徒然草136で予告した通り、今回はマカオにおけるイエズス会の軌跡をたどる散歩道をご紹介します。
イエズス会は1534年にできたカトリックの男子修道会で、現在も2万人の会員がおり世界112ケ国で布教活動を行っています。
このあたりを詳しく語りだすと宗教戦争がでてきたり、ヨーロッパ史が絡んできて非常に複雑になってしまうので、ここは1つ、観光する上で最低限必要な情報だけをざっくりご紹介します。
マカオにおけるイエズス会の軌跡をたどる上で、まずはずせないのが「聖ポール天主堂跡」です。
1640年に建てられた聖母教会が1835年の火災でこの正面の石壁のみを残して消失してしまいました。わずかに残っている部分にもしっかりイエズス会のマークが見られます。
聖ポール天主堂跡(世界遺産)
裏から見ると石壁しか残っていないのが良く分かる
この聖ポール天主堂跡こそ、中国で最初に作られた大学(=聖ポール大学)と聖母教会の跡です。当時の聖母教会、聖ポール大学、モンテの砦もすべてイエズス会による建造物といわれており、このあたりはマカオにおける「アクロポリス」のような存在であったと考えられています。
現在は世界遺産にも登録されており、マカオ政府観光局から詳しい日本語のガイドなども出ていますので、そうしたもの参考に見るとより面白いですよ。
さて、聖ポール天主堂跡を見学した後は、セナド広場へ一端戻り、民政総署大楼のの横道から昔の遊郭だった通りの名残を残す「福隆新街」の横を抜けていきます。
昔の遊郭跡の「福隆新街」
福隆新街からは5分ほどで聖ヨゼフ教会(St.Joseph's Church)にたどり着きます。
聖ヨゼフ教会は1728年に建立され、聖ポール大学と同様にここでは大学レベルの高等教育が行われ、中国および日本、周辺地域における重要な布教活動の拠点となっていたようです。
聖ヨゼフ教会外観
中国におけるバロック建築の代表例とも言われるこの教会では美しい祭壇が堪能できます。高い天井にはイエズス会のマークが見られる他、ここにはフランシスコザビエルの左上腕骨が保管されています。
祭壇の美しさはマカオでも指折り
聖ヨゼフ教会の天井
フランシスコザビエルの上腕骨。祭壇向かって右側にあります
フランシスコザビエルといえば、「以(1)後(5)良(4)く(9)広まるキリスト教」の語呂合わせで有名な1549年に日本にキリスト教を伝えた、あの人物ですね。
ザビエルは実際にマカオでなくなった訳ではないのですが、イエズス会の東方地域の伝道における聖人としてあちこちでその名残を見ることができます。
美しく荘厳な聖ヨゼフ教会を見た後は、お隣にある、イエズス会によって建てられたマカオでも最も古い教会のうちの1つ、聖ローレンス教会(St.Lawrence's Church)はいかがでしょう?
聖ローレンス教会へと続く道
聖ローレンス教会外観
現在の外観は1846年に建てられたもので、苔むした外壁や時計台、鐘楼などが時代を感じさせます。
その昔、ポルトガルの船乗りの家族が教会の表階段に集まって彼らの無事を祈ったといわれています。
内部には宗教をモチーフにした美しいステンドグラスが見られます。
聖ローレンス教会の美しいステンドグラス
聖ポール天主堂跡から全部で約2km以下の行程ですので、単純な移動だけなら30分もあれば十分です。あとはそれぞれの場所でどれぐらい寄り道をするかだと思いますが、1時間半もみれば十分ではないでしょうか?
今回はイエズス会の軌跡をたどる散歩道として紹介した為、キリスト教色の強い観光ポイントが多くなりましたが、それはさておくとしても、たまには教会で心静かに物思いにふけってみるのもなかなかいいもんです。
どうぞあなた好みのマカオの散歩道を見付けてみてください。
イエズス会は1534年にできたカトリックの男子修道会で、現在も2万人の会員がおり世界112ケ国で布教活動を行っています。
このあたりを詳しく語りだすと宗教戦争がでてきたり、ヨーロッパ史が絡んできて非常に複雑になってしまうので、ここは1つ、観光する上で最低限必要な情報だけをざっくりご紹介します。
マカオにおけるイエズス会の軌跡をたどる上で、まずはずせないのが「聖ポール天主堂跡」です。
1640年に建てられた聖母教会が1835年の火災でこの正面の石壁のみを残して消失してしまいました。わずかに残っている部分にもしっかりイエズス会のマークが見られます。
聖ポール天主堂跡(世界遺産)
裏から見ると石壁しか残っていないのが良く分かる
この聖ポール天主堂跡こそ、中国で最初に作られた大学(=聖ポール大学)と聖母教会の跡です。当時の聖母教会、聖ポール大学、モンテの砦もすべてイエズス会による建造物といわれており、このあたりはマカオにおける「アクロポリス」のような存在であったと考えられています。
現在は世界遺産にも登録されており、マカオ政府観光局から詳しい日本語のガイドなども出ていますので、そうしたもの参考に見るとより面白いですよ。
さて、聖ポール天主堂跡を見学した後は、セナド広場へ一端戻り、民政総署大楼のの横道から昔の遊郭だった通りの名残を残す「福隆新街」の横を抜けていきます。
昔の遊郭跡の「福隆新街」
福隆新街からは5分ほどで聖ヨゼフ教会(St.Joseph's Church)にたどり着きます。
聖ヨゼフ教会は1728年に建立され、聖ポール大学と同様にここでは大学レベルの高等教育が行われ、中国および日本、周辺地域における重要な布教活動の拠点となっていたようです。
聖ヨゼフ教会外観
中国におけるバロック建築の代表例とも言われるこの教会では美しい祭壇が堪能できます。高い天井にはイエズス会のマークが見られる他、ここにはフランシスコザビエルの左上腕骨が保管されています。
祭壇の美しさはマカオでも指折り
聖ヨゼフ教会の天井
フランシスコザビエルの上腕骨。祭壇向かって右側にあります
フランシスコザビエルといえば、「以(1)後(5)良(4)く(9)広まるキリスト教」の語呂合わせで有名な1549年に日本にキリスト教を伝えた、あの人物ですね。
ザビエルは実際にマカオでなくなった訳ではないのですが、イエズス会の東方地域の伝道における聖人としてあちこちでその名残を見ることができます。
美しく荘厳な聖ヨゼフ教会を見た後は、お隣にある、イエズス会によって建てられたマカオでも最も古い教会のうちの1つ、聖ローレンス教会(St.Lawrence's Church)はいかがでしょう?
聖ローレンス教会へと続く道
聖ローレンス教会外観
現在の外観は1846年に建てられたもので、苔むした外壁や時計台、鐘楼などが時代を感じさせます。
その昔、ポルトガルの船乗りの家族が教会の表階段に集まって彼らの無事を祈ったといわれています。
内部には宗教をモチーフにした美しいステンドグラスが見られます。
聖ローレンス教会の美しいステンドグラス
聖ポール天主堂跡から全部で約2km以下の行程ですので、単純な移動だけなら30分もあれば十分です。あとはそれぞれの場所でどれぐらい寄り道をするかだと思いますが、1時間半もみれば十分ではないでしょうか?
今回はイエズス会の軌跡をたどる散歩道として紹介した為、キリスト教色の強い観光ポイントが多くなりましたが、それはさておくとしても、たまには教会で心静かに物思いにふけってみるのもなかなかいいもんです。
どうぞあなた好みのマカオの散歩道を見付けてみてください。
ポルトガルのアベイロ駅はこれらのアズレージョのタイル絵で飾り立てられています
次回香港訪問のい時にはマカオには必ず行く計画を立てます
エキゾチック、そうですね。そういう魅力もマカオにはありますね。その一方で思いっきり中華圏らしい街並みがあったり、狭い地域の中にいくつもの顔があるというのが本当に魅力だと思います。
私もかなりの数を訪れていますが、毎回何かしらの発見があります。ゆっくり滞在してこそマカオの魅力は実感できるのかもしれません。ぜひ次回は日帰りではなく滞在してみてください。