精神療法家 増井武士のブログ・バリ島日本人自殺予防ヴィラオーナー(レンタル可)

心理臨床の研修会・精神療法外来の陪席・海外のワークショップやバリ島ビーチフロントヴィラの利用のご案内などを掲載します。

精神療法外来の陪席について(9~12月の日程)

2018-08-31 07:31:51 | 日記
福岡聖恵8めぐみ)病院の精神療法外来の日程をお知らせします。

 9月11日火曜日
 9月22日木曜日

 10月11日木曜日
 10月23日火曜日   

 11月 6日火曜日
 11月22日木曜日

 12月11日火曜日
 12月20日木曜日 です。


 いずれも1時半開始です。
定員原則として1名です。初めての方や遠方からの参加を優先したいと想います。
参加費は無料ですが、その場を提供いただいている院長先生へ、事務の皆さん達に食べてもらえるような細かなお菓子などで良いと思いますので、お礼をしてください。

バリで元気をもらう会の感想文が届きました。(3)

2018-08-25 12:15:33 | 日記
 今年の夏のバリで元気をもらい会の感想文を、お二人、紹介します。
最初の方は、初めて参加された方です。

 バリで過ごした日々は、初めてのことが沢山あって、本当にもうお腹一杯!というような、そんな楽しい時間でした。
ところが、日本に帰って日が経つにつれ、あの体験は一体何だったのだろう,,,と不思議な気持ちになっていました。
増井先生から「バリが合っとるんやない?!」と言われたくらい、バリでの私は、気負うこともない、素直な自然体の自分でいられました。
アリさんとイロさんが作る野菜やチキン、果物を使った美味しい食事に、ヌルルさん、ダンディさんも色々お世話下さり、好きな時に出かけ、好きな時に話し、好きな時に寝る、という大自然の中でのなんとも緩い、ゆったりとした時間と空間の中で、今思うと、まるで夢見心地な世界にいたような気もします。アユさんのマッサージにも癒されました。
日本にいる時のような、母親であるとか、妻であるとか、心理の仕事をしているとかの役割から解放され、ダンディさんのバイクの後ろに乗せてもらい、お使いついでに寺院や公園まで連れて行ってもらったり、ココナッツを木から落として中に穴を開けてジュースにしてもらって飲んだり、アリさん達とジェスチャーを交えて話したり笑ったり、さまざまな刺激的な出来事の連続の中で、海辺に近いところで育った何も背負う必要がなかった少女時代の自分と、なんだか時々リンク(退行)しながら心地よさを味わっていました。そんなふうに、気づけば、私は自分自身を保ちながらも、思春期、青年期といった過去の自分とも行ったり来たりしていたようで(笑)、増井先生、直子さんと皆さんで、色々と深い話しをした夜もあって、バリで過ごした時間は忘れられない印象深い体験だっただけに、そのことが一体なぜなのか、何の意味があるのか、ちょっと考えていました。
 ここ数日の間に、何となくわかったのは、特に今悩みがあるわけではないですが、まず、中年期の真っ只中にいるということ、そして新しい世界に入った私は、今後どう生きていくべきか、増井先生の言葉をお借りするなら、「死ぬまでにどう生きたいのか」という人生の逆算的発想(増井,2007) が無意識にあって、バリでの解放感により、私自身の ”内なる子ども” が私に語りかけていたのかも知れない、ということです。
バリでは、増井先生、直子さん、現地の皆さん、そして一緒に行ったメンバの皆さんに恵まれていたことで、私の中の "内なる子ども" が素直に現れたのだと思います。人としての暖かさ、優しさ、緩さ、のんびり感、そしてユーモア、時には真剣に…どれもが私には必要なもので、バリの環境はその許容範囲が大容量だったと思うんです。そんな気づきを与えて下さったバリの自然と多くの出会いに感謝しています。バリで味わった感覚、体感したこと、それを新たな基点に、私自身のこころの全体性を生きるとは何か、を探求し続けたいと思っています。
本当に、ありがとうございました。   
                    Eさんより 

次は昨年の夏と今回参加された方からです。


バリから帰って、1か月過ぎようとしています。

2回目の今回も昨年のように、素晴らしい自然と先生方やご一緒したメンバーやメイドさんたち、地元の方々との触れ合いなどを楽しみ、また一人で過ごしたいときは好きなように過ごせ、穏やかな時間がいつも流れ、私にとってはまるで天国のような感じでした。そして、時には言葉のいらない、むしろ邪魔になる感覚も感じていました。

ふと気がつくと、心にとげのように刺さっていたあることが、バリではほとんど思い出すことがありませんでした。ああ、幸せな時って、嫌なことは思い出さないんだな、と思いました。それなら、このことが自分の中に出てきたら、リトマス紙として、「今、本当に自分の思いを大切にしている?」と自分に問いかけて、「ちょっと違うかも」、とか「ちょっと無理してない?」とかを自分で考えてみる時なのかもしれないなと思いました。

これも大きな気づきでした。そして、昨年の自分と、今年の自分を思うと、だんだんこの出来事を乗り越えてきたんだな、と自分自身の成長のようなものも感じることができました。

さらに大きかったのは、海などの自然と、メイドさんが心を込めて作ったくださったバラエティ豊かな毎回の食事ももちろんですが、やはり、先生方を始め、一緒に参加したメンバーの方々や地元の懐かしい方々とのふれあいが一番だったと思います。夜遅くまで、先生や直子さん、メンバーとで、いろいろな話をしました。私は今まであまり自分の今迄の仕事のことなどを話したことがなかったので、ふと話してみると、先生から、がんばってきたのだから、それを自分で認めていくこと、そのためには、それらのエピソードをまとめていくことで、もっと自分というものが確かになると言っていただき、これからの課題も見つけることができました。自分のよさを認めて、肯定的に自分を見るという視点がいかに大事かを改めて思いました。


今は、わが家から空を見ながら、この空もバリにつながっているんだなと、バリでの満たされていた日々を懐かしく思うこの頃です。

増井先生、直子さん、本当にありがとうございました。
                          Rさんより





バリで元気をもらう会の感想が届きました。(2)

2018-08-21 20:31:41 | 日記
 今回は二人の方の感想文を掲載します。

 初めて参加しましたが、1番感じたのが、『本来の自分に戻れた』という実感でした。バリの青空、星空、海と緑は心地良く、朝から晩まで健康的な生活は、最高の癒しになりました。
日本でいかにストレスフルだったのか、気付かずに、過ごしていました。
子連れ参加だったので、朝から1日騒動し、ご迷惑をおかけしました。
先生や直子さん、メイドさんやハウスキーパーさん達のお世話を沢山受けました。
みんな、温かくて優しかった。毎日、楽しかったです。
道中は、飛行機の乗り継ぎもあったので、片道で1日以上も時間がかかり、子供を連れての旅行がこんなに大変だとは思いませんでした。でも、一緒のグループメンバーに助けられ、守られて、安全に来ることができました。
行き帰りも共に過ごしたメンバーは、最高だったと思います。短い期間でしたが、家族のようでした。今後もお会いしたいと思っています。
また、キツイ思いをしながら子連れ旅行のお陰で、私にはこの子が何よりかけがいの無い存在と本当に思えるようになりました。
バリで先生から、『クライエントを大切に思う気持ちを貫くこと、信じること、中途半端に生きず、周囲に異を唱えたとしても、自分自身らしく進むことで、クライエントも前に進める』等と教えてもらい、励ましていただき、日本に帰ってからは随分調子がいいです。
職場の空気まで全然変わってきて、なんだか優しく大らかな風が吹いているようです。
臨床家にこそ、良質な休憩が必要だと思います。
ハウスキーパーの皆さん全員素敵でしたが、特にアリさんやダンディさんが、可愛くて好きでした。言葉が分からない中でも、お互いに理解しようと話し合ったり、冗談言い合ったり、笑顔や感謝、ノーヘルバイク、子どもを可愛がってくれて、嬉しかったです。
今は少し寂しく、バリの思い出の写真、動画を見ながら、また日々の生活を励ましながらの日々です。
子どもも、色黒になって、少し逞しくなったと思います。
 先生、直子さん、ありがとうございました。これからも、よろしくお願いいたします。

               小さなお子さんと一緒に参加されたTさん より

 
 お二人目の感想です。

 1月に続き2回目の参加、同じ場所であるにもかかわらず前回とはまた異なった滞在経験となりました。特に日本の季節が冬と夏とであることの違いの大きさには驚いています。
今回の滞在はバリでは時に肌寒く感じることもあり、逆に帰国してからの日本の“危険な暑さ”には参りますが、それでも雪の降る時期に帰ってきた前回とは異なって、大汗をかきながらも心地よく体を動かせることのありがたさを実感しています。1月の帰国後は、バリでの滞在はただただ「夢の中のできごと」のようで、温かい部屋で現地のお茶を淹れてぼんやりと飲むことにしあわせな感じをもっていました。今は、家じゅうの窓を開け放し、近くの海からの風を通り抜けさせて、夜は夜でベランダに椅子を出して月や星を眺めています。そして空が、バリだけではなく私の好きなどんな場所ともつながっていることを実感し、本当にありがたいことだということをとても思って、大きな安心感と言いますか、「大丈夫」という気持ちに満たされています。季節が大きく異ならず続きで感じられるということは、バリにいた感じ方を思い出しやすいということでもあるのだなと思い、しあわせ感の持続を容易にしていることに恵まれたのは大きな発見です。前回の滞在を「毒素の排出」とその「養生」のイメージであるとすれば、今回は「採り入れ」とエネルギーの充実であるように感じています。

今回、バリ行きにあたって描いていたことのひとつは、「そこはどんなところなのか?」ということを、現地の人たちの暮らしている姿に触れ、感じてきたいということでした。周りの自然や動物たちの様子を含め、どんなところで、どんなふうに時が流れ、人々はどのような表情で暮らしているのか、少しでも多く、そのまま、ありのままの姿を見て来たいと思いました。そしてそのとおりに、時間があれば海辺や周囲の道をうろうろと歩き、誰か出会えばあいさつを交わし、木陰に腰を下ろして風に吹かれ、空気を感じてこれたような気がします。
今から思えば、自分のことを考える時間も充分にはあったのだけれども、それ以外に、そこから意識を外に向けることで逆に見えてくるものをみたかったのかもしれません。またそのように心がけることで「行動」として自分に動きをつけたかったのかもしれません。そのうちに、先生がよくおっしゃる「歩きながら考える」という言葉を思い出しました。バリに行けたこと、そのこと自体も含めて「ああ、これが」と思った時に、風が通るというのはこういうことなのかな、という気もしました。

バリで過ごしたことは、やはり「夢のようなこと」だったと思います。でも、1月の時のように「夢の中のできごと」ではなく、しっかりとした現実感の中で、「私は何をしたいのか?」ということを見ようとしている自分を感じます。
帰ってからの日々の生活でも、その時どきで、「さあ、何をしようかな?」と、でもあまり頭の深いところで考えずに自ら気の向くに任せ、気持ちよく体を動かし整えることを生活の中心としています。自分の内に、流れ、巡りよく感じられて心地よいことが大切なことであり、静かでありながらもエネルギーを感じるこの頃です。
もちろん、現実の生活の中に在る雑雑としたこと、重く感じることはバリに行く前と何一つ変わらずに同じ場所にあるままです。でも、それを抱える私自身は、「それはそれ」と思っているような帰国後の日々です。

このような機会を与えていただいた先生、直子さんに、また、参加者の皆さん、スタッフや現地で出会った皆さんに、心から感謝いたします。バリの不思議な魅力に、心の満たされる思いです。

                    二回続けて参加されたAさん より



バリで元気をもらい会に参加された方の感想文です。(1)

2018-08-11 21:37:38 | 日記
 今回のバリで元気をもらう会に参加された方から感想文が届きましたので、お知らせします。

バリの感想

 今回は2度目の参加になるため、前回よりも自分がバリのヴィラでどのように過ごしたいか、わりとはっきりしていたように思います。
結婚と転居を控えていたので、そのことにまつわる諸々のことを、自分がどんな気持ちでどうしたいのか?どうすることがしっくりくるのか、ゆっくり自分の感じを確かめたいという気持ちがありました。
 ヴィラでは、先生ご夫妻、メンバーと現地のスタッフの皆さん、ヴィラに訪問してくれる方たちと過ごす時間がとても楽しかったです。今回も、それは楽しみにしていたことです。日本語と現地の言葉をごっちゃにして、おしゃべりや真剣な話もたくさんしました。
 ヴィラでの面白さは、人と楽しく過ごしていても、自分の心の動きを感じることができ、その変化を楽しめることです。心の、その都度変化する部分と、比較的変わらない芯になっている部分とをどちらも感じながら、自分にとって心地よく、一緒にいる人とも心地よく過ごせるバランスをとる作業が、気持ちよく流れていく感覚です。
 内面で動いていることと、ヴィラから目の前に見える海の動きや、時間や天気によって変わる空の動き、思い思いに過ごしたり、日常の作業をしている人の動き、動物や植物の動きを感じながら過ごす時間は、飽きることも退屈することもなく、清々しく心地よく過ぎていきました。
 日本に戻ってから、また新しい気づきもあったり、思いがけない人と人のつながりに驚いたり笑ったりすることもあり、バリでの体験は、清々しいと同時に賑やかでもあります。うるさい賑やかさではなく、飽きることのない楽しさです。この感覚を、少しでも日本で感じ続けられるように工夫できたらいいなぁと思いながら過ごしています。
                             Kさん より

 Kさんのように、自分なりの課題をもって参加されることもあり、その課題について時にはグループで話し合えるのはとても喜ばしいことだと思いました。

バリのヴィラからのメッセージ(3)

2018-08-06 23:51:21 | 日記
 何事も良いことばかりではありません。

この数回、ややうわついた上機嫌なバリのヴィラの報告をしてきましたが、何事も良いことばかりではありません。直子は別にしても、バリのヴィラで人を使うことは私にとり煩わしいことも多いのです。基本的に人を使うという作業は、私にとり煩わしいことなのです。そんな時、私は徹底的に孤独を味わいたいのですが、ヴィラでは少し歩けば、自然ばかりの環境となり、一人っきりになりたい気持ちにすぐ浸れるのです。だから、一人っきりになりたい気持ちが満たされた時、周りに対してまた優しくなれ、また共に心から笑うことができるのです。
孤独と共にいる楽しさは一枚の紙の裏表のように、バリの人は天性、遺伝子として知っているように思います。彼らは限りなく優しいし、その優しさの限界を超える時、彼らは本当に事態を諦める、事態を明らかにすることを自然に身につけているようです。例えば、親類が亡くなった時、横にいる仲間たちは徹底して穏やかな無関心でいます。それは優しさの限界を超えていることなのです。また、葬式の時も、まるで、お祭りのようににぎやかです。おそらく、ヒンズー教の教えで、やっとこの世のしがらみから抜けて本当の歓びの世界(あの世)の真実の世界に行くので、喜ばしいということなのでしょう。いわゆる、この世からあの世に行く喜ばしいセレモニーなのでしょう。
このようなバリ人特有の寂しさと優しさは、ヒンズー教の迫害から逃れてバリという離島に逃げてきた歴史とヒンズー教の信仰の深さに育まれてきたのでしょう。
人はバリ、バリと言い、バリの観光に目が行きますが、本当のところはバリ人特有の人間そのものに魅力があると、私は思います。
あと数日で日本に帰ります。