ミステリーな森の生活

洋書ミステリー、英語学習、洋画レビューなどから始めましたが、今は、種々雑多(山岳小説、落語など)です。

芙蓉の人(新田次郎)

2017年06月25日 | 山はミステリー

新田次郎に戻って、「芙蓉の人」を読んでみた。

個人が私費を投じて、富士山に気象観測所を建てたという
事実に、まず、驚いた。

そして、たった一人、気象観測所に一冬、こもって
一日12回(2時間おき)の観測をしようとしたのである。

寝不足で死んでしまうに決まっている。

その中で、妻、千代子が、一人では無理だと思い、あとを追って
富士山頂に登り、夫に変わりに昼間は気象観測をやった物語だ。

明治の女性の強さなのだろうか。周囲に反対されながらも、
信念を通した千代子に感動する。

また、富士山で冬を越す厳しさ、当時は、服や登山用具も
自分で工夫するしかなかった時代を感じることができた。

 


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