Yacht TEMARI blog  ヨットてまりのブログ

2011年スペインを出発、3年かけて地中海を一周。その後カリブ海へ渡り、ヨーロッパに戻って航海中のきままなヨットの旅です

6月18日~6月27日 ドイツ運河の旅 Part2

2017-06-28 | 旅行

Elbe-Stein canalからMittelland canalへ

6月18日(日)  Elbe-Seiten Canalの中間地点にあるUelzenのマリーナを朝7時半に出航する。すぐ先にこの運河2か所目、最後のロックがある。30分ほどでロックに到着し、今度は正しい無線チャンネルでロックキーパーに英語で呼びかける。ドイツ語の会話が聞こえてくるので相手に通じていることは間違いないのだが。何度呼んでも応答がない。しばらくすると、昨日同じマリーナに停泊していたオランダ船籍のプレジャーボートが我々の後ろの待機場所に舫いを取ったので状況を話に行く。昨日同様彼らが我々の代わりにロックコントロールにコンタクトしてくれた。ロックキーパーは英語が話せないようだ。待つこと1時間、その船と一緒にロックに入ることができた。このロックの高低差は30m弱。昨日と合わせて二つのロックで60mちょっとの高度を獲得したことになる。

ヨーロッパ運河通行に欠かせないライセンス

ヨーロッパの運河や川は国境を越えて縦横に結ばれており、今日でも重要な輸送ルートとなっているため、CEVNI(Code Europeen des Voies de la Navigation Interieure)という共通の交通ルールが定められている。運河には様々な標識が設置されており、警笛による信号も色々あるため、それらをしっかりと覚えなければならない。

RYA(伝統あるイギリスのヨット協会)が発行するCEVNIルールブックを購入し必死になって勉強、オンラインテストを受けRYAが発行するCEVNIライセンスを取得した。ドイツの河川はルール違反などに厳しいと聞いているため、これはヨーロッパ運河クルーズには最低必要条件だ。

遅い運搬船の追い越しに冷や汗

ロック通過後、サポートしてくれたオランダ艇は前をゆっくりと進む運搬船をさっさと追い越して行ってしまった。我々はその運搬船の後に付いて行ったがペースが遅すぎたため、途中で追い抜くことを決断、船が運河のほぼ真ん中を走っていたため、警笛で右から追い越すと伝えてスピードを上げた。50mほどの長さがある運搬船は中々追い越せない。そのうち対向する船が見えてきた。エンジンの回転数を4000回転近くまであげてじりじりと前に出て、ぎりぎりのところで追い越すことができた。

対向船が見えていなかったこちらが悪かったのだが冷や汗が出た。

午後3時過ぎ、Mittelland canalに入り西に向かう。午後4時、5㎞ほど行ったところにある小さなマリーナに舫いを取る。マリーナにはほとんど船がいない。それも道理で、水・トイレ・シャワーなし。唯一電気だけがとれるが町も遠く何もないところだった。明日はHannoverという大きな町のマリーナに行く予定なので、今日はここで我慢することにした。

Mittelland canalは全長325㎞、ドイツ北部を横断し西はオランダ・ベルギー、東はベルリンを通りチェコやポーランドに行く重要な交通ルートとなっているため、チェコなど東欧の運搬船も多数運行している。この長い運河にロックは3つしかない。いかにドイツ北部が平坦な地形なのかがわかるが、それにしてもロック間の一番長い距離は200㎞近い。その間運河はわずかな高低差も無く完全に水平に作られているのだから、ドイツの技術力の高さに敬服する

緑豊かな大都市Hannover

6月19日(月)何もないマリーナを朝7時過ぎ出航、午後2時今日の目的地Hannoverのマリーナに舫いを取る。自らてまりの舫いを取ってくれたマリーナのマネージャーが、我々が日本から来たと知って、マリーナのフラッグの横に日の丸を掲げてくれた。

王家ゆかりの都市Hannoverは緑の多い街だ。第二次大戦の空襲で旧市街の大半は被災したが、元市庁舎や教会と一部の建物が昔のままの姿を残している。

6月21日(水)Hannoverのマリーナを出航、Mittelland canalを西に進む。今日はロックが無いため90㎞近く走り、午後3時20分Lubbeckeのマリーナに入港。運河沿いのマリーナはみな小さく停泊場所の確保が大変だ。運河を通るヨットに出会うことも多いが、ほとんどが倒したマストを船に載せて走っている。てまりの場合マストは船の長さより3mほど長いので、狭い泊地に入港する際やロックでは前後に出っ張っているマストは接触のリスクが大きい。悩んだ末、金はかかるがマストだけ地中海のマリーナまでトラックで運送してもらうことにしたのだ。

6月22日(木)今日も70㎞以上走りReckeのマリーナに舫いを取る。運よくてまりが入れるスペースが一つだけ空いていたためそこへ潜り込む。

Mittelland canalからDortmund Ems canalへ

6月23日(金)朝7時半過ぎに出航。15㎞ほど走ったところでT字型のジャンクションにぶつかる。Dortmund Ems canalだ。そこを左に折れて50㎞ほど行って4日ぶりにロックに出会う。

かなりロックの通過方法も手慣れてきた。ロック手前のウェイティングゾーンで15分ほど待つとロックの信号が赤から青に変わりロックに入る。今日のロックにはオートマチックのボラード(船を繋ぐための杭)があり、そこに船を舫うと水位に応じて上下してくれるので舫いを掛けかえる手間が無く安心だ。

Munsterの土曜市で食料品の仕込み

6月24日(土)昨日Munsterヨットクラブのマリーナにかろうじて船を舫うことができた。小さなマリーナは文字通り満杯状態。火曜日のHannover以来大きな町に寄っていないため、ここで買い出しをする必要がある。ある程度の規模の町では週2回町の広場でオープン市場が開かれる。Munsterでは丁度土曜日の今日市場が開いていた。お店はすべて改造された車両だ。そのまま明日は別の町に行って店を開くのだろう。ドイツらしい機能主義に感心する。市場に並んでいる商品を見ると、その地方の特徴が良くでていて面白い。久しぶりにイカやエビなど種類豊富な魚屋を見つけ購入したが高いのにびっくり。レシートを見ると帆立貝柱が100g700円と日本で買う牛肉並みの値段だった。ドイツに居る間は種類豊富で安いソーセージやハムなどの加工肉を食べていた方が良さそうだ。

6月25日(日)Munsterから56㎞走って、Dortmund-Ems canalの終点、サッカー香川選手で有名なDortmundの入口にあるLunenのマリーナに到着。

近くの町で歯の治療

6月26日(月)数日前歯にかぶせてあった金属が取れてしまったため、マリーナのスタッフに頼んで歯医者の予約をしてもらった。5㎞ほど先のDattelnという小さな町に自転車で行く。町に行く途中では閉鎖されたガソリンスタンドや空き店舗が目立つ通りがあった。自転車屋の店頭にはスポーツ自転車ではなく、お年寄りが乗る電動カートがずらりと陳列されている。こちらでも日本と同様、過疎化・高齢化が急速に進んでいるようだ。

6月27日(火)Rhein-Herne canalをオーストリアに戻るというパワーボートと共に西に向かう。途中5つのロックがあるため、マリーナで出会ったその船ににロックの呼び出しなどについて聞くと、我々も同じ方向だから一緒に行かないか?と言われ、同行させてもらう。てまりの分も一緒に呼んでもらうのでこちらはその船について行けば良いだけだ。どのロックもほぼ待ち時間なく順調に通過することができたが、途中舫いを取ってもらったりロックの中でサイドバイさせてもらったり、すっかりお世話になってしまった。午後2時過ぎ最後のロックを通過し、ライン川を遡るその船と別れ、我々はライン川に入ると右に曲がり下るルートを取る。

ライン川のジャンクションには大きなオレンジ色の目印とその下に無線のコールチャンネルが書いてある。今日は10分ほどライン川を下った右側にあるRuhrorterというマリーナに舫いを取る。このままライン川を下ると2行程めにはオランダに入る。ドイツ滞在も残りわずかだ。

その他の写真はこちらからご覧いただけます。


ドイツ北部、バルト海から運河へ入る

2017-06-18 | 旅行

6月10日(土)Langballigauのマリーナを朝9時前に出航、35マイル先のStrandeに向かう。

土曜日とあってヨットが沢山走っているが、パワーボートは少ない。周辺には沢山のマリーナがあり、ドイツもヨットがポピュラーだということがわかる。風も波も穏やかなバルト海を走り、午後3時過ぎ、昨年通ったKiel運河にほど近いStrandeのマリーナに入港した。ビジターはグリーンのプレートがかかっている空きスペースを探し、そこに舫いを取る。

Strandeは小さな村だが、北ドイツのリゾートだ。海岸近くにはこじんまりしたお洒落なホテルと立派な家が立ち並び、路上に止まる車はメルセデスやポルシェ、BMWなど高級車が多い。

マリーナ隣の海岸には、北ドイツ独特のStrandkorbと呼ばれる屋根つきの椅子が並ぶ。夏でも冷たい風が吹くこの地方では必需品らしい。

バルト海の強風でしごかれる

6月11日(日)、今日はバルト海を35マイルほど西に走り、リゾートアイランドFehmarn島の南部Burgtiefeのマリーナに一泊。

6月12日(月)今日が最後のバルト海航海。海はかなり荒れる予報がでていたため、午前7時に出航した。予報通り午前9時頃から南西の風が強くなり始め、南南東に進むてまりはチョッピーな波に翻弄され、まるで洗濯機の中にいるような状態が続いた。

午後1時10分ようやくTravemundeにたどりつき、波のないトラヴェ河に入る。午後3時半、10マイルほど川を遡ったところにある、Lubeckの少し手前のNord Ostという小さなマリーナに舫いを取ることができた。こちらの人たちは皆親切で、何処のマリーナに入っても必ず誰かが舫いを取ってサポートしてくれる。今回もオランダ人のヤンが隣の桟橋からわざわざ来て舫いを取ってくれた。更に彼からLubeckに行きたいなら、まだ未完成だけど新しいマリーナがあると言われた。ここからだとLubeckまで自転車でも30分近くかかるため明日はそちらに移動することにする。

こんなところで日本人!

6月13日(火)午前9時過ぎ、Lubeckの町の中心近くにある、数週間前にオープンしたばかりという真新しいマリーナに移動する。シャワー・トイレは仮設、オフィスも工事中という状態で停泊している船は数艇しかいない。数時間後、そのマリーナに日本人が訪ねてきた。村上さんという30年以上ドイツに住んでいる方で、自分のヨットをTravemundeのマリーナに置いていて我々がトラヴェ川に入ったところを、自分の船から偶然見かけたそうだ。てまりの事はブログなどで知っていたらしく、昨日メールが届き今日Lubeckまで訪ねてきてくれた。ドイツ事情に詳しい村上さんから色々と情報をもらい、更にダメと思っていたデータ通信SIMも買うことができ大いに助かった。

Lubeckの中心街はトラヴェ川と運河に囲まれた場所にある。中世にはドイツ北部都市が北海・バルト海貿易を独占的に守るために築いた、ハンザ同盟の中心都市として繁栄を極めた町。第二次大戦で町は破壊されたが、旧いたたずまいを再現した街並みと、かつての繁栄を示すかのように建立された6つの大きな教会も復元され、その尖塔が町のシンボルとなっている。

いよいよ運河クルーズスタート

6月15日(木)午前7時過ぎ、Lubeckのマリーナを出航、Elbe Lubeck Canalに入る。いきなり狭い水路とアーチ形の低い橋に出くわし戸惑うが、マストのないてまりは難なく通過することができた。畑や牧場地帯を行く50mほどの幅の運河沿いには、昔運搬船を曳く馬車道が設けられており、現在はサイクルロードとなっている。その道を自転車が、時速10㎞(約5.5kts)ほどで走るてまりを追い越していく。白鳥などの水鳥が遊ぶ静かな運河を鳥のさえずりを聞きながらのんびりと走る。広い海での航海とはまったく異次元の世界だ。

運河に入ってからの距離表示はすべてkm。こちらもそれに合わせてSea Mile(海里)からキロメートルに距離計算を変更することにした。今日の行程は33㎞だがその間に5つのロック(水門)を越えなければならないが、ドイツではほとんどのロックが自動化され、ロックキーパーの指示に従っていれば問題ない。

午後2時半、今日の目的地Mollnのマリーナに舫いを取る。一つのロック越えに要した時間は最短で25分、後から来る船を待たされた時は約1時間。これは今後の旅程を組むために大いに参考になる。

6月16日(金)午前8時出航、35㎞先のLauenburgを目指す。今日の通過ロックは二つ。ほとんど待ち時間なく通過できたため、目的地には昼過ぎに到着してしまった。

LauenburgはElbe-Lubeck Canalの終点でElbe川とのジャンクションに位置する小さな町。Elbe川沿いに残る旧市街には趣のあるレンガ造りの旧い建物が並ぶ。

高低差40m、巨大ロックを通過

6月17日(土)今日のルートはElbe-Seiten Canalという、1976年に開通した新しい運河を行く。

Mollnを出てElbe川を5㎞ほど下り左に折れて運河に入る。そこから6kmほど行くと巨大なロックが見えてきた。高低差40mを一気に上がるエレベーター方式のロックで、船を入れたプールがそのまま上下するという仕組みだ。朝8時半にはロックに着いてスタンバイ。しかし無線でコールしても全く返事が無い。4隻ほどスタンバイしていた本船は次々とロックに入っていく。1時間半ほどして、あとからプレジャーボートが2隻来た。よく見ると1隻は2日前に同じマリーナに居た船だったので聞いてみる。なんと我々がコールしていた、ドイツ運河のガイドブックに載っていた無線のチャンネルが違っていたのだ。彼らが代わりにコールしてくれて3隻のボートが一緒にロックに入ることができた。今走ってきた運河がはるか下に見えて、上の運河に到着。ロックを出たのが10時45分だから2時間以上もかかってしまった。

そこから40kmほど走り、午後3時運河の中間にあるUelzenヨットクラブのマリーナに舫いを取る。

これからしばらく、のんびりとしたドイツ運河の旅が続く。

そのほかの写真はこちらからご覧いただけます。

 


ヨットてまり、7年目のクルーズスタート

2017-06-10 | 旅行

ドイツ北部の町Flensburgで、てまり7年目のクルージング出航の準備

5月29日朝10時半、成田空港を飛び立ちスイスZurich経由でドイツHamburgに向かう。

今は航空券、ホテル、レンタカーなどすべてがインターネットで検索・予約ができるから本当に便利だ。今回のレンタカーはFord Focusのステーションワゴン。6速マニュアルでカーナビや衝突防止センサーも付いたフル装備の最新モデルだ。それが乗り捨て料金も併せて4日間で€135(約17,000円)とかなり安い。レンタカー会社はGlobalrentという聞いたことも無い会社だが、HartsやAvisなどに比べて格安料金で選べるのもネットの時代だからこそだ。午後7時過ぎ、ハンブルグ空港でレンタカーをピックアップ、車で15分ほど走りハンブルグ郊外のホテルにチェックイン。

5月30日、午前9時過ぎFlensburgに向かう。目的地までは150㎞ほどだが、大半がアウトバーンなので楽だ。久しぶりに速度無制限のアウトバーンを走る。昔は時速180㎞以上のスピードで飛ばしたこともあるが、今は安全運転。遅い車を追い越す時はバックミラーを常にチェックし追い越したら速やかに走行車線に戻る。最近はスピードを抑え気味で走る車が増えたようだが、それでも時々時速200㎞近い猛スピードで追い越し車線をかっとんでいく車がいるので、日本のようにマイペースでトロトロ追い越し車線を走る車は皆無だ。

1時間半ほどで、てまりを預けてあるFlensburg Yacht Serviceに到着。事務所で船の修理状況などを確認する。てまりは船台に乗って陸置き場にあったが、最近まで屋内に保管されていたため状態はきわめて良かった。衣料品などのカビも見られず置いていった食料品も問題なさそうだ。

当面3泊は市内のホテルを取ってあるので、そちらに移動する。

今の時期、ドイツではホワイトアスパラガスが旬だ。ドイツ人はメインディッシュとして食べるほど人気がある。日本ではグリーンがメインでホワイトはあまり見かけないが、こちらでは巨大なものがグリーンと大差ない値段で売られている。早速購入し、さっと湯がいたものをバターソースでいただく。これが滅茶うまい。

北欧の雰囲気の強い町・Flensburg

ドイツ最北端に位置するFlensburgはデンマークの領土であった時代もあり、デンマーク語をしゃべる人も多いらしい。町を歩いても、昨年滞在していたスウェーデンやデンマークの町の雰囲気が漂っており、お店にはソーセージや加工肉などドイツの食品と共にスモークした魚など北欧の定番食品も沢山並んでいる。緯度が高いこのあたりは、今の時期日没が午後10時過ぎ。11時近くまで明るいため、時計をチェックしていないとつい夕食が遅くなってしまう。

6月2日(金)中古自転車を購入

今年予定している運河クルーズのマストアイテムの一つが自転車。普段のクルージングでも欲しいのだが収納するところが無いためあきらめていた。運河クルーズではデッキに置いておいても海水で錆びる心配もない。ホテルのスタッフに中古自転車を売っているところを探してもらい自転車ショップに行く。手ごろな自転車が2台見つかり、なんとか車に積み込んで船に戻る。船を置いてあるFlensburg Yacht Serviceから町まで3㎞近くあるので、自転車があると楽ちんだ。

今日からはホテルを引き払い、レンタカーも返して船に寝泊まりするため早速自転車が活躍する。

6月4日(日)がキリスト教にちなんだ祝日のため、明日土曜日から3連休となることを知った。従ってその間船の修理もストップするので、こちらでできる準備作業に専念する。

プリペイドSIMが購入できない!

ヨーロッパに来ると必ずデータ通信用のプリペイドSIMを購入して使っていたので、今回も購入しようと町の携帯電話ショップにでかけたが、ドイツ国内に住所が無い人には販売できないと断られてしまった。理由はテロ対策らしく、厳しくなったのは最近のことだそうだ。電話とデータ通信SIMが使えないのは痛い。

6月8日(木)ようやく船の修理が完了した。今回のメインは燃料系統。てまりには3つの燃料タンクがあり、ちょっと複雑な配管になっている。そのうち一つのタンクからの燃料の供給が悪く、エンジンの回転を上げると止まってしまうトラブルが昨年後半から発生した。中々原因がつかめず、メカニックは苦労したが昨日ようやく原因が見つかり解決した。根本的な原因はバクテリアだ。ドイツでは環境対策のため、廃棄食用油などから合成されたバイオディーゼルが主流となっており、特に船舶用燃料はすべてバイオディーゼルだという。そのため燃料にバクテリアが発生しやすいのだ。冬の間にすべての燃料タンクの清掃と燃料のフィルタリングをしてもらったのだが、燃料パイプの逆流防止弁のあたりが目詰まりし動脈硬化のような現象を引き起こしていたのだ。

タンクの底にこびりついたバクテリア

6月9日(金)2日間続いた雨も上がり風も収まった。昨日でエンジン関係の修理は完了したため、支払いを済ませて午後1時出航。今日はエンジンのテストランを兼ねて、無理をせず12マイル先のLangballigauにあるマリーナに向かう。

マストが無いヨットというのは、何か落ち着かない。エンジンが止まったら?という不安が常にあることも原因のひとつだ。午後2時過ぎから雲行きが怪しくなり、またも雨が降り出した。その後土砂降りになり視界不良がしばらく続く。午後3時半、マリーナに入るころには雨もやみかけていてホッとする。

あと2日間はバルト海を走り、その後Lubeckから運河に入る予定だ。