精神療法家 増井武士のブログ・バリ島日本人自殺予防ヴィラオーナー(レンタル可)

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バリで元気をもらう会の感想文が届きました。(3)

2018-08-25 12:15:33 | 日記
 今年の夏のバリで元気をもらい会の感想文を、お二人、紹介します。
最初の方は、初めて参加された方です。

 バリで過ごした日々は、初めてのことが沢山あって、本当にもうお腹一杯!というような、そんな楽しい時間でした。
ところが、日本に帰って日が経つにつれ、あの体験は一体何だったのだろう,,,と不思議な気持ちになっていました。
増井先生から「バリが合っとるんやない?!」と言われたくらい、バリでの私は、気負うこともない、素直な自然体の自分でいられました。
アリさんとイロさんが作る野菜やチキン、果物を使った美味しい食事に、ヌルルさん、ダンディさんも色々お世話下さり、好きな時に出かけ、好きな時に話し、好きな時に寝る、という大自然の中でのなんとも緩い、ゆったりとした時間と空間の中で、今思うと、まるで夢見心地な世界にいたような気もします。アユさんのマッサージにも癒されました。
日本にいる時のような、母親であるとか、妻であるとか、心理の仕事をしているとかの役割から解放され、ダンディさんのバイクの後ろに乗せてもらい、お使いついでに寺院や公園まで連れて行ってもらったり、ココナッツを木から落として中に穴を開けてジュースにしてもらって飲んだり、アリさん達とジェスチャーを交えて話したり笑ったり、さまざまな刺激的な出来事の連続の中で、海辺に近いところで育った何も背負う必要がなかった少女時代の自分と、なんだか時々リンク(退行)しながら心地よさを味わっていました。そんなふうに、気づけば、私は自分自身を保ちながらも、思春期、青年期といった過去の自分とも行ったり来たりしていたようで(笑)、増井先生、直子さんと皆さんで、色々と深い話しをした夜もあって、バリで過ごした時間は忘れられない印象深い体験だっただけに、そのことが一体なぜなのか、何の意味があるのか、ちょっと考えていました。
 ここ数日の間に、何となくわかったのは、特に今悩みがあるわけではないですが、まず、中年期の真っ只中にいるということ、そして新しい世界に入った私は、今後どう生きていくべきか、増井先生の言葉をお借りするなら、「死ぬまでにどう生きたいのか」という人生の逆算的発想(増井,2007) が無意識にあって、バリでの解放感により、私自身の ”内なる子ども” が私に語りかけていたのかも知れない、ということです。
バリでは、増井先生、直子さん、現地の皆さん、そして一緒に行ったメンバの皆さんに恵まれていたことで、私の中の "内なる子ども" が素直に現れたのだと思います。人としての暖かさ、優しさ、緩さ、のんびり感、そしてユーモア、時には真剣に…どれもが私には必要なもので、バリの環境はその許容範囲が大容量だったと思うんです。そんな気づきを与えて下さったバリの自然と多くの出会いに感謝しています。バリで味わった感覚、体感したこと、それを新たな基点に、私自身のこころの全体性を生きるとは何か、を探求し続けたいと思っています。
本当に、ありがとうございました。   
                    Eさんより 

次は昨年の夏と今回参加された方からです。


バリから帰って、1か月過ぎようとしています。

2回目の今回も昨年のように、素晴らしい自然と先生方やご一緒したメンバーやメイドさんたち、地元の方々との触れ合いなどを楽しみ、また一人で過ごしたいときは好きなように過ごせ、穏やかな時間がいつも流れ、私にとってはまるで天国のような感じでした。そして、時には言葉のいらない、むしろ邪魔になる感覚も感じていました。

ふと気がつくと、心にとげのように刺さっていたあることが、バリではほとんど思い出すことがありませんでした。ああ、幸せな時って、嫌なことは思い出さないんだな、と思いました。それなら、このことが自分の中に出てきたら、リトマス紙として、「今、本当に自分の思いを大切にしている?」と自分に問いかけて、「ちょっと違うかも」、とか「ちょっと無理してない?」とかを自分で考えてみる時なのかもしれないなと思いました。

これも大きな気づきでした。そして、昨年の自分と、今年の自分を思うと、だんだんこの出来事を乗り越えてきたんだな、と自分自身の成長のようなものも感じることができました。

さらに大きかったのは、海などの自然と、メイドさんが心を込めて作ったくださったバラエティ豊かな毎回の食事ももちろんですが、やはり、先生方を始め、一緒に参加したメンバーの方々や地元の懐かしい方々とのふれあいが一番だったと思います。夜遅くまで、先生や直子さん、メンバーとで、いろいろな話をしました。私は今まであまり自分の今迄の仕事のことなどを話したことがなかったので、ふと話してみると、先生から、がんばってきたのだから、それを自分で認めていくこと、そのためには、それらのエピソードをまとめていくことで、もっと自分というものが確かになると言っていただき、これからの課題も見つけることができました。自分のよさを認めて、肯定的に自分を見るという視点がいかに大事かを改めて思いました。


今は、わが家から空を見ながら、この空もバリにつながっているんだなと、バリでの満たされていた日々を懐かしく思うこの頃です。

増井先生、直子さん、本当にありがとうございました。
                          Rさんより





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1 コメント

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クライアントの幸せを (清田真澄)
2018-08-27 03:40:26
『不登校児から見た世界』に心酔しながら読ませて頂きましたが、いつもクライアントの立場にちゃんと共感しつつ尽くしたいと願っています。クライアントの心のヒダを感じる繊細さ、心の産毛の豊かさと共に、吹き抜けたような明るさが感じられます。
神田橋先生が、私のスーパービジョンを受けると職場のコミュニケーションが円滑になる、意味のことをどこかに書かれていました。参加者の方の職場の雰囲気が変わってしまうような体験ができたというお話から、素晴らしい場がバリの場にあったのだなぁとお察しします。きっと職場の方々へも、温かくオープンな感じになられるのでしょうか。また、余計な自我が削がれたため、職場の方々と心一つに繋がれるのでしょうか。私のみでなく、誰もがそうなりたいと願う雰囲気を持ち帰られたご様子。
その雰囲気が我が国に、より、少しでも広がっていくことは、我が国の意識の向上、人類の進歩に繋がりますね。繊細ですが、大きな仕事をされていると思います。
日本に、そんな明るさ優しさ繊細さが広がり、自殺者が出ないような日がいつか来ることを祈ります。
ご体験をシェアされて、雰囲気を分けて頂いていること、心より感謝致します。
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