たんべぇ山から

山歩きの記録、出会った植物を紹介します。

苗場山 【新潟県】 2016/07/23

2016-08-16 | 新潟、北陸、尾瀬とその周辺の山

 



7月下旬のことですが、祓川コースで苗場山をピストンしてきました。
この日は白毛門沢登り4人、私たち苗場山組の二手に分かれての計画です。

前夜は、白毛門沢を登るグループを土合で下ろし、
も~りさんと私の2人は「道の駅かぐら」で車中泊することになったのですが、
周辺が何やら騒がしい・・・すれ違う路線バスは立ち席が目立ち、
立ち寄ったコンビニでは夜だというのにレジ待ちの長蛇の列、
ホテルの大駐車場は隙間なくびっしり車が停まっています。
一体何事??
あとで分かったことですが、ロックフェスティバルが開催されていたとのことで納得です。
その時は苗場山を始め、周辺の山に登る人が押し寄せているのかと思っていたので、翌日の早出を覚悟した次第です。

朝四時起床、混雑を恐れそのまま祓川コースの駐車場に移動しました。
空きスペースはあるものの、早朝にもかかわらず確かに車の数が多い。。。
けど、想像したほどでもなくとりあえず、ここでお湯を沸かし軽く朝食を摂りました。


5時15分、出発です。



ヤナギランが最盛期を迎え華やかに咲きそろっています。自生なのか植栽なのかは不明。
う~~ん、自生であってほしい…


【ヤナギラン】

 



【オカトラノオ】



改装中の和田小屋を通過、青空が見えていますね!!
今日のお天気は上々のようで嬉しいです!!
前回苗場山に登ったのは2007年ですから九年ぶりとなります。
その時も今回と同じ祓川コースでしたが、6月の残雪期でもあり踏抜きとガスで苦労したのを思い出しました。


和田小屋 05:35


和田小屋の先から樹林帯に入るのですが、滑りやすい石ごろの急登が続きます。

樹林帯を抜け、下の芝まで来ると湿地となり植生もこれまでとは変わります。
ちょうど良い具合にベンチが用意されていたので小休止。
登山口からは1時間10分かかりました。


下の芝  06:25




夏の花々が登山道を彩り、気持ちも晴れやかです。



【エゾシオガマ】   【タテヤマウツボグサ】
  

中ノ芝、上の芝には心地よい休憩スポットがあるのでつい腰を下ろしたくなりますね~

中の芝 07:00



【モミジカラマツ】  【ヤマブキショウマ】
  

 

神楽ヶ峰通過 07:32 





【コバノコゴメグサ】※葉や茎など全体に毛がある

 


【ウスユキソウ】
 

そして、キンコウカの大群落が迎えてくれました。



【キンコウカ】



【キオン】

 

楽しみにしていた「雷清水」水はやや細めですが、山の中で飲む湧き水の美味しさは格別
お腹がタプタプになるほど頂きました。


雷清水 07:45

 

これまでガスに隠れていた苗場山がオタカラコウの群落越しに見え隠れしています。
昨夜、山頂小屋に宿泊された方が、ここで初めて苗場山の山容を確認したとおっしゃっていましたが、
わたしたちは絶妙なタイミングで登ってきたようです。

【オタカラコウと苗場山】

 

 水場からはぐんぐん下ってもったいない気がしますが、そこから先のお花畑は見事の一言に尽きます!!
夏の苗場山を彩る高山植物が色とりどりに咲き競っています。


【ミヤマシャジン】


ヒメシャジンとミヤマシャジンの見分け方は萼片にあります。
萼片に鋸歯があるヒメシャジンに対し、ミヤマシャジンの萼片は全縁です。

【タカネナデシコ】




【ミヤマゼンコ】




【シモツケソウ】



ミヤマシャジンがあっちにもこっちにも・・・・あまりに見事なので見惚れてしまいます。






お花畑が続きます。

 





【ハクサンオミナエシ】

【クルマユリ】




【オオバスノキ】






【ミヤマシャジンとタテヤマウツボグサ】




【オニシオガマ】



三時間と少しで山頂手前の広い湿原に到着です。

湿原のお花は端境期なのか期待したほどではありませんが、
ワタスゲ、イワショウブなど目につきました。



【イワショウブ】

苗場山頂 08:45   登山口から3時間30分かかりました。



【ニッコウキスゲ】


山頂にある苗場山頂ヒュッテ



さて、ぐるっと回ってあの休憩ポイントで一本とりましょう!!



山頂ヒュッテはいい場所にありますね~
ここからのご来光も素敵でしょうね!






【ワタスゲ】


今年は雨が少ないからでしょうか?池塘は少し乾いているところもあります。





【ウラジロヨウラク】  【イワショウブ】
     



【トモエシオガマ】


【ミヤマホツツジ】

紅色のミヤマホツツジは白一色より可愛いですね!!


【ハクサンフウロ】

 

【ハクサンオミナエシ 別名:コキンレイカ】



【シモツケソウ】

 

下りもお花畑を楽しみながらゆっくり歩きです。




夏の苗場山が、これほど高山植物が咲き乱れるとは正直言って知りませんでした。
本当にすごいです!!
同じような写真を撮りながら楽しい花見下山^^


【ミヤマシャジンと黄色はキオン、ピンクはシモツケソウ】




【ミヤマゼンコ、シモツケソウ】



【ミヤマアキノキリンソウ】       【ハナニガナ】※葉が茎を抱いていることが特徴
  



【イワオウギ】  【ヤマハハコ】
  

【タカネナデシコ】  【クロクモソウ】
  



【モウセンゴケ】



【イワイチョウ】



12:00  和田小屋通過


前を歩く若者は、前日に赤湯でテント泊し苗場山からこちらの祓川コースに下ってきたとのこと。

下山後はバス停まで歩く予定だと言うので、
余計なお世話かもしれないけどバス停まで車に乗らないかと誘ってみました。

多分、喜んでもらえたはず…うんうん






草むらの中にクモキリソウを発見!!少し前の私なら絶対に見逃していただろう目立たないランが
目に飛び込んで来たことが素直に嬉しい^^
できることならクモキリソウではなくもう少しレアなランだともっと何倍も嬉しいのですが~~^^;
と、罰当たりなことを考えてしまうのです。アハハ


【クモキリソウ】



【ヨツバヒヨドリ】



【エゾアジサイ】   【ノリウツギ】
  

 

 12:20 駐車場に戻ってきました。


約7時間の行程でしたが、十分に楽しむことができました。

そうそう、例の若者はバス停ではなく結局、水上駅まで送り届け、たいそう喜んでいただけました。
水上駅から私たちはそのまま沢登り組と合流すべく土合までお迎えです。


土合には13:30に到着、沢登り組とどっちが早いか競争意識が働き、少しばかり焦りましたが
土合駅にも登山口の駐車場にも姿は見えず…ってことは、私たちの方が早かったようですね。ウフ^^

ま、のんびりと待つことにしましょ!

それから一時間、ちょうど一週間前に同じ白毛門沢をやったばかりのも~りさんに言わせると、
「時間的にはとっくに降りてきても良さそうなんだけど…」
と言いながら全く心配する素振りなし…
これまでの経験から仲間を信頼しているので何があっても慌てることはなく、
のんびり車の中でお昼寝したり沢に下りて水遊びしたりで余裕綽々です。
雪山、クライミング、沢登りなど40年以上も行動を共にした仲間のことですから熟知しているのです。

沢登りの経験のない私は何か事故でもあったのでと、あれこれ要らぬ心配ばかりして落ち着きません。

結局、3時間後に疲れきった様子で全員が無事下山。よかった~~

で、遅れた理由は…「寄る年波には勝てないね。。。」ですって!!

かなり苦労されて様子でした!!

何はともあれ、無事でよかったです。


真夏の苗場山がこれほどまでに高山植物が多い花の山とは知らずに訪れて
とても得した気分でした。

秋の草紅葉もきっと素敵でしょうね~


 

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2 コメント

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(^o^)/ (アライグマ)
2016-08-20 09:12:20
苗場山は歩いたことがないですが八方尾根と栂池自然園を足したような良い所のようですね。
でも、脚力のないσ(^^;)には無理そうだ。
数年前に苗場山の山小屋だかの家族が毎日歩荷をしている様子が放送されていて驚いたことがあります。
(/||| ̄▽)/ 歩けんよ普通
返信する
アライグマさん (fu-co)
2016-08-22 23:41:04
アライグマさん、こんばんは。
>八方尾根と栂池自然園を足したような良い所のようですね
なるほど…北アルプスとは違うように感じていましたが、咲いている花には共通する部分があるかもしれませんね。
苗場山の山小屋はボッカでしたか?
返信する

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