精神療法家 増井武士のブログ・バリ島日本人自殺予防ヴィラオーナー(レンタル可)

心理臨床の研修会・精神療法外来の陪席・海外のワークショップやバリ島ビーチフロントヴィラの利用のご案内などを掲載します。

バリのヴィラからのメッセージ(2)

2018-08-04 22:09:17 | 日記
 たわいもないことだらけです。
バリのヴィラからのライブメッセージがほしいという方も多いので、ブログに記します。
あれほど、ゲストが帰り落ち込んでいたメイドさんやハウスキーパー達は、きょうはもう何事もなかったような顔をしています。この立ち直りの速さがバリっ子の特徴です。
きょうの昼頃、「人生、いろいろ、男もいろいろと、イロさんの前で歌っちゃった」とバカなほど軽々しく直子が話していたので、それを聞いた私が、何気なくメイドのイロさんが「名前ほど、色気がないね。」と話したら、直子がすぐに「イロさんに言っちゃおう。」と喜んで飛び上がりました。日本語でイロはセクシーだけど、イロさんはそれほどセクシーでないと、先生が言っているということを、現地語で彼女に伝えると、さすがのおとなしいイロさんも笑いをこらえるのに必死でした。隣にいたアリさんは「そうそう。」と日本語で言い、笑っていました。それから、「サマサマ(同じ)、サヤ(私)は、スモット、アリアリ」どうせ私は(虫の)蟻ですよと、言っていました。それで、私は慌てて、「ノウ、アリはbeing」。日本語で在る、存在するということ、とても大事な意味があると英語で説明したら、アリさんはきょとんとした顔をしました。今度は直子が拙い現地語とゼスチャーで一生懸命に説明したら、アリさんは半分分かったような、分からないような、目が泳いでいました。結局、みんなで大笑いして終わりました。メイドさんと直子は、いつもこんな感じで、しゃべりまくっては大笑いしています。
 前回の話の牛乳と言えば、夕方頃、牛乳が足りないと誰かが言ったのをハウスキーパーのヌルルさんが聞きつけて、胸が豊かなイロさんの胸を見ながら「これをしぼれ、しぼれ。」と言い、しぼる手つきをいやらしい目つきでしました。直子はネルルさんを蹴飛ばしそうな勢いで怒り出し、イロさんは最初何のことだか分からない様子でした。直子は反撃にでて、「そんなら、ネルルさん、奥さんの胸もしぼるの?」と聞いたら、ネルルさんはもっとにやけた顔で「いや、毎晩、ちゅっちゅしてるよ。」とまた、その動作をしました。それを見て、皆、爆笑しかありませんでした。ここに来られた方には分かると思いますが、あのようにまじめに見えるネルルさんでも、ゲストのいない所では桁外れなジョークをとばしています。
実はこれ以上書けないジョークも、ネルルさんはいっぱいとばしていました。
 その後、私の友達のマデイさんが突然、家族連れで現れて旧交を温め合いました。彼は英語が堪能で、アフリカなど、諸外国で働いていた、この辺では珍しい国際派で、お互いの良さを認め合うことができる大事な友達の一人です。しかし、彼は雇い主のかなり年上の女のボスに引っかかり、とうとう結婚までしてしまったやつです。けれど、彼はとても幸福そうな顔をしていました。
 あれやこれやの些細なことで、きょうも大笑いしながら終わろうとしています。

バリのヴィラからのメッセージ

2018-08-03 21:31:19 | 日記
 今、バリのヴィラにいます。バリは冬場で、あまりにも涼しくて肌寒い日々が続いています。
バリの会の第二グループも日本に帰り、いつもの静かなヴィラに戻り、私達は静かにある種の達成感と、バリの静けさとバリの人々の笑顔に囲まれています。しかし、メイドさんやハウスキーパー達の堪らないほどの寂しい顔は、彼らにとってバリの会の参加者との出会いがいかにハッピーでステキな体験であったかということを、はっきりと物語っています。
私は喉の調子が悪く元来声が出にくいので、男性にしか受けられない丸裸に近い姿で、男性のパックスワダさんの絶妙な医療マッサージを受け、体調を整えています。彼はとてもシャイな人で、ようやく私に慣れてきたようなデリケートで謙虚な人です。物欲も金銭欲もなく、穏やかに過ごすことに幸せを見つける、ある種の典型的なバリの人です。
きょうのマッサージのあと、いつもお湯しか飲まない人ですが、私のコーヒーに牛乳を入れていることを直子が説明すると、「オオ、バグス」(とてもいい)と言いました。それで、冷蔵庫から牛乳のパックを出して見せると、得体のしれないものに出会ったみたいに、説明の文字をじっと読んでいました。牛乳をコップについで出すと、ゆっくり飲みはじめ、しばらくの間深く味わって、感極まったように出た言葉が、「オオ、エナック」(美味しい)でした。牛を飼うというより、かわいがり、草を刈っては共に暮らしているような彼が、生れて初めて牛乳を飲むという、ある意味不思議なことがありました。バリの田舎では牛乳は貴重品で高価なものであり、またバリヒンズー教では、牛は神聖な生き物ではありますが、牛乳をしぼらないのか、よくわかりません。ただ、彼は人間よりも動物と一緒にいた方が幸福な人みたいで、牛三頭、犬三匹、猫三匹、鶏に至っては三羽と言いながら、あれ、三羽だったかなと首をかしげ、いつもの癖で指折り数えるありさまです。ところで、きょう初めてと言えば、マッサージの後、庭に出て、私の目にはこっそりとしか言えないように煙草を吸いはじめました。目ざとい直子がそれを見つけ、いつもは体に良いことばかり教えてくれていたのに、一体何?と言わんばかりに、「それ、体に悪いでしょ。」と現地語で何度も言うと、「これ、私にとって、体にいいよ。」と言い、ニッタリと笑いながら吸っていました。このようなたわいもない可笑しさが続くバリのヴィラの生活です。
清田さん、貴重なコメント、ありがとうございました。宗教は、特に浄土真宗は極めて私の核に触れる部分ですので、日本に帰り、ゆっくり返答するつもりです。自分と宗教との関係はあまりにも深すぎて、一般の方にはほぼ、理解不可能だと思い、密かに私の心の奥深い所に大事にずっとしまって置いていた事柄なのです。神田橋先生と、今は亡き河合速雄先生だけには深く話して、それなりの深い理解を頂いておりますが。キーワードは親鸞聖人の言われた、「世間虚仮、唯仏是真」(せけんこけ ゆいぶつぜしん)あたりにあるのかと思います。即ち、この世に生きるということは、私にとり、虚仮の修行にあたるかもしれないと思います。たぶん、それは私にとり、本当の内心に近いような気がしてなりません。深い共感と理解、ありがとうございます。