以前、ブログで紹介していました本が、ようやく出版されました。
出版社の方の思い入れが強く、修正や校正、装丁などで随分時間がかかりました。
この本は精神療法を受けた患者さんの報告や感想をもとにして、
来談者がどのような体験をしたのかを中心に、患者さん自身の言葉で綴られたものです。
加えて、治療者である私の、その時の思いや考えを同時に記しています。
ですから、全体的にはノンフィクションのドキュメンタリーな小説風になっています。
この本は、学術論文的な本でなく、私の生の気持ちをできるだけ素直に述べています。
私の面接は実際、どんなふうなものであり、患者さんがどんなふうに感じているか、
という臨床体験をできるだけ事実ありのままを知ってもらおうと考えたからです。
私の心理臨床の実態を、なるべく多くの専門家に知ってもらいたいことと、
精神療法という作業自体を、一般の方にも分かってもらいたいという深い願いが込められたいます。
是非、皆さんも一読されて、良かったら他の方々にも紹介ください。
この本は、私なりに苦労をした分だけ、気に入っています。
また、学術関係を離れて、人はどのようにして本来の自分を取り戻していくかというテーマの小説としても面白いと思います。
この本の主旨にそって、予定としては三巻ほどだせたら良いなと思っています。
二巻目の原稿は、既に出版社に送っています。因みに、もともと私は、航海士や文学者にもなりたかったのです。
追伸
神田橋先生の推薦文も本の末尾に掲載されています。
出版社は、木立の文庫 税込み 1540円 です。 できるだけ安くしてもらうように頼みました。