古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

父の縁側、私の書斎      檀ふみ

2022-02-08 13:54:58 | 本の紹介

ふみ女史の父上檀一雄氏との思い出を綴りつつ、家、

 

住宅について語った本。

 

檀一雄氏といえば、あの太宰治とかの地でカニを買い、

 

バリバリと歩きながら食ったツレ感がぼくのなかでは大

 

きいのである。あと、檀流クッキングのひとね。

 

ふみ女史の家は雨漏りするらしいが、ぼくも今まで

 

四か所、か所を変えて暮らしてきたが、どこも雨漏りは

 

しなかった。だから、雨漏りするなんてひどいところに

 

住んでいるなあ、と思うが、世間ではフツー雨漏りしない

 

でしょ、やっぱり。

 

檀氏は原稿用紙に「奇泡亭」と印刷されていたという。それ

 

は逗留していたスペインの、「ドン・キホーテ」ならぬ、「

 

ダン・キホーテ―」なのだと語る。檀氏はよく夜中に料理を

 

していたらしい。ふみ女史の役目は三等兵なので、すり鉢の

 

ささえ役らしかった。それがぜーんぜんおもしろくなかった、

 

と語る。一度だけ竹馬を作ってくれたことがあって、それを

 

日がな一日やっていて、その写真もあるが、竹馬はずっと直ら

 

ず放っておかれたという。

 

「火宅の人」檀氏、おとこなら、一度は憧れる生き方をした人

 

である。……合掌。


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