MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『ONE PIECE FILM Z ワンピースフィルム ゼット』 70点

2012-12-26 23:50:27 | goo映画レビュー

ONE PIECE FILM Z ワンピースフィルム ゼット

2012年/日本

ネタバレ

海楼石の威力について

総合★★★☆☆ 70

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 鈴木おさむを脚本に迎えて「正義とは何か」という壮大なテーマに挑んだ経緯は入場時に無料で配られていた「海賊の宝袋」に封入されていた「巻千」に掲載されていたノートに書かれていることからも、その試行錯誤による生みの苦しみは伝わってくるのであるが、どうしても納得出来なかったことを一つだけ指摘しておきたい。
 クライマックスはモンキー・D・ルフィとゼフィーことZ(ゼット)の一対一の対決シーンである。最初はZの圧倒的な腕力の前にルフィは終始押されっぱなしなのであるが、ルフィが放った拳がZのバトルスマッシャーを破壊し、形勢逆転するきっかけとなる。しかしZのバトルスマッシャーをルフィが破壊することは不可能ではないのだろうか。Zが瀕死の重傷で海にさまよっていた際に、ゾロやサンジと一緒にルフィはZを救うために船に引き上げようとしたが、実はZの腕に取り付けられているバトルスマッシャーは海楼石で出来ておりルフィの力が抜けてしまったためである。その上、どうやらこの矛盾は製作者サイドも気がついているようで、だからZを救出するシーンにおいてルフィの手がZのバトルスマッシャーに触れている部分を意図的に描いていないのであろう。
 もちろん瞬間的に触れるだけなら大丈夫だとか、ルフィは覇気で克服したとしてもかまわないのであるが、設定を甘くしてしまうことでストーリー自体に力が無くなってしまうということはよくあることで、それならばもう一つ山場を作って設定の整合性を保つことで傑作にすればいいのに、その可能性を自ら放棄してしまっているように見えることが惜しいと思うのである。しかし例えば、ルフィの拳を巨大化させることでバトルスマッシャーとの接触面を最小にするというネタは、既に『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』(境宗久監督 2009年)の冒頭で使われており、敵の弱点を利用しながら倒すというネタも『STRONG WORLD』の金獅子のシキを倒す際に、シキの苦手とするサイクロンを利用しており、シリーズ物の難しさは同情に値する。


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意味不明の“ショック”

2012-12-26 00:06:27 | Weblog

しずちゃん「拍子抜け」遅刻したのに不戦勝V(スポーツ報知) - goo ニュース

 何度読んでも意味がよく掴めない。もちろん記事の書き方が悪いわけではなく、しずちゃん

が大会運営側の連絡不備により検診、計量の点呼に遅刻してしまい、それは当然大会側の

責任であってしずちゃんに過失はないのだから、出場をさせないわけにはいかないと誰もが

思うはずだが、何故か対戦相手の石井智紋はしずちゃんが現れたことにショックを受けて

開始20分前に突然シューズを脱ぎ、バンデージを外して、泣き出したというのである。

石井だってこの日に合わせて練習を積んで臨んでいたはずで、試合が出来ることは寧ろ

喜ぶべきだと思う。不戦勝で勝っても意味はないと思うが、何故ショックを受けたのだろう


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『映画 妖怪人間ベム』 60点

2012-12-25 23:53:00 | goo映画レビュー

映画 妖怪人間ベム

2012年/日本

ネタバレ

誘拐した意味

総合★★★☆☆ 60

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 交通事故の後遺症で足の不自由な上野みちるがベロの助けを得ながら練習した結果、運動会の徒競走で最後まで完走出来た喜びもつかの間で、父親の上野達彦が勤める大手製薬会社のMPL製薬の社長である加賀美正輝が、妖怪化した上野小百合をおびき出すために誘拐し、新薬による薬害の秘密を漏らそうとする家族全員を殺そうとするのであるが、娘を誘拐までしておきながら加賀美が車に細工をしたことで小百合を事故死させたように達彦を殺すことなく現場を立ち去ろうとするのは不自然で、最後にベム、ベラ、ベロがかつて自分を助けてくれた妖怪であることを達彦に思い出させる必要があったからだとは思うが、演出は失敗していると思う。原作が良いだけに詰が甘くなっていることが残念である。


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“未完成”という名のビジネス

2012-12-25 00:09:14 | Weblog

劇場版「エヴァ」なぜ人気? 秘密主義と“未完成さ”がファン刺激(産経新聞) - goo ニュース

 たまたま1995年から翌年にかけて放送されていたテレビ版の『新世紀エヴァンゲリオン』

を観る機会があり、今回の劇場版を観た後に観ると色彩がくすんでいるように見え、作画

技法の進歩が伺えるのであるが、ところでストーリーは進歩しているのだろうか 2012年

12月1日発行の「ニコニコ動画」のメールマガジンにおいて押井守監督が、「エヴァ」は

キャラクターも物語(ストーリー)もダメだと斬りつけ、「ステロタイプのオンパレードで、いつか

どこかで見たもののコピーの連発。キャラクターが口にする台詞のあれもこれも、決め処は

全て私生活におけるあれこれの垂れ流し」であり、庵野秀明監督には表現すべきテーマや、

固有のモチーフが無いから映画として成立していなので自分は観るのをやめた、と批判して

いる。私もその通りだと思うが、まさか同じような“誤ち”を繰り返すはずはないだろうから、

最終章で庵野監督がテーマやモチーフを披瀝することを期待している。再び世界観を披露

しないのであるならば、「エヴァ」は“未完成”という名のビジネスに落ちぶれてしまうだろう。


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『喜劇 にっぽんのお婆あちゃん』 100点

2012-12-24 23:52:21 | goo映画レビュー

喜劇 にっぽんのお婆あちゃん

1962年/日本

ネタバレ

唯一無二のロードムービー

総合★★★★★ 100

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 ミヤコ蝶々が演じる、実の息子の達二と嫁の志保子に疎まれ家出をしたサトと、北林谷栄が演じる、いわゆる「どらやき事件」により泥棒呼ばわりされて老人ホームを飛び出した沢田くみが浅草の仲見世で橋幸夫の「木曽節三度笠」をきっかけに出会ったことから始まる、高齢の女性同士の‘ロードムービー’である。
 サトがお寺で賽銭箱に入りそこなって落ちている10円を黙って賽銭箱に入れることと同様に、行き場所を失い、焼鳥屋「鮒忠」で世話になった、十朱幸代が演じる店員の昭子が住んでいる「白鴎寮」を訪ねるサトとくみは、昭子たちには歓迎されるものの、男性たちには疎まれるのであるが、それでも出前でとったラーメンの代金をくみが黙って払ったことを、ついに最後まで彼らに気づかせない演出に倫理を感じる。
 ようやくサトは明け方に家に戻ったものの、やはり状況が悪化こそすれ好転することはない。家族がいなくなったすきに睡眠薬のプロパリンを大量に服用して自殺しようとしていたサトは、老人たちのための誕生日の演芸会で舞台で踊っているくみの姿をテレビでたまたま見て、自分も同じ「福寿園」に入所する決心をするのであるが、くみが強制的に「オクラホマミキサー」を踊らされることに苦痛を感じていたことも老人ホームから抜け出した一因であることをこの時サトが気づくはずもない。
 それにしても当時のシングルレコードが300円、バナナが3本で100円はいくらなんでも高いと思うが、これが事実に基づくものなのかギャグなのか私には分からない。


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イラッとする山下達郎

2012-12-24 00:21:06 | 邦楽

一人で聴いているとイラッとしてくるクリスマスソングランキング[邦楽編](gooランキング) - goo ニュース

 これは質問が酷なのではないだろうか 「一人で聴いているとイラッとしてくるクリスマス

ソング」という質問は、クリスマスに一人でいることはありえないという前提があることになり、

そうなるとクリスマスに一人でいること自体否定されることになってしまうのだから、一人で

聴くクリスマスソングなどはどれを聴いてもイラッとしてくるはずで、そうなると必然的に

聴く機会が多いクリスマスソングほど上位にランキングされることになる。山下達郎の

「クリスマス・イブ」は1983年12月にリリースされているが、今年も29位にランクイン

しているロングセラーで、私などは一曲だけで優雅な印税生活を送っている山下達郎に

イラッとしてくるのであるが、楽曲の良さは否定できない。


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『大日本帝国』 80点

2012-12-23 21:33:00 | goo映画レビュー

大日本帝国

1982年/日本

ネタバレ

最後の‘太平洋戦争映画’

総合★★★★☆ 80

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 右翼からも左翼からも批判されている映画ではあるが、太平洋戦争の始まりから終わりまでの経過を知る上においてはとても分かりやすく描かれている。
 さすがに脚本を笠原和夫が担っているだけあって、昭和天皇に対する皮肉が随所に見受けられる。例えば、日本海軍が真珠湾攻撃を仕掛けた後、新井美代の「天皇陛下も戦争に行くのかしら?」という質問に対する、女将さんの「天様は宮城だよ、ずっと」という答えに美代が不服そうな表情をしたり、アメリカ軍に捕まった大門勲が江上孝に、脱出して援軍が来るまで山の中に籠もろうと誘う理由を、「大元帥陛下が我々を見殺しにするはずがない。我々は天皇陛下の御楯になれと命じられて戦ってきた。そう命じられた方が我々を見捨ててアメリカと手を結ぶなどということは絶対にない。日本政府がポツダム宣言を受諾したとしても、天皇陛下は例えお一人になられたとしても必ず私らを助けに来てくださるはずです。このようないかさまの裁判で死刑にされて浮かばれますか?」と言わせたりしている。
 江上孝が最後に銃殺刑に処せられるシーンにおいて、心臓を撃たれた江上の顔に被せられていた白い布がいっぺんに血で真っ赤に染まるなど、不可思議なショットも多々あるが、例えば、硫黄島の戦いは『硫黄島からの手紙』(クリント・イーストウッド監督 2006年)、戦後は『終戦のエンペラー』(ピーター・ウェーバー監督 2012年)、あるいは忠臣蔵は『47RONIN』(カール・リンシュ監督 2013年)、芸者の思い出さえ『SAYURI』(ロブ・マーシャル監督 2005年)と、もはやハリウッドでなければ映画化されない有様で、おそらくもう二度とこのような大規模な太平洋戦争を巡る映画は日本において製作されることはないであろうから、学習教材としては貴重なものとなるだろう。


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“告発”する意味

2012-12-23 00:09:51 | Weblog

ブログで事実無根の記載、姫井氏が謝罪文(読売新聞) - goo ニュース

 2007年の第21回参議院議員通常選挙において、姫井由美子は地元である岡山県から

出馬していたはずだが、今年の7月に国民の生活が第一の結党に参加し、日本未来の党

で何故か衆院選千葉8区から立候補し、当然のことながら第4位で落選している。自身の

ブログで「読売新聞販売店が、私の政策ビラの新聞折り込み半分を捨てた」などと書いた

ことが問題となり、後に事実無根だったために読売新聞社に謝罪するはめになっている

のであるが、次点だったのならば立腹する意味もまだあるだろうが、第4位だったのだから

結局、“告発”する意味などないということを姫井はすぐに気付くべきであっただろう。また

一人無能な参議院議員がいなくなったこと自体は良かったのであるが。


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『白い馬』 80点

2012-12-22 23:47:46 | goo映画レビュー

白い馬

1995年/日本

ネタバレ

小さな幸せ

総合★★★★☆ 80

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 本作では‘大事件’が起きることはないが、例えば、川に水を汲みに行った際に、疲れて川岸で寝そべっている長男のエンフと四男のナランと末っ子のアルターが同時に起き上がって、背伸びをして体操をするコミカルさや、あるいは病気で寝たっきりで空に飛んでいる鳥ばかりを眺めていた三男のトムルの体調が悪化してしまい、赤十字からチャーターされてきた飛行機に乗って、まるで憧れていた鳥のように飛んでいってそのまま逝ってしまう隠喩などが素晴らしい。
 街へ買い物に行った兄弟3人が、買い物そっちのけでヌードグラビアに見入ってしまうシーンは、やがて同じグラビアを見入ってしまう彼らの父親アマルとかぶり、歩いていたら間違われて予防注射を打たれ、帰り際には街の不良たちにバイクではなく馬で絡まれ、街中で上映されていた『タルバ親父の大冒険』を3人の兄弟は観ることが出来なかったが、彼らの両親は映画館に入って観ているシーンなど、満遍なく‘小ネタ’が散りばめられており、特に末っ子のアルターのキャラクターは際立っており、彼女がすることなすことは全てが面白い。


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立川明日香の迷走

2012-12-22 00:06:26 | Weblog

埼玉・新座市議を辞職の立川明日香氏 迷走続きで“退場”(産経新聞) - goo ニュース

 結局、立川明日香は埼玉県新座市議員になって何をしたかったのだろうか 11月に

「国民の生活が第一」から衆院選埼玉4区に出馬の意向を示したものの、「子育て」を理由に

直後に取り下げたらしいのであるが、市議は子育てしながら出来ても、国会議員は子育て

しながらは出来ないというのであるならば、新座市もずいぶんとナメられたものである。

そもそも急に子供が出来たわけではないのだから、「妊娠」を理由に出馬を取り下げることは

あっても「子育て」を理由に出馬を取り下げることなどありえないわけで、根本的に議員という

職業を立川明日香はバカにしているのである。でも問題は解決したわけだから良しとしよう。


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