私が最近出版した本「精神療法でわたしは変わった」について、私の友人、知人、先輩、後輩、バイジー、治療を終えた患者さんなどにメールした文章です。
その内容は皆さんにも知ってもらいたく、お知らせします。
老い甲斐を求めて
突然の連絡、御免下さい。是非お伝えしたい事があり、連絡させてもらっています。
私もこれから残された人生で何をしたいか?
という老い甲斐を考え始めて久しくなりました。そうしているうちに、患者さんが少しでも確実によくなり楽になる面接とはどういうものか?
というテーマについて私なりの考えや事実を伝える事が、やはり心に残った課題でした。そして、ハッと思い着いたのは、
患者さん自身が面接をどのように経験をしているか?
という視点を中心にケースを報告するということでした。
それで患者さんに面接テープなどを送り、患者さん自身が自分の言葉でケースをまとめてもらう、という方法を思いつきました。
私が出会った患者さんは、約45年間で数えられませんが、その趣旨に賛同された患者さんの報告を
「精神療法でわたしは変わった」ー苦しみを話さず心が軽くなったー木立の文庫(京都市)から発刊されました。
思いもよらず、ドキュメント小説風になり、神田橋先生から後書きを頂き、本屋さんは激励されたらしいです。
私はこれまでの書物は
それほど、是非読んでほしいとまでは思わず、
「読みたい方はどうぞ」ぐらいの気持ちでしたが、この本は
「是非読んで欲しいし、もし面白ければ、SNS等で感想を挙げて下されば…」
という厚かましい気持ちにさえなっています。というのも、今の臨床家に私なりの面接を参考にしてもらえれば、患者さんの為の面接を改めて考えてもらうきっかけになると思っています。
自惚れているかも知れないと思われることは分かっていますが、本心は患者さんのための面接ができるなら、患者さんが喜ぶし、日本の心理臨床の質も上がるのではないかとも思っています。
これから寒くなります。ご自愛下さいませ。