古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

泣くなら、ひとり 壇蜜日記3   壇蜜 

2020-09-03 12:10:43 | 本の紹介

文春文庫  2016年

 

すべて虚構なのでは、と思えてくる。それを思わ

 

せるのは彼女の自虐であり、反復されるカネじゃ

 

ないよね、の否定である。それをいってはいけない、

 

ということをいうのが壇蜜であるなあ、と思う、

 

でも、男の作家だったら、口が裂けてもいえないとおも

 

うのだ、そういうことをサラッといってしまうところ

 

女優だ。

 

小説も併録されているが、こちらは自己体験が元にな

 

っているのだろうか、この人のことだからなんともい

 

えない。そもそもの原初体験がエロいことに根差して

 

いるらしいので、この人のエロさを売りにしているところ

 

と符合する。

 

この人のぬめっとしたエロさについて、ボクのようなもの

 

がいうに及ばず、この先、筆一本でやっていくような強さ

 

を垣間見た一作だった。……合掌。 


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