京大アルバータ大そよ風程度でも発電する回転しない風力発電開発

2014-08-07 05:58:23 | 自然エネルギー

京大など、そよ風程度でも発電する回転しない樹木状構造の風力発電装置を開発

 京都大学大学院工学研究科の木村真之助教、窪田まど華大学院生、引原隆士教授らは、カナダのアルバータ大学と共同で、そよ風程度の風速でも発電する風力発電装置を開発した。

プロペラ型ではなく風を受ける部分が中心から枝分かれしたツリー型の構造。木村助教らは、微小エネルギーを収穫して電力変換する「エネルギーハーベスティング」に着想を得て、さまざまな周波数が共鳴するような樹木状の構造を採用。不規則な風から一定周波数の振動を作り出してエネルギー変換する仕組みを考案した。

開発した風力発電装置(木村助教提供)
 木の幹から分かれてそれぞれ独立して派生する枝が高い周波数を受けて、全体と結合して動く幹部分に振動エネルギーを送り込む仕組み。風力エネルギーの非周期的な乱流や断続的な振動などから電気エネルギーを効率的に取り込む。


 アルバータ大で試作機を作製、風洞実験で検証して効果を確かめた。従来、風力発電装置は風を回転の力に変えて発電しているが、研究グループが開発したのは、振動をエネルギーにするタイプ。この場合、可動部分を減らせるため、装置に組み込むベアリングなどの部品数の低減が見込める。

http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0720140806eaai.html