そら豆の煮たのを食べながら
夏がやってくると思う
冬は平気だが
夏は困る
暑いのは苦手だ
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昔、例えば江戸時代を生きた人たちは
こんな旬のものを食べるとき
どんなことを思ったんだろう
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大工のたな吉
ああ 今年もそら豆を食べることが出来たなぁ
相変わらず、うめえもんだ
今年の初め頃
咳が止まらず、熱も続いてよ
もうあの世へ行ってしまうんじゃねえかと
覚悟したが、なんとかよくなった
まあ、来月で45歳になるが
おやじの年を越しちまうよ
来年も、こうしてそら豆を
食いてえもんだ
それにしても
良い味付けだ
酒がすすむよ
もう一本たのむぜ
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(嫁)
ばかちん!
調子に乗るんじゃないよ!
ろくな稼ぎもないのに
酒を飲むことだけは一人前だから!
たいがいにしてよ!
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ひえぇぇぇぇぇぇぇぇえぇぇえぇぇ~
おいおい
結局ここに着くのかよ
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江戸時代後期の寿命は
40とも50とも言われてます
明日生きている保障
の無かった時代(現代も同じですが)
旬のものを味わう気持ちは
現代のそれとは
比べ物にならなかったでしょうね
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