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「マーチ家の父」もう一つの若草物語

2010-08-16 21:46:37 | 読書
「マーチ家の父」もう一つの若草物語
ジュラルデン・ブルック著

2006年にフィクション部門でピューリッツア賞を受賞した作品との事。
ルイザ・メイ・オルコットの小説「若草物語」を下敷きに、
オルコットの父親 ブロンソン・オルコット主人公にした小説です。
彼の61冊の日記、手紙の写しなど37冊分がハーヴァード図書館にあり、
彼について伝記は3人によって書かれているそうで
資料は有りすぎる程ですね。

これを書いた作者はオーストラリアの女性でアメリカの大学を出て、
ジャーナリストとして戦地ボスニア、ソマリア等で活躍しそれらの
ノンフィクション等を執筆し、2001年に英国を舞台の小説で
デビューしこれが2作目です。

「若草物語」では、南北戦争の最中、北軍の牧師の父は勤めのため
南軍の戦地に行っていました。
「マーチ家の父」の作者は実際に現代のボスニア、ソマリア等の残酷な
戦いを体験しているので、「マーチ家の父」では62万人の死者を数えた
南北戦争の無慈悲さ悲惨さを克明に述べています。

丁度8月15日を迎えていますが、日本では1945年以来65年間
戦いも徴兵もなく平和に暮らしていられる事は、何にも増して
幸せな事と思われます。他国をも、自分達をも傷つけないで居た事を、
何よりも大事にし、その憲法を誇りにしたいと痛切に思われます。

日本の不景気、地位の下落、家庭の崩壊、様々な悪いことが有りますが
でも、どこの国とも戦わず、自分たちも傷つかないで暮らしている事は
尊い事と思います。私共は憲法を誇りにし、守って、いつまでも
平和な幸せな国民でいましょう。

「マーチ家の父」は急進的な奴隷制度廃止論者ですが、奴隷の黒人女性と
恋愛関係になったり、物語には様々な展開があります。

私にとっては、それらを通して、生々しい南北戦争を実感でき、
改めて戦争をしないという日本の考えを世界に広めたいと思いました。

ジョン・レノンも“イマジン”で歌っています。
Imagine there's no countries
国境なんてものも本当はないんだって 想像してごらん~ 
It isn't hard to do
それは難しいことじゃないんだよ
Nothing to kill or die for
そうすれば 国境を奪い合って殺したり殺されたりなんてこともなくなるさ
Imagine all the people
Living life in peace
すべての人々が 平和な生活を送れていることを・・

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