何気無く大切な一日が、かけがえ無く今日も過ぎてゆく 高橋忠史・多系統萎縮症と生きる・唄い屋。

難病の多系統萎縮症に侵されても音楽を諦めない男のライヴ報告や日々の思い・命のメッセージ

670日目 シルクロード

2006年01月25日 05時21分01秒 | Weblog
1月24日

 今日のライブはあるが、明日あさっては決まっていない。北海道から帰ってきて、ずっとこの調子だ。助けてくれる人達のおかげで、何とか670日目の今日までつながっている。

 不安で、気分はうつ状態だ。明日の事は、明日になって考えるとして、今は、今日のライブを、昨日の反省に立って、素敵なものにしなくてはならないという思いに重点を置かなければならないのだ。

 もうひとつやらなければ成らない事がある、レコーディングの準備は整った。後は、コンピューターのミキシングソフトの録音ボタンを押して、ギターを弾き始めれば始まるのだが、なかなか、その瞬間が来ない。ギターを手に取ると、こんなフレーズでいいんだろうかという思いが増殖し始め、何度も何度もリハーサルを繰り返している。数日前から、ずーっと、リハーサル状態から前に進まない。
 「ベストVol.1」を録音したときは、ライブで完璧に唄い続けている歌ばっかりだったので、3日ほどで15曲を録音した。
 でも、今回は、全部新曲。この勝坂に住み始めて、総て新曲で録音した「BALANCE」は多重録音という事もあったが何ヶ月も掛かった。今回は、弾き語りのアルバムにする予定だが、弾き語りゆえに、完璧とは言わずとも、納得の行くイントロ、間奏、エンディングを望んでしまう。毎日毎日、ライブから帰って来てはギターを弾き、眠って起きてはギターを弾くのだが、まだ一曲もこれでいいという状態に至っていない。そして、ギターを弾いていないときは、録音する事の決まった10曲の詩を眺め、これでいいのかと、言葉をつづる作業に没頭する。

 今僕は、乗り越えようとして乗り越えられない、大きな壁の前に立っているような状態だ。スケジュール作りも、CDアルバム作成も。総てがうまく行かなくて、夜にどんなに眠くても、どうしようもない不安が押し寄せてきて、朝まで眠れない状態が続いている。

 精神的に追い詰められているのだが、不思議に、体調は絶好調だ。

 体調が悪いときには精神力が異常なほどに高揚し。体調が良くなると、精神的な弱さが顔を出してくる。両方が絶好調というときはない、それがバランスなのかもしれない。


 さて、今夜のライブは、昨夜同様、白鳥さんが、島田市金谷の友達に連絡してくれて実現するライブだ。「シルクロード」というお店とだけはわかっているが、行って見なければどんなお店かはわからない。7時に、その店で白鳥さんと待ち合わせた。一足先に着いた僕。店に入ったら、誰も居なかった。そこはカラオケスナックだった。車に戻って、白鳥さんを待った。しばらくしてやってきた白鳥さんと、再度店に入った。友達のその又友達の紹介だから、どんなお客さんが集まるかわからないと、実は今日白鳥さんは用事があって来れないはずだったのだが、心配してくれて、大切な用事をキャンセルして僕のマネージャーとしてやって来てくれたのだ。カラオケスナックとは知らなかったが、飲み客があいてだったら騒がしくなるかもしれないと心配していたのだが、白鳥さんが、前もってお店に歌が終わるまで飲み食いは無しということを伝えてくれていたようだが、お店の人は、通常営業の中でやるつもりだったらしい。その事を聞いて、白鳥さんは、一般のお客さんが来ても、ライブが終わるまで、飲み食いは無しでお願いしますと、強引にママを口説いた。
 白鳥さんは、素晴らしいマネージャーだ。

 お客さんは、少ないかもしれないということだったが。ライブが始まるまでに、女性ばかり15人ほど集まってくれていた。その後も、店の常連さんたちもやってきて、お店がほぼ一杯の、21人になった。白鳥さんのおかげで、飲みに来たお客さんも、ライブ終了まで飲み物も出されず、聞くことに集中してくれた


 店の営業の邪魔をしてはいけないと、1時間で終わるつもりだったのだが、1時間20分も唄ってしまった。昨日のライブの反省もあって、今日は、お客さんに楽しんでもらえる事に重点を置いて唄い続けた。
 ライブが終わって、CDが売れた。なんと、ライブを聞きに来た白鳥さんの友人の人の友達たちよりも、ライブがあることを知らないでやってきた常連さん達のほうが沢山買ってくれた。

 よっしゃ。昨日の反省点は、克服できた。奢らず、自分を出さず、楽しんでもらえるライブを目指して頑張るぞー。…でも。明日のライブは未定である。

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