気ままぶらぶら

世間の片隅に住む、おじーさんのブログです。 嫁とのバトル、絵手紙紹介、ランチの紹介などジャンルは無節操。

実録 朝のファミレス風景

2006年05月19日 | はがき絵

200655_2

あさ7時、ファミリーレストランに入る。

普段は、早朝のファミレスには用事がないが

都合で、出社まで1時間空いてしまった。

腹も減った。

広い店内には男性の客が一人。

俺は二人目の客だ。

モーニングセットを注文。

トイレに行こうと

セルフのドリンクバーの横を通り過ぎた時

見てしまった。

先客の中年男性が、ドリンクバーのコーナーの

スプーンや砂糖などの棚から、

割り箸の束をわしづかみした。

そしてすばやい動作で、ジャケットの内ポケットに

その束を収めたのだ。

一瞬の出来事だ。

俺は、見てはいけないものを見てしまった気がして

その場に立ち竦んだ。

その男性、特に生活に困窮している風でもない。

割り箸を15膳ほど持ち帰っても

生活の糧になるとは思えない。

いい年をした大の男が

やることなのかと、情けなくなった。

その、「割り箸わしづかみ男」はコーヒーを

コップに満たすと、素知らぬそぶりで

席に戻って再び、朝食を取り始めた。

まあ従業員にいちいち言うほどのことでも無い

と思い、俺も朝食に専念する。

3人目の客が入ってきた。

その客、60歳半ばくらいか。 髪はボサボサ

ひどく顔色の悪い男性だ。

痩せた身体に、眼だけが光っている。

その客は、従業員を呼ぶと

「朝定2番」を注文。 それと 

「ねえちゃん に、に、日本酒を熱燗で2杯」

と付け加えた。

熱燗~?

人が今から仕事に行こうかという時間に

熱燗? それも2杯?

うらやましい!

俺はうらやましい!

髪はボサボサ、着ている服はよれよれ

でも、あさ7時から酒が飲める生活は

うらやましい!

トーストを口に運びながら

視点をその男に向ける。

その「朝から熱燗2杯男」は

運ばれてきた熱燗酒を

一杯目は、きゅーっとひとくちで

飲み干した。

熱くないのか?

二杯目は、言葉にならないつぶやきと

定食の鮭の切り身とともに

みくちで口の中に送り込んだ。

飲み干した二杯目のコップをテーブルに

コトンと置くと、ふーーと長い

ため息をついた。

見ない振りして見ていた俺の視線と

その男の視線が合った。

その時、かすかに微笑んだような

気がした。

他人の人生の一瞬を

垣間見た気がする。

今日は、朝から重い。

店の外の雨が、輪をかける。

4人目の客は、ごく普通のサラリーマン風の

男性。

5人目の客は、入ってくるなり

席にも着かず、いきなり従業員の女の子に

「モーニングAね。 目玉焼きは両面、よ~く

焼いてよ。 ウィンナーもよ~く焼いて。

野菜に掛けるドレッシングは、野菜だけに掛けてよ」

「ほかのものにドレッシングが掛からんようにしてよ!」

と、細かく指示を出す。

この男は、同じ指示を2回繰り返した。

税込み399円のモーニングセットに

これほど細かく注文する客は、初めてだろう。

目玉焼きといっても、直径10センチに満たない

ちっちゃな代物なのだ。

誰が目玉焼きを、どう食おうと勝手だし、

こだわりといえば、こだわりだが

なんかやり取りを聞いていて、淋しくなる。

そして、この「注文のうるさい男」は

なんと、ドリンクバーコーナーの前で

ストレッチ体操を始めた。

脚を伸ばし、背筋を伸ばし

ついには、あのイナバウアーまで

披露し始めた。

店内の通路もど真ん中で

何を考えているのか

中年男のイナバウアー。

色んな客を見慣れていて、

少々のことには動じないであろう

従業員の女の子も

さすがに、このイナバウアーには

唖然として、立ちすくんでいる。

しずかちゃんのイナバうあ^-なら大歓迎だが、

コーヒーをお変わりしに行った俺にとっては

この「注文のうるさい、ストレッチ男」の因幡うあーは

至極、迷惑、邪魔、気色悪っだ!!

第一、この男が通路をふさいでいるので

コーヒーが注げんやん!

しばらく、にらんでいると気づいたのか

男は体操をやめ、コーヒーを持って

テーブルへ行った。

ああ~~ 今日は朝から、重い。

もういやだ!

何のバチで、朝も早くから

割り箸万引き、

熱燗一気飲み

中年男の因幡うわぁ!

を見ないといけんのか!

今日一日、何か良くないことの起こる

前兆なのか???

朝から、疲れた俺tananobuでした。

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お楽しみ下さい

お疲れtananobuに

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