早川書房 1984年 小尾芙左 ・訳
SFとミステリーの見事な結合。一般に
言ってSFとミステリーというのは相性が
悪いといわれているらしいが、この、はだ
かのそれを難なくやり遂げてしまっている。
正直、ハッとする解決にはなっていない感
があり、まあ、そうなるよな、と思って
ちょっとがっかりして読んでいると、どんでん
返しが待っている。でも、それも、大どんで
ん返しってほどじゃない。その惑星間の軋轢と
言うか、地球の持っている危機感とかがソラリア人
の持っている脆弱性と符合するということだろう
ことが、切々と説かれてゆく。見る、と、眺める
という今でいうテレワーク的な発想もおもしろ
かった。
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