古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

おお! ブローベルとなりて    フィリップ・K・ディック

2021-02-28 11:04:44 | 小説の紹介

浅倉久志・訳   「ディック傑作集2」所収。

 

ハヤカワ文庫 ギャラクシー誌1964年2月号

 

ぶよぶよのゼリー状のいきもの、ブローベルに人間の

 

ジョージは生きている時間のうち、数時間ブローベルに

 

なってしまう体になってしまう。それは戦争のためで、

 

その反対にブローベル人の女、ヴィヴィアンもそうなっ

 

て一日のうち、数時間人間の姿になる、それが結婚した

 

ので生まれる喜劇というか悲劇というか。

 

全体的に明るくて、ユーモアに満ちていて、楽しい感じ

 

だが、本人は戦争の無意味さを訴えたかったらしい。

 

戦争をしているうちは人間は未熟である。そして、未熟

 

なのが人間であるのだが、いつか、そこから脱して、真の

 

平和を手にするだろうことを願う。……合掌。


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