熊本の水事情に異変です。飲み水もほとんどが地下水を利用している熊本ですが、地震以降、水源が干上がったり水が濁ったりしています。地下では一体何が起きているのでしょうか。
熊本県庁からおよそ1キロのところにある水前寺成趣園の湧水池。熊本藩主・細川家の庭園で市内有数の観光地です。地震の後、池の水が減少、満水時の2~3割程度にまで低下してしまいました。
「多い時には4から5まで水があった。池の水は100%湧き水、それが100%止まってしまった。元に戻ってほしいが、どうしようもない」(出水神社・岩田徹宮司代務者)
成趣園前の参道で、長年店を構えてきた女性も不安の色を隠せません。
「ショックです。観光客の方あっての商売ですから、先行きが不安」(売店の店主)
「悲しい。(自分が)小さいころは池で泳げた」(地元の住民)
地下水が豊富な熊本市では水道は、すべて地下水で賄われています。こうした水にも、地震の影響が出ています。水前寺成趣園の近くに住む柴原さん。自宅の地下深くから湧き出す水を飲み水など生活用水として使っています。
「(Q.この岩盤を、何年前ですか?)34年前。これを貫いて。地下54メートルから水を引いています」(柴原久美子さん)
34年間、変わらず飲み続けてきた水。しかし16日の地震の後、異変が起きました。
「その時は一時期、茶色く濁りました。1回止まりました」(柴原久美子さん)
水はその後、再び出始めましたが飲んでいいものか、不安がぬぐえないと言います。
「地下変動がどうなってるか想像できない。濁ったし飲めないと判断しました」(柴原久美子さん)
そこで柴原さんは水を採取し民間の検査会社に調べてもらうことにしました。柴原さんが検査を依頼した熊本市の検査会社では、水の検査に訪れる人が急増しています。中には、生後5か月の男の子を連れた母親の姿も。
「(子どもに)ミルクをあげることもあるので、子どもたちに飲ませる分はちゃんとしたきれいな水をと思って」(四ヶ所恵美さん)
水の濁りや大腸菌の有無など11項目の検査で、費用は5000円。一般家庭だけでなく、小学校や企業などからも検査依頼が相次いでいます。数は少ないですが、一般細菌や濁りなどの理由から、飲むには適さない水も見つかっています。この会社では、水の検査の出張サービスも行っています。
営業再開に向けて準備を進めているという結婚式場。濁りのない、きれいな水が出ていますが、念のために検査をすることにしたと言います。
「ここも最初は濁った水が出ていた。そういったものがあると心配」(「Wグランラセーレ」平田勝洋支配人)
結果が出るのは2日後。この日届いた検体は60以上に上りました。
「検査機関が1番に動かないとやっぱり生活に関わる命に関わる問題なので、できるだけ早く結果をお客さまの所に」(再春館「安心・安全」研究所 熊谷友宏さん)
水をめぐる異変は熊本だけではありません。熊本地震が起きてから4日後、大分県竹田市の温泉「武田温泉 花水月」では、湯量が急激に減り営業を一時停止する事態になりました。
「湯量は少しずつ戻ってきているんです。多少湯量が増減することはありますけど、これほど減ったのは初めてです」(竹田市役所商工観光課・工藤隆浩課長)
各地で相次いでいる水をめぐる異変。一体、何が原因なのでしょうか。地震との関連は・・・
「温泉の水温が下がったり、水量が減ったりというのは地震動が起こるような地殻の変動の影響をもろに被りやすいのでより地震の影響が出やすい」(熊本大学水文学・嶋田純特任教授)
また、水質が変化したことについても・・・
「(熊本の地層は)火山灰・砂・大きな溶岩とかいろんなものが入っているので、普段は穏やかな流れだと“ろ過”されて出てこないんですけど地震動のように衝撃があると細かい物質が流れ下ってくることがありえる」(熊本大学水文学・嶋田純特任教授)
どうなるんでしょうね。
熊本県庁からおよそ1キロのところにある水前寺成趣園の湧水池。熊本藩主・細川家の庭園で市内有数の観光地です。地震の後、池の水が減少、満水時の2~3割程度にまで低下してしまいました。
「多い時には4から5まで水があった。池の水は100%湧き水、それが100%止まってしまった。元に戻ってほしいが、どうしようもない」(出水神社・岩田徹宮司代務者)
成趣園前の参道で、長年店を構えてきた女性も不安の色を隠せません。
「ショックです。観光客の方あっての商売ですから、先行きが不安」(売店の店主)
「悲しい。(自分が)小さいころは池で泳げた」(地元の住民)
地下水が豊富な熊本市では水道は、すべて地下水で賄われています。こうした水にも、地震の影響が出ています。水前寺成趣園の近くに住む柴原さん。自宅の地下深くから湧き出す水を飲み水など生活用水として使っています。
「(Q.この岩盤を、何年前ですか?)34年前。これを貫いて。地下54メートルから水を引いています」(柴原久美子さん)
34年間、変わらず飲み続けてきた水。しかし16日の地震の後、異変が起きました。
「その時は一時期、茶色く濁りました。1回止まりました」(柴原久美子さん)
水はその後、再び出始めましたが飲んでいいものか、不安がぬぐえないと言います。
「地下変動がどうなってるか想像できない。濁ったし飲めないと判断しました」(柴原久美子さん)
そこで柴原さんは水を採取し民間の検査会社に調べてもらうことにしました。柴原さんが検査を依頼した熊本市の検査会社では、水の検査に訪れる人が急増しています。中には、生後5か月の男の子を連れた母親の姿も。
「(子どもに)ミルクをあげることもあるので、子どもたちに飲ませる分はちゃんとしたきれいな水をと思って」(四ヶ所恵美さん)
水の濁りや大腸菌の有無など11項目の検査で、費用は5000円。一般家庭だけでなく、小学校や企業などからも検査依頼が相次いでいます。数は少ないですが、一般細菌や濁りなどの理由から、飲むには適さない水も見つかっています。この会社では、水の検査の出張サービスも行っています。
営業再開に向けて準備を進めているという結婚式場。濁りのない、きれいな水が出ていますが、念のために検査をすることにしたと言います。
「ここも最初は濁った水が出ていた。そういったものがあると心配」(「Wグランラセーレ」平田勝洋支配人)
結果が出るのは2日後。この日届いた検体は60以上に上りました。
「検査機関が1番に動かないとやっぱり生活に関わる命に関わる問題なので、できるだけ早く結果をお客さまの所に」(再春館「安心・安全」研究所 熊谷友宏さん)
水をめぐる異変は熊本だけではありません。熊本地震が起きてから4日後、大分県竹田市の温泉「武田温泉 花水月」では、湯量が急激に減り営業を一時停止する事態になりました。
「湯量は少しずつ戻ってきているんです。多少湯量が増減することはありますけど、これほど減ったのは初めてです」(竹田市役所商工観光課・工藤隆浩課長)
各地で相次いでいる水をめぐる異変。一体、何が原因なのでしょうか。地震との関連は・・・
「温泉の水温が下がったり、水量が減ったりというのは地震動が起こるような地殻の変動の影響をもろに被りやすいのでより地震の影響が出やすい」(熊本大学水文学・嶋田純特任教授)
また、水質が変化したことについても・・・
「(熊本の地層は)火山灰・砂・大きな溶岩とかいろんなものが入っているので、普段は穏やかな流れだと“ろ過”されて出てこないんですけど地震動のように衝撃があると細かい物質が流れ下ってくることがありえる」(熊本大学水文学・嶋田純特任教授)
どうなるんでしょうね。