何気無く大切な一日が、かけがえ無く今日も過ぎてゆく 高橋忠史・多系統萎縮症と生きる・唄い屋。

難病の多系統萎縮症に侵されても音楽を諦めない男のライヴ報告や日々の思い・命のメッセージ

無いものねだり

2022年05月31日 04時05分33秒 | Weblog
今日で70歳かー。
思ったよりながく生きてるなー。
難病の宣告を受けたときはすぐに死んでしまうと思って恐怖に怯えていたが、そうじゃなかった。
生きると言う事をもっと深く考えろと言う事なんだろう。

子供の頃、当然道は整備されて無く、でこぼこの土道だった。
石を蹴って小学校から家まで帰ったこともある。
今じゃ、道に石ころも落ちていない。
アスファルトに舗装された道には、水もしみこまず、表面綺麗だが落とし穴が作られている。
車もたまに見るぐらいだった。
それも、農業用の3輪トラックがほとんどだった。
今は病気のせいで、免許も返納し、車も売り払ってしまったが、まさか自分が車のオーナーになれるとは思っていなかった。
小学生の頃は新幹線もまだ走ってなかった。
中学の修学旅行は東京へ向かう夜行列車だった。
大人になって何度も乗ったが、考えもしなかった飛行機。
各家に電話もなかったし、テレビも無かった。
冷蔵庫もクーラーも無かったが、それほど不便を感じなかった。
世の中が便利になり、暮らしやすくなったおかげで僕達障害者も長く生きられるようになったけど、そのぶん大切なものをなくしてきたような気がする。

泥道には水溜りがいっぱい出来て、一つ一つの水溜りに、青空が見えていた。



  無いものねだり

地下エネルギーは この星が蓄えてきた
未来の遺産 有限の資源なんだよね
使ったぶん僕達は返せるんだろうか
未来の子供達に 使えるエネルギーとして

科学と宗教は この星に生きてきた
魂と埃 希望と憧れなんだよね
祈りそして願い 叶えられるだろうか
未来の子供達に 使えるエネルギーとして