つれづれ草

日常の思った事を書いていきます。

陸に上がったカッパさん

2008-01-31 15:17:46 | 日々のこと
毎年の如く月日の経つのが早いこと。
明日からはもう2月。
年末からいろいろあって体調を崩し、
病的な時期だった。
こんな時期もあるものだと思っている。
長い人生何が起きても仕方ない。
気持はそうだが、いざそのときになったら、
気が落ちてしまう。
まだ修行が足りないと家人に言われた。
いつも危険と隣りあわせで生きてきた人に言われると、
まったくその通りである。

高校を出てすぐ漁船に乗った。
手繰り船という東シナ海でえびや魚を取る船だ。
嵐のときも寒い吹雪の時も港には入らず、
1ヶ月間海の上で漁をするのだ。
そのころはまだたくさんの魚がいた。
かばぼこの材料にするグチや大きい大正えびが、
網を入れるたびにいっぱい入ったそうだ。
海が荒れて時化になっても続けられ、
寝る暇もなく居眠りしながら作業をしたという。
捕った魚は運搬船が積んで港に運ぶ。
魚船は荒波にもまれても元に戻るように設計され、
安定感があるらしく普通では考えられない。
スクリューが波から出て上に見えるくらい船が傾く。
生きた心地がしないだろう。
荒れたときは身体をロープでしばって、
波にのまれないようにして作業をするらしい。
板っこ一枚海の上といわれるように、
毎日が生死の境だったという。
食料や石油がなくなると港に帰って来て、
たくさんのお金を湯水のように使い、飲んだり、遊んだりした。
今度、海に出たら元気で帰って来るという保証はない。

そんな経験をして貨物船やセメント運搬船など
年と共に楽にはなったが、40年も続けた。
だから、彼の決断は早い。
ちょっと待って!!ということはない。
そうしないと命にかかわるからだそうだ。
自然と対峙して心も身体も鍛えられたのでしょう。
海は怖いという陸に上がったカッパさん。
もう8年、名ばかりの海守りになった。
そして元気で毎日アホな事や馬鹿を言って、
人生を楽しんでいる。

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
素晴しいパパさんですね!! (さちこ)
2008-01-31 16:07:57
面白いことは知ってますが・・・こんなお話はあまり知りませんでした。
流石ですね
私はとても考えられません
たとえ男だったとしても
そのような職業は選ばなかったでしょう
陸に上がってきっと楽しんでおられるのでしょう
冗談は許してあげて
私の分として、優しく相手してあげてください
お願いしま~す
笑ってねハハハ (teru)
2008-02-01 11:12:05
船員になった理由はなんと思いますか?
裕次郎の海の男の映画でカッコよかったからだって。
題名は知らないけど誰かと似てません?
単純なのよ。
何度もやめたいとゴネたけど、他にやれる仕事なかったから船がいいよといってあげました。
昔は不景気だったからね。
まあ今はよかったじゃないですか。
あらら・・・ (さちこ)
2008-02-01 14:49:49
やっぱりどこかで出会う事になっていたのですね
赤~~い糸で結ばれていたのかしら・・・
我が家も内容は違うけど。
同じですよ仕事
男は何処も一緒~ね~
お互い辛抱?した甲斐があったって事にしましょう
(年金)
お互い程ホド頑張りましょう
フレーフレー「二人」ハハハ
笑ってしまいました

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