89歳の日々

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尖閣沖衝突事件 と「半島を出でよ」

2010-10-05 09:57:55 | 読書
村上龍著「半島を出でよ」をたまたま読んだところです。

日本は、尖閣沖中国船衝突事件をどう解決したら良かったのでしょうか?
現実の問題として、船長さんを解放しなければ、
直ちにレアメタルも買えず、沢山の観光客もキャンセルになって、
弱い日本経済はすぐ困ってしまいました。
でも、法に反してまでも、解放すべきではないとも言います。

村上龍著「半島を出でよ」は北朝鮮に絡んだ小説です。
北朝鮮からトレーニングされた9人のテロ集団が満員の福岡球場を
乗っ取る事から長い話は始まります。
前例のない事で、縦割りのバラバラな日本政府はあたふたと右往左往します。
政府機構の欠点が細かく分析され、これでは本当の時にはどうなるのかと
読者は心配になります・・・

小説では、結局人質を傷つけるわけには行かないという事で
テロ集団の言いなりになるのです。(ありそうな事です)

今度の漁船問題でも一番安易な方法を採って、船長を解放しました。
与党内からも、勿論野党は鬼の首でも取ったように、
政府の弱腰を責め立てています。

勿論、政府はあちこちに手をまわして情報を集め助言を得たり、
強いパイプを引き寄せたり、出来るだけの事をしたか疑問にも思えます。
第一、100人の議員を引き連れて中国詣でをした小沢さん!
伝説の剛腕で、何とか出来る事はないのでしょうか?

それはそうとして、日本が起こした満州事変からでも
当時 弱体の中国では、ずるずると攻められて
1000万人とも言われるほどの人々が殺されたわけです。

もし日本で、重大な国家の危機が突発した時にも
与党、野党は今度の事件の様に、ああだ こうだと
お互いに足の引っ張り合いをするのでしょうか?

国会が国会議員が国家、国民の為、お互いに力を合わせて
国を守るようなシステムは必要ではないのでしょうか。

「半島を出でよ」は通常考えた事のない国の危機管理を
私にも 考えさせる本でした。


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