何気無く大切な一日が、かけがえ無く今日も過ぎてゆく 高橋忠史・多系統萎縮症と生きる・唄い屋。

難病の多系統萎縮症に侵されても音楽を諦めない男のライヴ報告や日々の思い・命のメッセージ

567日目 岸川マッサージ駐車場

2005年10月13日 23時27分31秒 | Weblog
10月13日

 昨夜12時過ぎに眠って。…眠るは眠るは、よくもこんなに眠れるものだ、目が覚めたのは午後2時半。14時間も眠っていた。まだ眠い感じがしたが、さすがにそれ以上眠る体力は無かった。

 眠りすぎたのか、此処まで眠っても疲れが取れないのか、どちらにしろ身体は重い。起きても、畳の上でごろごろ。5時になってやっとご飯を食べる為に動き出した。2階のマッサージルームに下りると、受付の女性が、岸川さんの家に向かって欲しいと言った。離れた駐車場に向かい車から必要なものをとって、岸川さんの家に向かって歩き出したら、岸川さんがやってきた。声をかけて近づくと、今日のライブの会場設定の相談をしたかったということで、そのまま又お店に向かった。今日は、お客さんをどんな風にして呼んだらいいだろうと昨日もらしていたのを聞いている。いろいろ考えた末、1階の駐車場でやる事にしたようだ。二人で駐車場のスペースに立ち、7時始まりというより流動的にやりましょうという事で、今夜は道行く人の参加も期待して駐車場に決定。

 岸川さんとはそこで別れ、近くのファミレスで朝・昼・夜飯を食べて岸川マッサージの3階に戻った。おなかが一杯になったせいか、またまた眠くなってきた。腕枕で畳の上にねっころがった途端に意識は夢の中。ハッとして目が覚めたのは7時。1時間以上も眠ってしまった。

 7時半になって、2階から僕を呼ぶ声がした。ギターと譜面台を持って駐車場に降りると、岸川さん夫婦が待っていてくれた。小さな照明をセットしていてくれたが光が弱い。僕の車にある照明器具を持ってくることにした。駐車場の蛍光灯を消してもらい、僕の照明機材で2箇所から光を当てて、それなりの雰囲気を出す事が出来た。お客さんは簡単には集まらなかったが、1時間半ひたすらに唄った。通りがから意の人達はなかなか立ち止まってはくれなかったが、マッサージに来たお客さんや、近所の人がポツリポツリと寄っては消え寄っては消えしながら、最後まで岸川夫婦だけになることは無かった。とりあえず、岸川さんの努力のおかげで今日もライブ成立。

 奥さんに教わった、近くの銭湯(350円)に出掛けて、美肌湯で今日もお肌ツルツル。

 つかれきった身体を癒すため、今夜もぐっすり眠るぞー。

 と日記を書き終わった頃に、岸川さんの奥さん洋子さんが漢方薬を持ってやってきた。僕が眠りすぎるぐらい疲れているのを心配して僕の身体を癒すために高価な漢方薬を飲ませてくれた。
 そのせいだろうか、やたら元気になって、まだ未完成の、仮タイトル「再生」の歌詞を作り始めた。

 日付が変わった午前二時、出来上がった。詩のタイトルは「壊れかけたギター」。

 では、その詩を発表します。


    壊れかけたギター


 壊れかけた古いギターを取り出して
 合わない音に声を合わせて唄いだす
 心のどこかで奇跡を信じちゃいるけれど
 チューニングは狂ったまま
   ステージに背を向けまばらに座ったお客を相手に
   それでも今日をただひたすらに
   ギターのネックは折れそうなままでつながっている
   夢のかけらにすがるように

 ギャラより高い交通費なんて歌があったね
 古い昔のフォークソングの時代にさ
 今も昔も何んにも変わっちゃいないのさ
 旅する心に隙間風
   もうやめよう終わりにしようよこれが最後だって
   稼ぎも無くて唄い続ける事は
   ステージに背を向けまばらに座ったお客を相手に
   それでも今日をただひたすらに


 取っ手の取れたギターケースを車に積み込んで
 次の街に夢をつないで又走り出す
 燃料タンクは底をついてあえぎだし
 雨にぬかるむ道を行く
   明日の仕事はとりあえずあるがその先は無く
   それでも今をただひたすらに
   その気になればやり直せるのさ何度でも
   奇跡は起こすもの

 倒した車のバックシートにこびりついた汗と
 焼けたエンジンオイルのにおいが混ざってる
 今夜の宿はオンボロ車さこの俺の
 安酒あおって眠るだけ
   フロントライトを消した先の闇の向こうには
   必ず俺の道が続いている
   老いて行くのは肉体(からだ)じゃないのさ 諦めからさ
   やり直せるのさ又何度でも 

 壊れかけた古いギターを取り出して
 合わない音に声を合わせて唄いだす
 心のどこかで奇跡を信じちゃいるけれど
 チューニングは狂ったまま
   その気になればやり直せるのさ何度でも
   奇跡は起こすもの
   老いてゆくのは肉体(からだ)じゃないのさ 諦めからさ
   やり直せるのさ又何度でも 
   やり直せるのさ又何度でも
   やり直せるのさ 

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