インドネシアの「ジョグジャカルタ王宮舞踊とガムラン公演」が10日午後、京都市の立命館大学衣笠キャンパスで開かれた。京都府とジョグジャ州が友好提携を結んでから今年7月で25周年になる。その記念イベントだった。ジョグジャから3人の王女を含め舞踊・音楽家15人が来日、王宮(クラトン)舞踊「ブドヨ サン・アムルウォ・ブミ」がメーン。特別に組まれた海外初公演である。
京都とジョグジャはともに“古都”。共通する点が多いことからの縁組だっただろう。そして、古い歴史の中で守ってきたそれぞれの伝統芸能がある。今回の公演でも「交流」が配慮されていた。地元学生が、まず和太鼓を披露。派手な動きまじえた力強いバチさばきから、次は一転、金属打楽器のソフトでゆったりとしたガムラン演奏へ。使用した楽器はかつてジョグジャから贈られたもの。日本人の演奏者や舞踊家も加わっていた。歌が流れ、仮面舞踊。男女ペアの“戦い”の踊りでは、最後は女性が勝利するストーリー。
王宮の王女らはお世辞抜きの美人揃い。「ブドヨ」は9人で舞う。黒地に金の縁取り衣装が舞台で一段と映えていた。頭に大きなピンクの羽根、赤い髪飾り、腰につけた模様つきの赤い布も、時折踊りに使う。色彩と動き。何より感じたのは、次々と変えていく9人の“フォーメーション”の変化。横1列から、3-3-3、1-1-3-3-1、1-1-3-1-3…。一部だけが向きを変えたり、しゃがんだり、全体が輪になったり。フォーメーション演出は、どの舞踊でも当然らしい。てきぱきと列を動かす行進演奏をふと思い起こした。だが、「ブドヨ」の場合は実にゆっくりとした動きである。例えるのが難しいが“あでやかな模様の変化”、もっと言えば“万華鏡を見る”ようだった。
持参していた双眼鏡(オペラグラス)が、細かい部分を見るのに今回も威力を発揮した。10年10月10日はいいものを見せていただいた。知人と会場で出会い、京都でまた知り合いが増え、インドネシア料理の夕食を共にした。交流の記念の日である。
≪写真は、上演後の舞台あいさつ。㊦はプログラム・パンフレットから抜粋≫
京都とジョグジャはともに“古都”。共通する点が多いことからの縁組だっただろう。そして、古い歴史の中で守ってきたそれぞれの伝統芸能がある。今回の公演でも「交流」が配慮されていた。地元学生が、まず和太鼓を披露。派手な動きまじえた力強いバチさばきから、次は一転、金属打楽器のソフトでゆったりとしたガムラン演奏へ。使用した楽器はかつてジョグジャから贈られたもの。日本人の演奏者や舞踊家も加わっていた。歌が流れ、仮面舞踊。男女ペアの“戦い”の踊りでは、最後は女性が勝利するストーリー。
王宮の王女らはお世辞抜きの美人揃い。「ブドヨ」は9人で舞う。黒地に金の縁取り衣装が舞台で一段と映えていた。頭に大きなピンクの羽根、赤い髪飾り、腰につけた模様つきの赤い布も、時折踊りに使う。色彩と動き。何より感じたのは、次々と変えていく9人の“フォーメーション”の変化。横1列から、3-3-3、1-1-3-3-1、1-1-3-1-3…。一部だけが向きを変えたり、しゃがんだり、全体が輪になったり。フォーメーション演出は、どの舞踊でも当然らしい。てきぱきと列を動かす行進演奏をふと思い起こした。だが、「ブドヨ」の場合は実にゆっくりとした動きである。例えるのが難しいが“あでやかな模様の変化”、もっと言えば“万華鏡を見る”ようだった。
持参していた双眼鏡(オペラグラス)が、細かい部分を見るのに今回も威力を発揮した。10年10月10日はいいものを見せていただいた。知人と会場で出会い、京都でまた知り合いが増え、インドネシア料理の夕食を共にした。交流の記念の日である。
≪写真は、上演後の舞台あいさつ。㊦はプログラム・パンフレットから抜粋≫