精神療法家 増井武士のブログ・バリ島日本人自殺予防ヴィラオーナー(レンタル可)

心理臨床の研修会・精神療法外来の陪席・海外のワークショップやバリ島ビーチフロントヴィラの利用のご案内などを掲載します。

患者さん側から綴った原稿ができあがりました。

2021-07-17 14:30:34 | 日記
 蒸し暑い日々が続き、庭の草は元気に伸び放題です。
そろそろ、オリンピックが始まるようですが、組織委員会のお金が大きく絡むことを考えると、嫌な気持ちです。また、ニュースではインドネシアで新型コロナは流行っているらしく、バリの知り合いは元気だろうかと、田舎の方は特に医療レベルが低いので、少し心配したりしています。
ところで、以前にも少し紹介していましたが、いろいろ修正を加え、数日前に 患者さんの言葉で綴った 「精神療法 によって 私は変わった 」という テーマ の 本、2冊の原稿を書きあげました。患者さんのための精神療法であるなら、治療者側からでなく、患者さん側からの視点で書かれた本があっても良いではないか、いや、その方が多くの人に、その実態など、生のまま伝わるのではと思ったからです。
原稿を 編集者と 神田橋先生 に送ったら、 神田橋先生は、史上初の技法伝達の工夫だと、 非常に喜んで 褒めて くれました。 私なりに 患者さんの 立場 と言葉で ケースとして まとめたのは 初めてで、一般の方が読んでも面白く、精神療法をそれなりに解ってもらえるような、ドキュメンタリー風の小説にしました。もちろん、ノンフィクションで、ありのままの状況を、ライブ感ももって伝え、専門家でなくても、精神療法の概要やイメージが具体的につかめるように、努めて書きました。また、私自身の精神療法やそれに関わる人達への深く強い思いも記しています。
今は、そのままの形で良いのか、再度、練り直し、考えているところです。

最近 年をとるにつれて 、こういうことも 残しておきたい、ああいうことも伝えておきたいなどというような 欲が出てきました。二冊、書きあげたら、次には、 意味がない 意味、という ことを考えさせられたケースを集めて、まとめようかと思ったりしています。
  • 例えば、 面接中に 居眠りをして それが習慣化し、 面接になると ベッドに横になり 昼寝をする、そんな重篤な患者さんが 一番治りが早かったケース とか 、出会ったいろいろなケースがよみがえってきます。
以前からしようと思っていた ことが 、よりはっきりと形になって 来ています。
また、そのうちの一つが 30年先の 若い心理臨床家に向けて ー私の遺言 ー とかいうものを 書いてみたり したいと思っています 。

 今度書きあげた ケース の本は、なるべく早く出版されることを願っています。
もう私には 、いわゆる研究業績という ものは いらないので 、自分の書きたいこと を書こうとしたり、 色々これから したいことが起こって 来て 当分の間、調べ事や原稿に忙しい 時間になるような気が、何となくします。
老後とか、 死ぬまでとか 考えていると、 意外と 遊ぶこと よりも やり残したことが気になってきて 、昔より 真っ当な 生活になっているんじゃないかと 思ったりして笑っています 。