Yacht TEMARI blog  ヨットてまりのブログ

2011年スペインを出発、3年かけて地中海を一周。その後カリブ海へ渡り、ヨーロッパに戻って航海中のきままなヨットの旅です

ヨットてまり8年目のクルーズ Part-6、コルシカ島からサルディニア島へ

2018-08-01 | 旅行

イタリアから再びフランスへ

7月21日(日)、イタリア本土とコルシカ島の中間にあるる島Isola Capraiaからコルシカ島北部のBastiaに向かう。

予約していたBastiaのPort Togaマリーナ入口から無線で連絡しようとしていると、待ちかねていたように小さなボートが手招きして迎え、係留場所まで誘導、係留をサポートしてくれた。滅多にない出迎えにビックリする。

Bastiaはコルシカ島と本土を結ぶフェリーが到着する町。港には3隻のフェリーが停泊していた。

自転車で買い物がてら町を散策。レストランのメニューを覗いても、パン屋でパンを買ってもここは間違いなくフランス。コルシカはナポレオンが生まれた島として知られているが、この後向かう南にあるサルディニア島はイタリアだ。歴史書を読むと、サルディニアとジェノバは同じ国家であったこともあるなど、この辺りの複雑な統治遍歴がうかがわれる。

地中海の夏は日本の高原の気候

Solenzaraで見た満月

7月24日(火)Port de Taverna、25-26日Solenzaraとコルシカ島東岸を南下する。二つの町は共に小さなリゾートタウンだ。

日本は厳しい暑さが続いているようだが、こちらも本格的な夏の陽気になってきて、日中の日差しは強烈だ。しかし湿度が極端に少ないため、日陰を吹く風は爽やかで夜に入るとぐっと涼しくなり、熱帯夜とは縁が無い。電気屋で加湿器がついている扇風機を売っているのを見て驚いた。日本とは逆に加湿する必要があるほど乾燥しているのだ。

フランス料理にも豚の生姜焼き

Solenzaraのレストランで久しぶりに外食をした。こちらの料理は量が多すぎるため、我々はいつも前菜とメインを一品ずつ頼み、それをシェアして食べることにしている。たまに変な顔をされることもあるが、だいたい理解してくれて、お皿を一枚用意してくれる。今日メインで頼んだ、イベリコ豚のソテーは一口食べて、豚の生姜焼き!とわかった。醤油以外にフルーツ系のソースを使っているらしく、多少甘いがベースは醤油と生姜。フランスのスーパーには普通にテイクアウト用寿司が並んでいるが、ここまで日本の味付けが浸透しているのに驚いた。

歴史が刻まれた町,Port Vecchio

7月27日、Solenzaraから更に南下してPort Vecchioの広大な湾の奥に錨を下ろす。マリーナは狭く混雑しているが、水深が浅く奥の深い広大な入り江は何処も最高のアンカレッジだ。

翌日テンダーを下ろして町を散策。マリーナを中心に海沿いにはずらりとレストランや土産物やが並ぶ観光地。そこから見上げる高台にある、城壁に囲まれた旧市街を歩いてみると昔の面影を残す路地や建物が並んでいる。天然の良港であるこの町は時代と共に支配者が入れ替わる複雑な歴史を持つ町だ。

コルシカ島で大人気の町ボニファシオ

7月29日、Port Vecchioから少し南に下ったところにあるSant'Amanzaという広大な入り江にアンカリングして一泊したあと、30日コルシカ島南端にあるBonifacioのマリーナに入港した。途中の海域は岩礁や暗礁が点在する危険な海域だ。

断崖に囲まれた狭い水路を入っていくと突き当りにマリーナがある。観光シーズンのピークを迎える今頃は人も船も大混雑。事前にウェブサイトから予約をしていたためすんなり停泊場所に案内してもらえたが、狭いスペースに停泊させるのは大変だった。

日中は湾の一番奥に停泊する観光船が通過し、マリーナにはヨットがひっきりなしに出入りする。それをコントロールするマリーナスタッフの小型ボートが大忙しに走り回る。更に近くのレストランから流れるライブ演奏が深夜まで続く。ともかく騒がしい場所だ。

コルシカではサラミのような干し肉が沢山ある

マリーナから階段を登って城壁に囲まれた旧市街に行く。町はジェノバ共和国統治時代の旧いたたずまいが残り、見下ろすとマリーナのある奥深い入り江の様子が良くわかる。周囲を断崖絶壁に囲まれた高台にあるこの町は、かつて何か月にも及ぶ外敵からの攻略に耐えたという、確かに難攻不落の天然の要塞だ。

コルシカからサルディニアへ

コルシカとサルディニアの間は8マイル(約5㎞)程度しか離れていない。その間を走るBonifacio 海峡は西の強風が吹くことが多いと言われている。

8月1日(水)朝8時過ぎ、Bonifacioのマリーナを出航、サルディニア北端にあるSant Teresa di Galluraに向かう。幸い海は穏やかで10マイル離れたマリーナまでは2時間半ほどで到着。再びイタリアに戻ってきた。

Sant Teresa di Galluraのマリーナも細長い入り江の最奥部にあり風もうねりも入らない。高台にある町からは、コルシカ島が見え、今日出航してきたBonifacioの町も見えた。これからしばらく、再びイタリアの旅が始まる。



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