Yacht TEMARI blog  ヨットてまりのブログ

2011年スペインを出発、3年かけて地中海を一周。その後カリブ海へ渡り、ヨーロッパに戻って航海中のきままなヨットの旅です

CorsicaからSardiniaへ Islands of Corsica and Sardinia

2011-07-15 | 旅行

710日(日) 昨日、フランス・リビエラ海岸のSt. Raphaelを昼過ぎに出航、24時間後の今日正午、120M220km)先のCorsica島の州都でナポレオンの生まれた町Ajaccioに到着した。 Corsicaは様々な民族の支配下に置かれた歴史を持つだけにコルシカ人は自分たちのアイデンティティーを強調したがる傾向があるようだ。18世紀にコルシカ解放運動のシンボルとして使われるようになった、バンダナを頭に巻いたムーア人の絵柄が現在Corsicaの州旗として色々な場所に掲げられている。船は右舷側に訪問国の国旗を掲揚することが義務付けられているが、Corsicaを訪問するプレジャーボートの多くがフランス国旗ではなくCorsicaの州旗を掲げていた。

Ajaccioの町は州都と言っても中心部は歩いて回れる広さ。長く統治していたイタリア・ジェノバの時代に作られた町なのでイタリアの雰囲気がある。町の中心部には複数のナポレオン像が建てられ、通りの名前など随所にNapoleonBonapartesの名前が使われているが、ナポレオンと生まれ故郷であるこの町との関係は必ずしも良くなかったようだ。にもかかわらずナポレオンの死後、その名声を街の観光資源としてうまく利用しているコルシカ人のしたたかさが感じられる。

スペインからフランスに来て感じるのは物価の違い。フランスはスペインに比べて1.51.8倍だ。日本に比べればまだ安いが、スペインでの生活が長かったので損をしたような気がする。だが、今日ランチを食べたレストランは久しぶりに価格満足度100%だった。写真のムール貝のワイン蒸し、それだけの量で12?は安かった。

712日(火) CorsicaAjaccioを朝6:40出発、最南端にあるBonifacioまで46Mのデイラン。

気象情報では終日弱い風の予報だったが、10時頃から南の風が強まり、最大35ノットの向かい風が吹き続け久しぶりにタフな走りを強いられ午後4Bonifacio入港。 ポンツーンは満杯と言われ、手前の小さな入り江の泊地に案内された。水も電気も使えず上陸はゴムボートだ。

7月13日(水) Bonifacioの町の中心は狭い半島の小高い丘の上にある城壁に囲まれた旧市街。石畳の急な坂道を登り、城壁の門をくぐるとそこはまだ中世の佇まいが残っている、独特の雰囲気のある町。港は油壺のように完全にシェルターされた深い入り江。その奥の両岸に巨大なメガヨットから小さなパワーボートまでがびっしりと舫いを取っている。 ボートでシャワーを浴びに行った帰り、巨大な大漁旗を上げているヨットを見つけ近寄って見ると日本のヨットFUNG NPだった。 FUNGは釧路を2008年に出航しアラスカやベーリングの北極圏まで北上しながら東回りで周航しているタフなヨット。地中海もほぼ一周してきている。艇長の木村さんにはお会いできなかったが若手クルー3人から、てまりが行く予定の場所に関して色々と貴重な情報を教えてもらった。世界の海を旅している日本のヨットの数はまだごくわずかだ。その中の一隻にこんな場所で巡り合えるのも本当に偶然の成せる技。        

7月14日(木) 昨日の午後から吹き出した西風が止まらない中、午前9時40分Bonifacioを出航。湾内でも30ノット(約15m)を越える風が吹いており、周りのヨットの注目を集める中スマートに舫いをはずして出ていくことができた。目的地はBonifacio海峡を越えてSardinia本島手前の小さな島 La Maddelena。わずか15マイルの距離だがこれでフランスからイタリアに移ることになる。

風は後ろからなのでジブだけ2/3ほど展開、それでも7ノットを越えるスピードが出る。暗礁地帯を抜け、マリーナに近づく頃には風が益々強まり、ブローで50ノットを越えた。VHF無線で呼んでも誰も出なかったので目ぼしいマリーナに入っていくと、マリネロ(マリーナスタッフ)がボートで近づいてきたので停泊の意向を告げ案内してもらう。12時40分、無事Cala Margiavlpeのマリーナに舫いを取ってほっと一安心。

7月15日(金) 相変わらず強い西風が収まらない。Ls Maddelenaは思ったより大きな町。夏休みなので街の中心部は夜遅くまで大勢の人達が出歩いていた。しかし、マリーナの停泊料がトイレ・シャワー無しで80?と高いので今日はSardinia本島の安全な泊地に移動する予定だ。 今後はSardiniaの東岸に沿って南下し、その後Sicilyに渡る予定。

 

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