無名会

連 句 で 遊 ぼ う!
楽しくなければ連句ではないよね。

無名会4月

2010-04-25 21:55:00 | Weblog
無名会4 月2010年4月25日発行

貝母
(クリックしてみて! うつむいてる花はこんな風です)
    

二十韻「古都千年の」
 
 蘖ゆる古都千年の大銀杏      古賀直子
  囀りの中賑やかな街       高橋豊美
 目刺焼くゆっくり朝餉向き合いて  梅田 實
  洗濯物をやっと干しあげ     峯田政志

 帰り道遠雷を聞くビルの月     星 明子
  みやげの酒を冷酒にして     玉木 祐
 一葉は美登利の恋を想いやり      豊美
  坂上り下り募る逢いたさ       直子
 何故だろう迷彩服の似合う彼      政志
  災害派遣はお手のものです       實
ナオ
 飛行機の内で夜咄盛りあがり       祐
  ホットレモンも今度有料       明子
 とは云えど亭主好みの烏帽子買い    直子
  乱れし萩のほの暗き藪        豊美
 雲切れて月がぽっかり顔を出し      實
  うそ寒の宵ひとり寝の旅       政志
ナウ
 貫きて黄土高原ひた走る        明子
  そっぽ向かれたネコカフェの猫     祐
 花吹雪春闘の列どこまでも       豊美
  肩車の子かげろうに揺れ        實


平成22年4月3日首尾  於関戸公民館ワークショップルーム 

タマノカンアオイ(これでも花です


   二十韻「もう赦そうよ」
 高橋豊美 捌

  芽柳にもう赦そうよとささやかれ    玉木 祐
   黄蝶白蝶もつれあい飛ぶ       高橋豊美
  大掃除おいなりさんを平らげて     星 明子
   入念にするテレビ体操        梅田 實

  月の海ぷかぷか浮かぶ浮袋       古賀直子
   芸者出目金今や売れっ子       峯田政志
  都々逸はやぼでも旦那家元で         祐
   あなたもできるデイトレーダー      豊美
  代返がばれたら云おう魔がさした      明子
   粗雑なりしは鳩の巣作り          祐
ナオ
  自動ドア故障中です寒詣          直子
   硝子戸に映る冬晴れの空         豊美
  打ち明けし恋のときめき覚めやらず      實
   あなた好みの新絹を縫う         直子
  路地裏に虫売りの声月のぼる        政志
   介護ロボット付けし草の実        直子
ナウ
  リハビリのプールを歩く友の居て      明子
   煙草は吸わず養命酒飲む          實
  初花の香を忘れめや明日香山        明子
   里の小川に鐘霞む頃            實

平成22年4月3日首尾  於関戸公民館第三学習室



  二十韻「恙なき」
 
 恙なきことの幸せ桜鯛       古賀直子
  種々思う清明の頃        峯田政志
 奴凧校庭高く糸伸びて       梅田 實
  予報士迷うあすの天候      星 明子

 懺悔する部屋に冬月入り来る    玉木 祐
  司祭の妻を賞でる国王     おおた六魚
 あれこれとお娯しみですデカメロン 藤尾 薫
  玉三郎を狂わせもして        直子
 ぐい呑みの唐津焼物褒めて酌む     政志
  相続税をスパと納めて         實
ナオ
 怠らずキャベツ畑の草むしり      明子
  夕蝙蝠の嬬恋の里           祐
 夜は深く影なき影の熱き息       六魚
  二人寄り添う虫すだく縁        薫
 満月にスペースシャトル操縦し     直子
  歓迎会のさやかなる宴        政志
ナウ
 席順を譲り合ってるひとしきり      實
  猫追っかける路地の暮れ方      明子
 ぼんぼりのひとつが消えて花満開     祐
  鐘の供養が半世紀過ぎ        六魚


平成22年4月18日首尾  於関戸公民館第3学習室


二十韻「てっぺんに」
 
  てっぺんに家建つらしき芽吹き山    古賀直子
   電柱地下に工事三月         玉木 祐
  渓流に初めて釣りし鮠はねて      星 明子
   ちょっと濃すぎた味噌汁の味       直子

  孫の描く月まんまるで涼しげに     古谷禎子
   羅姿でランデヴーして        梅田 實
  いにしえは奥床しくも恥ずかしげ      禎子
   皿一杯の最中平らげ           明子
  祖父好み紫檀金箔お仏壇          直子
   三代目には家業傾き           禎子
ナオ 
  ふるまいはこれみよがしに紅葉鍋    峯田政志
   ちゃんちゃんこ着て棟割長屋        祐
  野菜などちょっと渡して嬉しいな      禎子
   ふくべの酒を注ぐ手握られ         祐
  稜線の月も見ぬふり沈みゆく        明子
   ゴソゴソもぐる熊の栗架          實
ナウ
  還暦の赤いネクタイプレゼント       政志
   愛車を駆って旅に出ようよ         實
  野に遊び落花を追ってひもすがら      明子
   ひらりひらりと舞いゆける蝶       政志


平成22年3月21日首尾 於関戸公民館創作室
四月の巻ではありません。
三月巻いたものが少々遅れて出来上がりました。
あしからず・・・。
春ですね~。GOOD LUCK!