みちのくの放浪子

九州人の東北紀行

安達太良山と逢瀬川

2017年06月09日 | 俳句日記

昨日は走りの雨であったが、今日は朝
から晴れた。
私にとっては、貴重な晴れ間である。
20日には、郡山を立つ。
晴れの日のここの映像を残すには、
最後のチャンスかもしれない。

六時には、川岸に出た。
筋雲が北へ流れ、川面も青かった。
涼やかな六月の風が吹く真っ蒼な天球
の真ん中で朝飯を食う。
アイは、やはり来なかった。

サイクリング道路を下って、逢瀬川へ
向かう。
記事の頭に挙げた安達太良山が、より
近くに見えた。
空気が澄んでいたからかもしれない。

逢瀬川の河口に着いた。
この川は、郡山の市街地を貫き阿武隈
川とT字に合流する。

郡山駅は、指呼の間にある。
安達太良山と阿武隈川は、郡山だけの
ものでは無い。
しかし、逢瀬川は、郡山市民にとっては
確かなふるさとの川なのである。

川の名が、また良い。
知った時、すぐに崇徳院を思い出した。

「瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の
われても末に 逢むとぞ思ふ」

崇徳院には、忸怩たる出来事があった。
私には残念な事に、
逢瀬を重ねることもなく、
末を思ふ人もないままに、
郡山を去る。

〈水無月や 心残りの 逢瀬川〉放浪子

6月9日〔金〕腫れ
あちこちと写真を撮った。
思い出した時に使おうと思う。
夕刻より別れの小宴を催す。
さて、準備に掛かろう。