GrenadaからSt. Vincent & Grenadinesへ
1月14日(水) 午前10時、11日間過ごしたGrenada本島を後に、北にあるCarriacau島に向かう。東からの貿易風はそれほど強くないが、Grenada本島の北に出ると西に向かうかなり強い潮の流れを感じた。
午後4時半、CarriacauのTyrril Bayに錨を降ろした。Tyrril Bayは西に向いた広大な湾で、安全な泊地を形成しており相当数のヨットが停泊していた。
小さな町で大きな収穫
翌日、メインタウンのHillsboroughにバスで出かける。端から端まで10分ほどで歩けてしまう、ほんとうに小さな町。期待もしないで小さなフィッシュマーケットを覗いてみると、大きなロブスターがあった。値段を聞くと、30EC$(約1,500円)というので即購入。巨大なロブスターは3人でもたっぷり食べる事ができた。更にこちらではポピュラーなConckと呼ばれる、ほら貝のような大きな巻貝の身を仕入れた。食べてみると適度に歯ごたえがあり美味しく、色々な料理に使える。二つともとても良い買い物だった。
Conckは身を叩いて筋を切りやわらかくする
このあたりは島と島の間の距離が短いため、数時間の航海で次の目的地に着いてしまうのだが、別の国の領土に入る場合は、必ず出入国手続きをしなければならない。朝9時前にCarriacauを出航し昼前、St. Vincent & Grenadinesに属するUnion Island・Cliftonの入り江に投錨。
Union Islandは人口2000人あまりの小さな島だが、人気の高いリゾートアイランドらしく小さな空港もあり、アンカレッジには沢山のヨットが停泊していた。しかし、島の南東にあるこの泊地は風上にリーフがあるため、うねりは入ってこないが、すぐ目の前で沢山のカイトサーフィンが走っているほど風がダイレクトに吹き抜ける。あまり居心地が良くないため入国手続きを済ませて、一泊で退散することにした。
静かでのんびりしたCanouan島
1月17日(土)朝9時前にUnion Islandを出航、8マイル先のCanouan島Charlestown Bayに投錨した。
St. Vincent & Grenadineは本島以外に大小32もの小さな島で形成されており、その中には個人所有の島もあるそうだ。
この泊地は、西に開いた広大な湾だが東側に山があるために貿易風はまったく入ってこない。水深も4-5mでアンカーの効きも良く極めて安全快適な泊地だった。その割に、Union Islandに比べると停泊している船が少ないのに驚く。目の前に広々としたビーチが広がっており、お洒落でリッチなリゾートホテルがある素敵な場所だ。ホテルを経営する企業は、この島の北半分を所有し、ゴルフ場もある豪華な大規模リゾートを運営しているそうだ。
こんな小さな島にも飛行場があり、小さな飛行機が発着していた。
次に投錨したBequiaも小さな島だが、Admiralty Bayには大小100隻近いヨットが係留している人気のアンカレッジ。湾を囲むように広がる町の随所にテンダー(足船)を係留する桟橋があり停泊する船に便宜を図っている。更に湾内には水・軽油・食料の販売からランドリーサービスまで様々な小舟が走り回り、ヨットに売り込みをかけている。完全に外来のヨットやクルーズ船で成り立っている島だ。
1月21日(水)、Bequiaから北に9マイルほど走り、St. Vincent本島の南東部にあるBlue Lagoonのマリーナに舫いを取った。ここは文字通りちいさなラグーンでチャーターヨットのベースになっているが、シーズン真っ盛りのためか、マリーナに係留している船はほとんどいない。プチホテルと一体となったコンパクトなマリーナで、スタッフの対応も良くとても気持ち良いマリーナだ。
バスで、8kmほど離れたSt. Vincentの首都Kingstownにバスで出かけた。こちらのバスは、日本のちょっと古いミニバンが多く、定員は無制限。乗りたい客が居ればできるだけ詰め込む。我々の乗ったバスは最大21人乗って、車掌は座る所も無い。そのバスが曲がりくねった狭い山道を滅茶苦茶に飛ばすのだ。必死になって掴まっていると、更にそのバスを追い越していく別のバスがあった。客の奪い合いをしているためなのか、なんとも恐ろしい体験だった。
映画・Pirates of Caribbeanのロケ地に停泊
1月22日、St.Vincent最後の寄港地Waililabouに移動する。
シャワーを浴びに上陸すると、映画Pirates of Caribbeanの写真や出演者のサインなどが沢山貼ってある。周りを見ると、絞首刑台や大砲、海賊の住家などのロケセットが当時のまま残されており、中には当時のロケーションスケジュール等ロケ隊が使った書類が展示されていた。ここがあの有名な映画の主要なロケ地だったのだ。
トローリングでビッグフィッシュをゲット
1月23日(金)、St. Vincentから次の寄港地St. Lucia島に向けて朝7時に出航。いつもの通りトローリングの仕掛けを流す。すると30分もしないうちに魚がヒットした。かなり大物なので慎重に引き寄せ、最後はギャフをフックして引き上げた。1m20㎝もあるWahoo(沖サワラ)だった。カリブに来て初めての釣果で、こんな大物がかかるとは嬉しい。今日は久しぶりに刺身が食べられる。
午後3時、St. LuciaのMarigot Bayに舫いを取る。これで、カリブ海3か国目に入ったことになる。
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