精神療法家 増井武士のブログ・バリ島日本人自殺予防ヴィラオーナー(レンタル可)

心理臨床の研修会・精神療法外来の陪席・海外のワークショップやバリ島ビーチフロントヴィラの利用のご案内などを掲載します。

バリのヴィラからのメッセージ(3)

2018-08-06 23:51:21 | 日記
 何事も良いことばかりではありません。

この数回、ややうわついた上機嫌なバリのヴィラの報告をしてきましたが、何事も良いことばかりではありません。直子は別にしても、バリのヴィラで人を使うことは私にとり煩わしいことも多いのです。基本的に人を使うという作業は、私にとり煩わしいことなのです。そんな時、私は徹底的に孤独を味わいたいのですが、ヴィラでは少し歩けば、自然ばかりの環境となり、一人っきりになりたい気持ちにすぐ浸れるのです。だから、一人っきりになりたい気持ちが満たされた時、周りに対してまた優しくなれ、また共に心から笑うことができるのです。
孤独と共にいる楽しさは一枚の紙の裏表のように、バリの人は天性、遺伝子として知っているように思います。彼らは限りなく優しいし、その優しさの限界を超える時、彼らは本当に事態を諦める、事態を明らかにすることを自然に身につけているようです。例えば、親類が亡くなった時、横にいる仲間たちは徹底して穏やかな無関心でいます。それは優しさの限界を超えていることなのです。また、葬式の時も、まるで、お祭りのようににぎやかです。おそらく、ヒンズー教の教えで、やっとこの世のしがらみから抜けて本当の歓びの世界(あの世)の真実の世界に行くので、喜ばしいということなのでしょう。いわゆる、この世からあの世に行く喜ばしいセレモニーなのでしょう。
このようなバリ人特有の寂しさと優しさは、ヒンズー教の迫害から逃れてバリという離島に逃げてきた歴史とヒンズー教の信仰の深さに育まれてきたのでしょう。
人はバリ、バリと言い、バリの観光に目が行きますが、本当のところはバリ人特有の人間そのものに魅力があると、私は思います。
あと数日で日本に帰ります。

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