百醜千拙草

何とかやっています

One-state solution

2024-02-20 | Weblog
この数日、パレスティナのジェノサイドのニュースがNHKのヘッドラインから消えました。状況が収束しつつあるのではなく、逆にラファの150万人以上が皆殺しの危機にあるという最悪のタイミングで報道を抑制したことには、もちろん政治的な意図があるのでしょう。一方で、ウクライナ支援のニュースが大々的にニュースになっています。どう考えてもバランスがおかしいわけですが、日本がウクライナに58兆円の支援をするという、いつもの利権政治の自民党政府。「官民一体となって」支援する、という岸田の言葉にそれが露骨に現れています。58兆円の一部で能登半島地震の復興は劇的に進み、三食食べられない貧困家庭の子供は助かります。しかし、国民を支援したのでは組織票となって返ってこないので自民党はやらない。これは、ビッグ インターナショナル プロジェクトであるオリンピックや万博や途上国支援をぶち上げて、日本企業を間に挟むことで、組織票と企業献金を環流させる「国民の金を吸い上げて身内で山分けしつつ、裏金づくりに励むという」いつもの犯罪組織のスキームなのでしょう。アベはこのスキームを利用して、世界に金をばら撒いて各国首脳と記念撮影した絵をマスコミ宣伝させるということをやり続けた結果、よく見れば、北朝鮮拉致被害者は一人も帰ってこず、北方領土はロシアにトドメを刺され、金をばら撒いただけで、外交成果を何一つも挙げることができなかったこの男が、なぜか「外交のアベ」と呼ばれるようになったわけですが愚劣極まりないことです。

アメリカの言うことには逆らえない自民党政府の日本、ガザで最大の人道危機は報道してしまうと、イスラエルとアメリカを実質的に動かしていると言って良いシオニスト ユダヤの機嫌を損ねるし、人権運動、民主主義運動を刺激しかねない、ということでしょうか。一方、国家間の戦争は外交の失敗であると考えれば、ロシア-ウクライナ戦争の責任の多くはウクライナ自身にあると言わざるを得ないのに、この戦争の仕掛け人と言ってよいのが日本が絶対隷属しているアメリカであるがゆえに、日本は一方的にロシアを非難しウクライナの側に立つという本来なら第三国としてあり得ない対応を続けています。このウクライナ、パレスティナ問題における日本の立ち位置そのものが、日本は政治的には、独立国ではなくアメリカの傀儡国家であることを如実に示していると思います。

さて、四ヶ月余りにわたる今世紀最大のガザでの虐殺が我々の目の前で繰り広げられ、その映像が、世界に発信されています。いくらNHKが報道抑制をしようとも、日本の心ある市民は、これに声をあげようと運動を続けています。先週末には東京、大阪など各地で「ラファに手を出すな」デモが行われました。しかしながら、政府が国民の声を聞かない極東のアメリカの植民地でいくら声を上げてもスターバックスをボイコットしても、政府も外務省も一ミリも動きません。犠牲者の9割以上が一般市民でその半数が子供である、というこの狂気の残虐さを隠そうともしないネタニヤフの極右シオニスト政権に対する怒りと、それを止めることができないという絶望で、平静ではいられない日々がずっと続いています。

ICJの判決を一顧だにせず、さすがにこのままジェノサイドを完遂させてはまずいと思ったアメリカを含む西側諸国の停戦への呼びかけにも断固として拒否を表明し、150万人のパレスティナ人を「安全地帯」だと偽ってRafahへ追い込んだ上で総攻撃の決意を示した狂人ネタニヤフ。今世紀、最大の大虐殺、最悪の人類と人道に対する凶悪犯罪が我々の目の前で起こっています。これは国家間で行われる「戦争」ですらなく、イスラエルが弾圧、支配している民族を一方的に虐殺するジェノサイドであり国家によるテロです。

このガザへのイスラエル侵攻が始まった時、私は、最終的な落とし所として、かつてのTwo-state solution、つまり、パレスティナを二分割しユダヤ国家と独立したパレスティナ国家を作って棲み分ける方法しか解決法はないのではないかと考えていました。しかし、そもそもTwo-state solutionがはるか昔に提案されて以来、イスラエルはそれを受け入れず、強引な入植によって力ずくでパレスティナ人から土地や家を略奪し続けて、アグレッシブに領土を拡大してきて現在に至っており、彼らの目的は最初から明らかでした。そして、仮にTwo-state solutionにイスラエルが合意したところで、ここまで入植が進み既成事実が広がってしまった現状では、その履行は現実には不可能に近いと思われます。また、これまでのイスラエルのやり方からしても、イスラエルが誠実に約束を守ろうとする努力をするとは思えません。

そう考えると、結局は、実現性、安全性、効率性、すべての点で現実にはOne-state solutionしかないのだろうと思うようになりました。いわば、アメリカ合衆国のような統治体制に近い形で、複数の民族、人種が同じ土地に住み、お互いの権利を尊重し国家がそれを保障するという形しかないと思います。

そのために絶対的に必要なことは、現在のイスラエルのシオニスト政権と人種差別主義者から権力を剥奪し、ネタニヤフと軍指導部にしかるべき罰を与えること、そしてイスラエルという国家を解体し、新しい国家、例えば「新パレスティナ」とでいもいう国に再編することだと思います。それが実現できるかどうかは、大多数のイスラエルのユダヤ人がシオニスト政権のプロパガンダとシオニズムを拒否できかにかかっているわけです。現在、テル アビブでネタニヤフの罷免を求める大規模なデモが行われております。非シオニスト ユダヤ人は、目の前で行われている虐殺の結果、シオニストによる排他的なユダヤ国家ができたところで、それは国際社会を敵に回し、却って平和で豊かな生活を危険に晒す行いだと考えていると思われ、彼らの良心と良識がシオニスト政権を内部から打ち倒すことを私は望んでいます。

物理学者の藤永茂さんの1月のブログ記事に強く共感したので、リンクします。
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ONE STATE SOLUTION
2024-01-04 21:18:43 | 日記
パレスチナ問題の解決は、イスラエルのユダヤ人と先住民のパレスチナ人が一緒に暮らす一つの国土が出来ることしかないと私は思います。その状態が出現しなければ、人間、あるいは人類の未来には絶望があるのみです。根源的な悪(Radical Evil)に人間世界の支配を許すということですから。、、、、
(中略)
これが今のイスラエルであるならば、この国は消滅しなければなりません。パレスチナの土地に遥かな昔から住んでいる先住民パレスチナ人とその土地に流れ着いたユダヤ人が一緒に住む一つの国が、一つの土地が出来なければなりません。五十年かかるか百年かかるか、実現には長い年月が必要でしょう。これは賭けではありません。もしこれが出来ないのであれば、人類は存在するに値しません。滅亡がその運命であって然るべきです。
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また、反シオニスト ユダヤ人であるHaim Bresheeth氏の動画を見つけました。彼も同様のことを述べています。

停戦だけでは不十分だ。シオニスト運動を解体しなければならない。


最後にジョン レノンの提案、究極のone-state solution.




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