本号の特別企画は、『ECM10年の軌跡』である。
当時は購入リストを整理していたが、そのリストを見ていないので不確かではあるが、この頃に所有していたECMのレコードは、
ECM-1064~65 『ケルン・コンサート』キース・ジャレット
ECM-1022 『リターン・トゥ・フォーエバー』チック・コリア
であったかと思う。
『ケルン』は、下宿の先輩に聞かせてもらい、キーボード>ピアノを好まなかった私をピアノの世界に引き込んでくれた。
このアルバムのもう一つの思い出は、初めて聞いた後、老舗ジャズ喫茶しあんくれーるでリクエストし、店員が掛けてくれたこと。
すでに、『ケルン』のリクエストのピークは過ぎ、こういうアルバムを店で掛けるのは躊躇われる時期、店内には私の友人数人がいただけなので、店員は「普段は掛けないけどね」と言って『ケルン』A面を掛けてくれた。
また、『リターン・トゥ・フォーエバー』は、下宿近くのロック喫茶で聞いたと思う。
この頃は、いわゆる4ビート・ジャズに興味がありながら、まだ体質がロックよりにあり、フュージョン、クロスオーバーは卒業したいと思っていた頃である。
本号には、ハービー・ハンコック(p,kb)の特別インタビューが載っている。V.S.O.P.クインテットのライブ・アンダー・ザ・スカイにも触れている。ライブ・アルバム発売直後の企画。ジャズ喫茶で聴いても、まだ感動できなかった。『ニューポートの追想』は、’76年ハンコックのミュージシャンとしての足跡をたどったコンサートを記録。この中のエレクトリック・ファンク時代に興味を持った。これも、先輩の所でテープ・ダビングしてもらい、繰り返し聴いた。
どこで、VSOPクインテットに興味を覚えたのであろうか。
『8:30』でウェザー・リポートに興味を持ち始め、ウェイン・ショーター(ts,ss)が両グループに参加していたからか。
マイルスの『ベルリン』も既に所有していた頃である。
マイルスにも、まだ真剣に取り組めなかった頃である。
本号には、アート・ペッパー(as)参加の『ベリー・レアー』エルビン・ジョーンズ(ds)の新譜広告も載っている。
ジャズ喫茶52番街で、このアルバムを聞いているが、感動できなかった。
山本剛(p)の『ライブ・イン・モントルー』や日野皓正(tp)の『ホイール・ストーン(車石)/
ライブ・イン・ネムロ』の新譜広告もある。この2枚のアルバムは、この頃に購入している。
ヒノテルは渡米して間もなくであった。で、『シティ・コネクション』を引っ提げて凱旋コンサート。
山本剛は、ナベサダのコンサートの前座だったか、京都会館で聞いて会場でアルバムを購入し、サイン色紙まで貰っている。
将来への不安と期待が入り混じった学生時代の1ページである。
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