久不変の哲学だ

エトス・パトス・ロゴス
自分の現状はこれで良いか?
自分は今何をなすべきか?
自分の将来はどの方向を目指すべきか?
これらを常に確認するチェックリストだ

キミのエトスはOKか?
キミのパトスはOKか?
キミのロゴスはOKか?
人間として抜かりはないか? 
個人としてこれで十分か?

営業マンと顧客
上司と部下
家族・交友関係
あらゆる人間関係における
自己反省の必須のチェックリストなのだ

(第2部)
ところでね
話はごろっと変わるがね
若い頃はロゴスが一番大事だ
と思っていたんだ
それが違うんだな

少し年食って
パトスが大事だななんて
思い始めたんだ
他人との共感がなくて
どうして一緒に仕事が出来るのかってね

暫くそれで行った
しかし考えてみれば
他人を当てにしていたわけだ
共感が大事なことは当たり前だよ
しかしそれだけでもないんだな

結局行き着いた先は自分だった
自分の意志だ エトスなんだ
自分がやる気出して
自分がぐいぐい引っ張って行かないと
誰が自分の思うように自分を連れて行くんだとね

それで大分時間が経ったんだ
だが いつまで経っても上手く行かなかったんだ
どれか一つだけではダメだったんだ
40年以上も経ってやっと分ってきたんだ
ロゴスもパトスもエトスも 結局は全部必要だってことがね
一つのものを違う角度から見ていただけだってことがね
すべて やる気と言う心のエネルギーであったんだよね


勝者の運命

2005-10-10 | 社長のサプリ
Win-Winという関係がある
双方に勝ちをもたらす関係だ
Win-Loseという関係がある
一方が勝ち、他方が負ける関係だ
Lose-Winという関係がある
一方が負け、他方が勝つ関係だ

一方が極端に強い場合、強者が常にWin-Loseを求める
アメリカの世界戦略がこれに近い
アメリカから見た太平洋戦争もこれだ
短期的には成立するが、長期的には?の関係となる

一方が弱く、他方が強い場合はLose-Winが成立する
戦後、一貫した日本の対米従属はこれだ
会社内でも常にこの関係が成立している
部下が常に上司に従う関係だ
部下はオノレの非力を認め上司の支配に身を委ねる
上司は当然と思うが当然であってはいけないのだ
部下の無意識に挫折感が蓄積し続けるからだ
蓄積した部下の無力感はやがて上司への反抗と非服従に転化するのだ
非能率、怠慢、相互不信から、やがては破局を迎えることとなるのだ
勝者が勝ち続けることの出来ない環境へと展開するのだ

永遠に続く一方的なLose-Winの関係はありえない
永遠に続く一方的なWin-Loseの関係もありえない

勝者が敗者にLoseを強制するとき そこには配慮が必要だ
大会社が下請会社にコストダウンを強制するとき
大銀行が小企業に貸し剥がしを強制するとき
国が地方の責任と権限を奪い続けるとき
与党が数の力で野党を無視するとき
社長が部下に奉仕を強制するとき
夫婦の一方が他方を尻に敷くとき
先生が子供に耳を貸さないとき
親が我が子を叱るとき

これらにおいて長期に勝ち続けるWinはありえない
一方に強制があり、他方に防衛があるだけだ
其処には、創造し、挑戦する課題が何もない
関係は停滞し、後退し、緊張が持続し、生産が停止する

理想はWin-Winだが これがなかなかに難しい
Win-Winには成熟した大人の関係が前提だ
会社間であろうと個人間であろうと相互信頼が前提だ
双方に自己の確立と自信が無ければならない
双方に相手に対する誠実と信頼が無ければならない
双方に勇気と思いやりが無ければならない
双方に嫉妬や劣等感があってはならない
他人を負かすのではなく相互利益が喜びでなければならない
誠意・礼儀・敬意をもってコミュニケーションしなければならない
時間が無いことを理由に権威で相手に押し付けをしてはならない
時間をかけてでも新しい価値を創造しなければならない
一方が他方を管理し監視するものであってはならない
一方が他方に依存するものであってはならない
自分で自分を厳しく律することが出来なければならない
自分で自分の目標を作らねばならない
勝者の身勝手な賞罰があってはならない
問題を相手の立場で見なければならない
時には第三案を創造しなければならない
共通のビジョンが無くてはならない
共通のルールが無くてはならない
不必要な競争を煽ってはならない
低次元の妥協を許してはならない
面従腹背は許されない
独裁は許されない

Winだけを求めたアテネ、ローマは滅んだ
7つの海を支配した大英帝国も滅んだ
驕れる平家は久しくなかった
平成のバブルもあえなく散った
すべて勝者が敗者に永遠のLoseを強制したからだ
力ある者の一人勝ちを当然と考えたからだ

祇園精舎の鐘の音は勝者必衰の理(ことわり)を著わす永劫の警鐘であった
諸行無常の響きは勝ちを独り占めする勝者にことさら強く響いてきたのであった



絨毯の下の蛇ばかり追いかけていませんか?(2005.10.1)

2005-10-01 | 社長のサプリ
 中東の絨毯商人のお話です。
「絨毯商人が絨毯の中央部に大きな膨らみがあるのを見つけた。商人が絨毯を平らにしようと踏みつけるたびに、その膨らみが別の場所に移動する。何度やっても膨らみが平らにならない。腹を立てた商人が絨毯を持ち上げると、怒った蛇が飛び掛ってきた。商人は蛇の逆襲に驚いて気絶した」
 お話の商人は絨毯の膨らみという症状だけを見ていたのだ。問題の解決を図ろうとしたが、「真の原因」が分っていなかった。「真の原因(蛇)」さえ分っておれば、無駄なことはしなかっただろうし、蛇に食いつかれる危険もなかった。会社でも、個人でも同じことをやっている。日本語で言えば、「もぐら叩き」である。本質的な「真の原因」を究め、その原因を除去する対策を講じない限り、同じことを繰り返す。わが国政府や会社が得意としている「先延ばし」「対症療法」も同じ穴のムジナだ。しかし、「真の原因」の究明には、長時間を要することが多いので、益々、手が付けられない。目の前の緊急問題で、そんなことをしているヒマがないのだ。その緊急問題のほとんどが蛇の膨らみを踏み続ける仕事だから世話がない。長期の重要課題が先延ばしとなり、まさに悪循環だ。
 毎日、毎日、忙しく走り回っている我々は、一体、何をしているのか? 「真の原因」究明のためには、「急がば回れ」が結局は正解ではないか? 椅子に座って、タバコでも吸いながら、ゆっくりと考えて見ようではないか?

      

優先順位

2005-09-19 | 社長のサプリ
これをやらなければ会社がつぶれると社長が騒いでいる
社員は仕事の締め切り時間が迫ってイラついている
営業も製造も顧客からのクレームで走り回っている
工場ではルーズな仕事が原因で事故が頻発している
仕事の出来るマネジャーがストレスと高血圧で突然倒れる
会社にとってこれらすべてが緊急に解決せねばならぬ重要事項だ
だが これらの原因は何処にあるのだろうか?
今に始まったことだろうか?

社長は 大きな方針を示して 普段の備えに余念がなかったか?
社員は きちんとした計画で 仕事を確実に実行してきたのか?
営業も製造も クレームの予防にどれだけの時間を割いてきたのか?
工場は 事故の予防や管理に どれだけの資源を投入してきたのか?
仕事が出来るマネジャーは 自分の健康管理に無頓着ではなかったのか?
これらはすべて重要な仕事ではあったが 今すぐの緊急な仕事ではなかった
緊急でないが故に 将来の重要なことであっても直ちに手が付けられないできた
喫緊の緊急業務が忙しくて 明日の重要なことが出来ない悪循環に陥っていたのであった

何たることぞ サンタルチアだ!
緊急でなければ手をつけない
緊急になってファインプレーした方が認められる
緊急事態で飛び回っている方が仕事をした気分になっている
火を消す者が英雄となり、予防する者は仕事をしていないとののしられる
ナゼ時間をかけて根本的な再発防止策を取ろうとしないのか
そんな会社が多すぎる!

サンタルチアさん!
重要でない用事は 手を抜いてもよいことを教えてやって欲しい
重要なことは 緊急になる前に解決しておくことが大切であると教えてやって欲しい
重要でないのに 緊急というだけで優先しないことも大切であると教えてやって欲しい
会社には重要でないのに 緊急な仕事が山ほどあることも教えてやって欲しい
例えばだ
  重要でない電話、重要でない会議、重要でない報告書
  無意味な接待、無意味な付き合い、無意味な雑事
会社が命ずれば これらの雑用がすべて緊急のため重要として処理されていく
社員にイージーな仕事は 急がせればすべて優先課題として処理してくれるのだ
こんな緊急業務はさっさと止めるがよい!
緊急と重要とは別の概念だぞ!

サンタルチアさん!
重要でも緊急でもない仕事が現場では優先して実施されている現実を教えてやって欲しい
例えばだ
  暇つぶし、単なる遊び、だらだら電話
  待ち時間、手空き時間、その他意味のない活動
これらは緊急業務で疲れた社員の安息所だ
グレシャムの法則は経済学だけで起きる現象ではないのだ
安楽な仕事は、放っておけば重要で良質な仕事を駆逐して増殖していくのだ

サンタルチアさん!
時間がかかっても本当に重要な仕事が何であるかを教えてやって欲しい
成果が直ぐに見えて来なくても 本当に重要な仕事を優先すべきと教えてやって欲しい
緊急と言われる今の仕事を止めてでも それらを実行する必要があることを教えてやって欲しい
これらは長期に取組む課題だ
例えばだ
  部下の育成、勉強・自己啓発、健康維持
  仕組作り、システム作り、風土作り、人間関係作り
  ビジョン・目標の構築、品質改善、権限委譲、リーダーシップ
事前に準備しておけば 緊急業務の原因そのものがなくなっていくのだ

サンタルチアさん!
この話 実は会社の話に限定して終わらせたくないんだがね
個人の一生にとっても 極めて大切な話なんだよ 
要は何を優先させるかの問題なんだ
緊急と思われることでも重要でないことにはノーと言うべきなんだ
自分の価値観で 何を優先させるか 固有の基準を持って欲しいんだ
個人的なライフワークの時間をもっと増やしても良いのだ
人生を楽しむ時間にもっと時間を振り分けても良いのだ
健康作りが大切なら 会社の仕事のペースは落としても好いんだ
仲間との一寸一杯を自制して 自分の勉強を優先させることも重要なんだ
気楽だからと言って他人から緊急と言われた仕事だけして満足して欲しくないんだ
自分の将来に責任を持つのは 結局 自分しか居ないんだ
自分の将来を見つめて 自分で自分の能力構築に照準を合わせて欲しいんだ
時間は下手な使い方をしてもいいほど 潤沢にあるわけじゃないんだ
いい加減なやり方をしていると 結局 成果がないまま一生が終わってしまうんだ
このことに気付かないまま 現状維持を続けるのは恐ろしいことだよね
他人事だが 分っている人と分かっていない人との差は開く一方だね
どなた様にも 後になってから 後悔だけはして欲しくないね


ピグマリオン効果

2005-09-17 | 社長のサプリ
上司が部下を素晴らしいと思い込むと
それだけで部下は育つ
素晴らしい部下には好い仕事を与え
よく思うから部下を厚遇し
好いアドバイスをし よく耳を傾ける
部下はそれに反応してすくすくと育つ
上司はさらに思い込みを強化し
部下は自信を持って積極的に振舞い
成果を上げる
人はよくなると益々良くなる
善循環である

上司が部下をダメだと思い込むと
それだけで部下はダメな部下に育つ
ダメな部下には価値の低い仕事を与え
ダメだと思うから部下を軽視し
口を利かず 耳も傾けない
部下はそれに反応して徐々にやる気をなくす
上司はさらに思い込みを強化し
自信をなくした部下は末席に座り続け
成果への達成意欲を喪失する
人は悪くなると益々悪くなる
悪循環である

気の毒だが
上司の最初の思い込みが勝負を分ける
部下からスタートする諸君の人生の分かれ道がここにある!

そうと分れば 諸君!
積極的に活動することを始めよ!
わが身の運命を他者に任せていてはアブナイ!
自ら考え 自らの意志で 善循環の輪に飛び込むことを始めよ!

※ピグマリオン効果;前向きの思い込みが実際に実現してしまうことを言う。逆もありうる。教室における先生と生徒。家庭における両親と子供についても同じ。


リーダーシップの変容

2005-09-08 | 社長のサプリ
自分にできないことを他人に強制するのは不届きだ
タバコを吸う人が他人に禁煙をすすめるのは漫画だ
肥満の人が他人にダイエットを勧めるのもコッケイだ
悪い先生が生徒をよい方向に導こうとしてもそれは出来ないことだ
自分のことすら満足にできない両親が子供にそれを求めてもムリだ
自分だけを例外とするリーダーには誰も振り向いてくれない世の中となった

ビジネスリーダーも同じだ
リーダーは何をするかを自分で決めねばならぬ
椅子に座って命令するだけのリーダーは時代遅れだ
リーダーに従うかどうかはリーダーを見ている部下が決めることだ
リーダーに従う部下が居てこそリーダーはリーダーを続けることが出来るのだ

昔のリーダーは楽だった
海が荒れていなければ誰でも舵をとることができた
命令だけでよかった 
人格を疑うような自分勝手も許された 
部下はいやでも付いて行かざるを得なかった

現代のリーダーには自分探しが欠かせなくなった
現代のリーダーが真っ先に管理すべきは自分自身となった
自分自身の人生哲学なくして どうして組織の使命が明確に出来ようか
自分自身の人生理念なくして どうして組織の将来ビジョンが描けようか
自分自身を駆り立てる何かなくして どうして他人を駆り立てることが出来ようか
自分自身の内なる心に物語なくして どうして役者に名演技を求めることが出来ようか
知恵なく、力なく、情熱を持って自身の物語を語れないリーダーは、所詮、去らねばならぬ運命にある



心がハンマーになっておればすべてが釘に見える(2005.9.1)

2005-09-01 | 社長のサプリ
 「心がハンマーになっておればすべてが釘に見える」
皆さん。すべてが釘に見えるほど集中していますか? 何時まで経っても、何も変わらないのは変えようとしていないからではありませんか? 見かけはそのように見せていても心がハンマーになるほど集中していないからではありませんか? 
 会社に利益をもたらせるには、その気にならなければなりません。組織の目的・目標を明確にしていますか? 組織のインプット、アウトプット、経営資源を管理していますか? 計画し、実行し、結果を確認し、次のアクションにつなげていますか? 日常のこれらの仕事をマンネリ状態で進めていませんか? 自分を含め、すべての人の心がハンマーになるように、真剣に考え、集中し、努力していますか?
 列車事故。航空機事故。自動車のリコール。医療事故。組織や企業のあちこちで、ポカミスが目立ちます。自分の気持ちが緩んでいないか総点検してください。マイナスを防御するだけでなく、プラスに向かって心をハンマーにしてください。


リーダー(社長)とマネジャーの役割は異なります(2005.8.1)

2005-08-01 | 社長のサプリ
 「経営管理」と言う用語で、経営と管理を一語で括ることが多いが、その差異は十分に認識されているであろうか? 規模の小さい組織では、経営と管理を区別することが困難な場合もあるが、少なくとも経営者(リーダー)と管理者(マネジャー)の機能は別のものである。以下にその違いを述べる。
 組織の進むべき方向(ビジョン)を設定するのはリーダーの役割であり、ビジョンに沿って計画立案と予算設定するのはマネジャーである。また、人々をある方向に向かって整列させるのはリーダーの役割であるが、計画遂行のために組織構造を作り、要員配置するのはマネジャーである。人々にモチベーションや意欲を持たせるのはリーダーの務めであり、目標達成のためのコントロールを行い問題解決を図るのはマネジャーである。さらに、成果を達成するために大規模な変革を構想するのはリーダーであり、決められた計画に沿って秩序を構築し維持するのはマネジャーである。
 組織のリーダーたる経営者は、自分の責務・役割を過小に見積もって、より容易に推進できるマネジャーの仕事に専念していないだろうか? 経営者(リーダー)がマネジャーの領分を侵すのは自由であるが、本来のリーダーの責務を放棄してもらっては困る。リーダーの責務に自覚がない経営者は失格である。


大物の条件

2005-07-26 | 社長のサプリ
大物の条件とは?
戦術よりも哲学を好む
維持よりも発展を目指す
リスクを恐れずこれを冒す
秩序よりも変化を尊重する
管理よりも革新を指向する
能率よりも効果に関心を持つ
統制よりも信頼で人を動かす
現状よりも未来に焦点を合わす
目先のことよりも長期に目を向ける
如何に為すかよりも何を為すかを考える
仕組みよりも共通目標の構築を重視する
地位よりも個人的な影響力で人を動かす
従わせるのではなく付いて行きたいと思わせる
スケジュール・段取りよりもビジョン・戦略を語る
規則・手順に従うよりも規則・手順を越えて動く
夢見る者はすべからく大志を抱き大物を指向すべし



リスクマネジメント

2005-07-05 | 社長のサプリ
世界はリスクに満ちている
会社の倒産、財産の喪失
突然の病気、不治の病、医療ミス
狂者の殺戮、狂気の乱舞
大雨、洪水、がけ崩れ
地震に、火災に、事故、災害
理不尽で、無謀で、予測不能の
あらゆるリスクがまかり通り
巷には犠牲者が氾濫する
この厳しい現実に自分が直面したとき
この厳しい現実に自分が当事者となるとき
あなたならどうする?
打ちのめされて二度と立ち直れなくなる?
直ぐに立ち上がって普通の生活に戻る?
不幸をバネにして更に強くたくましくなる?
それはあなた次第だ
その結果はあなたの選択次第だ
何と言っても
自ら進んで不幸の道を選択してはならない
犠牲者になり切ることで精神の安定を求めてはならない
更に深みに沈みこんで行ってはならない
一度は沈んでも
悲嘆、苦痛、憤激の泥沼から、
手を出し、頭を出し、泥水を掻き分けて
水面に浮き上がって欲しい
何とか早く立ち直って欲しい
フツーの表情で、フツーの生活をして欲しい
願わくば、これを契機に、更に強く、たくましくなって欲しい
この不幸を、貴重な体験に転じて、更に強く、たくましくなって欲しい
一度は沈んでも、浮かび上がって、地上に這い上がるのだ
負けるな、諦めるな、くじけるな、そして、簡単には死ぬな
不撓不屈の精神力を発揮するのだ
大切なのは個人の精神力だ
他ならぬ己の精神力だ
精神力は生きる人間の基本のエネルギーだ
今、関係のない人、傍観だけの人、幸せな人
経営者、組織の人、組織に属さぬ人たち
これらのすべての人に伝えたい
不幸に遭遇する前に、普段の努力で、精神力を備蓄するのだ
これが、あなたの究極のリスクマネジメントだ



二兎を追え!考えれば手はある!(2005.7.1)

2005-07-01 | 社長のサプリ
 人の性格は様々であるが、時には完璧主義の人が居り、彼らにはあいまいさが許せない。どちらか一方に決めなければ息が出来ない。また、100点を取らなければ満足出来ない。一方は100点で、他方は0点。お陰で、良いこともあるが、良くないこともある。
ビジネスの世界では、「変化か、安定か」「慎重か、大胆か」「低コストか、高品質か」「自主性尊重か、管理の強化か」「未来への投資か、目先の利益か」などなど、矛盾するパラドックスにはコト欠かない。これらは、いずれもどちらか一方の満足だけでは困るのだ。同時に両方を追求することが必要なのだ。
 会社もいわゆる米国のビジョナリーカンパニーと呼ばれるようなエクセレントな会社では、どちらか一方に偏することを「ORの抑圧」と言ってこれを避けつつ、「ANDの才能」で、自由に考えながら両方の獲得を狙うことを良しとする。「ANDの才能」とは、様々な側面の両極にあるものを同時に追求する能力のことである。どちら一方だけを選択するのではなく、両方とも手に入れることに努力する。両者を50/50としてバランスを取るというような日本人好みの発想をしない。両方とも100点を目指すのだ。
 人材の豊富な一流の会社は、決して、二者択一という安易な考えに堕することなく、二つの相反する考えを同時に受け入れ、「ANDの才能」を最大限発揮させようと努めるものだ。「考えれば手がある」のは、囲碁でも、将棋でも、ビジネスの世界でも同じだ。
 
      

計画のやり過ぎには注意が必要です(2005.6.1)

2005-06-01 | 社長のサプリ
 マネジメントの原則として有名なPDCAがある。PLAN(計画)して、DO(実行)して、CHCK(確認)して、ACTION(見直し)せよ、と言う原則である。PLAN(計画)に先立って、ビジョン、方針、戦略が先行しなければならないなどと、経営学者からしたり顔で言われると、我々は、つい、計画がなければ物事は動かないと考えがちだ。しかし、この考え方は大いなる誤りを導くことがある。曰く、「うちの社長にはビジョンがないからダメだ」などと責任を転嫁したり、自らが一歩踏み出すリスクを取らない口実を与えることになる。
 現実はどうか? 実際は先ず行為(DO)している現実がある。続いて、その結果を確認する(CHECK)があり、また、行為(DO)があって、現場では、CDCDが続く。一寸大きな計画が持ち上がると、最初に実験的なDOとCHECKが繰り返され、その後にやっとPLANとなる。その順序はCDCPDとなって、滅多なことに、絵に書いたようなPDCAが行われない。つまり、計画(PLAN)がすべてに先行することはほとんどない。
 ダーウインの進化論もそうだ。完全に神が計画したかに見える生物の系統的な進化も、実は何も計画(PLAN)がなかった結果だとのことだ。生物の進化は偶然によるDOと自然淘汰による適者生存の結果に過ぎない。如何にも精巧な神の計画があったように見えるが、実はそうではないのだ。ビジネスの世界においても、立派な計画がないと実行してはならないというような常識は間違いかもしれない。計画を重視するあまり、実行がおろそかになったり、着手できなくなったりしては本末転倒だ。
 変化の激しい時代では、柔軟性に乏しい固定的な計画は、むしろ実行(DO)の足を引っ張ることになり、存在の意味を喪失する。計画は万能ではない。実行(DO)を支援するのが計画(PLAN)の本来の役目である。社会主義国が固定的な5カ年計画や10カ年計画で挫折したのは記憶に新しい。「ビジョンがない」「戦略がない」などと言って、実行(DO)をサボる口実にしてはならない。ただし、不完全な神の創作物は自然淘汰による消滅を待つのみであり、計画が重要なことに変わりはない。



構造が行動を生む-列車事故の教訓(2005.5.1)

2005-05-01 | 社長のサプリ
 4月下旬に、あってはならない大事故が起きた。外国ではない。この日本で100人以上の死者を出す列車事故となった。信じられない。日本の鉄道技術は世界に冠たるものだと思っていたが、起きてしまっては、一寸、考え直さざるを得ない。物事の結果には必ず原因がある。今回の事故の直接原因もやがて解明されることになるだろう。きちんとした結果を聞きたいものだ。
 ところで、一般論として、何かが起きた場合の処置の基本は根本原因を見つけ出すことにある。原因を表層に求めて応急処置や対症療法で終わってはならない。それでは再発防止は絶対に出来ない。同じタイプの事故が別の場所や時間に起きて、永遠のもぐら叩きを繰り返す。組織の制度や仕組み、業務手順、組織文化などの構造の基底にある本質的な原因を見出して、それを退治しなければ再発を防止できない。
 個人のミスはあくまでも構造の結果だ。構造が人間の行動を生んでいるのだ。原因を個人のミスだけに帰することは最低の解決法だ。会社のこれまでの処置として日勤教育と言うのがあったそうだ。個人に反省させ、罰を与えて、それで終わりというのは信じられない処置だ。これでは永遠に個人ミスを招いた根本原因、すなわち構造の欠陥が解明されない。構造の何処に問題があるのかを究明して、その問題を除去する根本的な解決が図られなければならない。
 構造の根底には、官僚主義、非現場主義、事勿れ主義、技術軽視、コスト優先などの組織文化がなかったか? このような構造の問題は事故を起こした会社においてだけではなく、日本全体に共通の組織文化の問題と思われてならない。

       

「自己達成予言」とは「できる」と言えば「できる」ことです(2005.4.1)

2005-04-01 | 社長のサプリ
  自分の言った言葉を一番近くで聞くのは自分である。自分は自分が一番信頼できるので、自分の言ったことは本当だと思い込む。ここが大事なところだ。自分に十分の能力があって100%できることなのに、よく考えもせず他人に対して、「出来ない」と言ってしまったとしよう。その途端に、すべてのことが出来ない方向に回転する。世にも恐ろしいことになるのだ。自分自身も他人にウソを言ってはならないと無意識的に、出来ない方向に努力してしまう。
 逆に、少々出来ないかもしれないことでも、「ハイ、出来ます」と言ったとしよう。すべて、前とは逆にどんどんと出来る方向に回転する。時には、運まで味方して、その時に考えもしなかった新しい状況が現れて、困難が自ら消滅してくれる。すべてが出来るように出来るようになっていくから不思議だ。
 50/50で迷っているときは、「やろう」と言おう。この世の中は引込み思案では何も実現しないように作られている。そうでなくても、他人様は喜んで足を引っ張ってくれるのに、自分で自分の邪魔をする必要が何処にあろうか。これを心理学で「自己達成予言」と言う。諸君。これは自然法則であり、原理である。大いに活用しようではないか!


計画も大事ですが、行動はもっと大事です(2005.3.1)

2005-03-01 | 社長のサプリ
 管理のサイクルはPDCAと言われている。PLAN(計画)→DO(実行)→CHCK(チェック)→ACTION(アクション)の例のサイクルである。一般には、実行が先行して「下手な鉄砲」になってはいけないとばかり、計画のステップが重視され、推奨されている。それはそれで結構なことであるが、あまりにも計画重視になり過ぎて、計画ができたときには、もはや実行する元気が失せてしまってはいないだろうか? 「下手な鉄砲」との批判は、実行する人をからかったり、自分の優柔不断を隠す隠れ蓑になっていないだろうか? 大体、計画なんていうのは、お役所のスローモーの原因であったり、社会主義国経済を破綻させた元凶にもなったのだ。
 「下手な鉄砲、数打ちゃ当たる」の真意は、成果=行動X回数 にある。究極の成功には行動の数が物を言うのだ。営業活動、然り。恋人へのアタック、然りである。また、古来、「案ずるより生むが易し」と言う言葉もある。諸君! デスクにしがみついて呻吟していないで、一度、外へ出かけて行動に移してみては如何かな? 人材豊富な大企業が計画倒れでうまくいかず、少人数の中小のほうが、案外、うまく行くことがあるのは、行動重視が幸いしていることが多い。
 ところで、昨今、中小の行動力が減退気味だ。中小で働く諸君! 動け! 元気出せ! 頑張れ! 負けるな! トライせよ!