goo blog サービス終了のお知らせ 

海山川地球を遊ぶ~バックパック、トレッキングで世界を巡る旅日記。ヨット日本周遊と太平洋縦断航海記。ユーコン川カヌー漕行記

海外の登山、ユーコン川カヌー、ヨット太平洋巡航、スキー、ツーリング。他ブログ「竜王航海記」「ひろのワールドトレッキング」

84番寺~88番寺

2014年02月01日 | '13年四国88ケ寺歩き遍路
84~85番札所
10月3日(木)曇/晴 さぬき市牟礼/道の駅「源平の里むれ」テント泊、23.0km、3,365円
高松755→6.2km/945屋島駅→2.8km/1035屋島寺→7.7km/1330八栗ケーブル駅→1.3km/1400八栗寺→5km/1545牟礼
 6:30起床。朝食後7:55発。東へ向ってR11を歩き、屋島ロイヤルHから北上して9:45に琴電屋島駅に着く。妻はここからバスで84番へ上がる。私は西に戻り、県道14を山へ向かい、屋島団地から舗装の遍路道を上がって10:35に84番屋島寺参拝¥310。本尊は重文の十一面千手観世音菩薩。源平古戦場「壇ノ浦」を望む景勝地に立つ広大なお寺である。
 仁王門、四天門をくぐり、参道正面に朱塗りの柱が雅びやかな重文の本堂、手前右手に大師堂が建つ。左の宝物館には源平合戦屏風や絵巻物、雪舟画等を収蔵している。本堂脇に四国狸の総大将太三郎を祀る赤鳥居の蓑山大明神も有る。観光地なので境内を回っていた弁慶&官女と写真を撮る。
 山道を東へ下り、県道150に出て壇ノ浦古戦場を過ぎて東の牟礼へ向かい、住宅街を縫って五剣山へ向かう。12:55「山田屋うどん」でかけうどん@300の昼食。広い敷地に元醸造所の大きな建物で雰囲気が良い。
 間も無く13:30に八栗ケーブル駅に着き、妻はケーブルカーで上がる。私はケーブル沿いの山道を30分登り85番八栗寺参拝¥310。本尊は聖観世音菩薩。背後に五剣山の岩峰が聳え、かつては山岳修験場であった。
 仁王門をくぐって参道を進むと、左に庫裡と聖天堂が並び、正面に本堂、右手に大師堂が建つ。高松藩主松平家の祈願所であった為に本堂の屋根には葵の紋が入る。聖天堂には「八栗聖天さん」と呼ばれ、福徳財宝を招く歓喜天を祀っている。朱色の多宝塔が巨木の緑に映えていた。
 大師堂から本坊を過ぎ、急坂の県道145を下り、R11に入って塩屋海岸に出て、国道沿いの道の駅「源平の里むれ」に15:45着。売店で海老せんとビール¥615を買い、「真念堂休憩所」で休む。この道の駅はキャンプ禁止の貼紙があるので、バイク旅の若者と「困ったなぁ」と話す。
 17:50近くの「若松」で夕食(モツもやし炒め、鶏たたき、餃子と肉ご飯にビール)¥3100(負担¥1600)を摂る。3種の付け出しをサービスで出してくれた。道の駅に戻って、19:00に売店軒下にテントを張って20:30就寝。
86~86番札所
10月4日(金)曇・晴 長尾町多和/民宿八十窪泊、28.6km、8,790円
牟礼630→3km/715志度寺→7.5km/1015長尾寺→7km/1250前山おへんろ交流館→11km/1625大窪寺
 6:00起床、6:30発。原駅を過ぎてR11を外れて旧道を歩き、平賀源内生家を過ぎて五重塔が見えたら7:15に86番志度寺を参拝¥310。本尊は十一面観世音菩薩で脇侍は不動明王と毘沙門天で、全て重文だ。
 大寺で広い境内に堂宇が並ぶ。堂々とした仁王門は重文で、大きな草鞋が両脇に吊るされ、仁王像は運慶作と伝わる。参道を進むと左手に池を越えて大きな重文の本堂、さらに進んで左に本堂と並ぶように大師堂が建つ。本堂左脇には寺名の由来となる藤原不比等の妻「海女の墓」があり、左には五重塔が聳える。裏手には廻遊式庭園と石庭が有る。
 県道3を南下し、9:15飯田農園の直売所で黄色く輝く黄金桃¥200を買い、シャーベットのお接待を受けた。感謝合掌。さらに緩い登り坂の県道を上がり、広瀬から右折して鴨部川沿いを歩き、遍路橋を渡って1kmで10:15に87番長尾寺参拝¥310。本尊は高松藩主が「讃岐国七観音随一」と指定した聖観世音菩薩で天台宗寺院。
 仁王門をくぐると参道正面に本堂、右手に大師堂が建つ。ここも松平家の祈願所で屋根には葵紋が付く。また源義経の没後、静御前が出家したお寺で、剃髪塚や鼓が渕の遺跡が残る。
 次の88番まで20km。東門から出て、11:00県道10沿いの「味福」でラーメン@460の昼食。さらに車道を南へ向い、県道3に入って坂道を上がって行き、前山ダムを過ぎて道の駅「ながお」向いの「前山交流サロン」に12:50に着く。職員の方とお話ししたら遍路大使任命書を作って頂いた。休ませていただき黄金桃を食べる。美味しい。妻はここからバスで88番へ向かう。
 13:10県道を外れて急な山道を登り、14:30花折峠を越えて間も無く車道に出て、額峠で県道3に合流する。助光でR377へ左折して5.1km歩き、16:25に88番大窪寺参拝¥310。本尊は薬師如来で、左手に薬壺ならぬホラ貝を持つ。
 古くから女性の入山が許された「女人高野」と呼ばれる山伏の修験地で、真新しい豪壮な仁王門をくぐって石段を上がると左に大師堂、下って左手に本堂と阿弥陀堂が並ぶ。本尊は本堂奥の多宝塔に安置されていて、大師が唐の恵果阿闍梨から授かったとされる三国伝来の錫杖も納められている。本堂背後には修験地・胎蔵ガ峰が聳える。大師堂の横の宝杖堂には決願の金剛杖が奉納されていた。
 本堂前の参道で妻に会い、二天門から石段を下り、16:55に門前の民宿「八十窪」(1泊2食¥6500)に泊る。夕食は刺身や天ぷら等に決願祝いの栗入りの赤飯が付いている。小鉢の品数も多くビ-ルと酒¥800を飲む。元気な大女将の話が楽しくにぎやかだった。

金刀比羅宮→76番寺~83番札所、別格19番寺

2014年01月31日 | '13年四国88ケ寺歩き遍路
金刀比羅宮→76~77番札所
9月29日(日)曇 丸亀市街/丸亀プラザホテル泊、16.0km、9,563円
(金刀比羅宮参拝)琴平855→8.8km/1200金倉寺→3.9km/1440道隆寺→3.1km/1620丸亀駅→H
 6:00起床。テントを畳み、缶コーヒー¥120を飲んでから765段の長い石段を上がって、7:40金刀比羅宮を参拝し、無事帰港を報告して御朱印を頂く\305。ここは昔から海の守り神で、私のヨットにも御札を掛けている。本殿の横には航海安全の絵馬や堀江さんのソーラー・マーメイドなどが奉納展示されている。
 9時前に公園に戻り、商店街を抜けてレトロな琴平駅へ行き、大常夜灯を見学してからR319を北上。県道25に入り、善通寺を過ぎてから右手の遍路道に入り12:00に76番金倉寺を参拝¥310。本尊は薬師如来。ここは大師の甥、智証大師の生地で天台寺門宗寺院である。
 仁王門をくぐり参道正面に大きな本堂、手前左に大師堂が建つ。本堂軒下には大きな念珠が掛けてあり、願掛けて回すと叶うという。大師堂には智証大師像も安置されている。また山口生まれの乃木将軍が師団長として客殿に3年近く滞在した折の遺品などが保存されている。
今までガイドブックのコピーでお経をあげてきたが、これを妻用にするので、納経所で新たに経本¥500を買う。
 13:25県道25沿いの「麦のへそ」でかけうどん¥380の昼食。県道から田園の住宅地を歩き、14:40に大きな仁王門を潜り77番道隆寺参拝¥310。本尊は薬師如来で「眼なおし薬師」と呼ばれる。
 大きな仁王門をくぐると左右に百観音像が並んでいて、境内には日本全国の観音様255体が祀られている。正面に本堂、右に大師堂が建つ。本堂左脇に、江戸後期の御典医で眼病の達人と言われた京極左馬造公の墓所「潜徳院殿堂」が有る。寺宝は重文の星曼荼羅図や大師直筆の仏画である。
 北門から出て県道33を1:05歩いて丸亀駅に着く。観光案内所で地図とホテルリストを貰い、駅横のスーパーで果物や酒類¥1018を買って少し南へ歩き、17:00にプラザホテルにチェックイン¥5000。
 入浴・洗濯後、まずはビールを飲む。18:00道並びの居酒屋「うさぎ」で鯵南蛮や肉ジャガに焼酎¥2000の夕食。19:30に宿に戻り、TVを観て22:30就寝。
78~80番札所
9月30日(月)曇 坂出市国分寺/国道沿い倉庫軒下テント泊、18.3km、4,924円
(丸亀城散策1.2km)丸亀1020→3.7km/1120郷照寺→1310坂出→6.3km/1415天皇寺→6.8km/1630国分寺→0.3km/1715泊地
 ゆっくり7:30に起きてバナナと紅茶の朝食を摂り、宿を9:10に出て丸亀城¥100へ上がり公園を散策。宿に戻り10:20にチェックアウト。
 県道33を歩き、宇多津町の旧道に入って3km で78番門前に着き、「地蔵もち」でおはぎ¥200を買う。石段を上がって11:20に78番郷照寺を参拝¥310。本尊は阿弥陀如来。大師が厄除請願したのに因み「厄除けうたづ大師」と呼ばれる。ここは札所唯一の時宗寺院で、1288年に一遍上人が来錫して踊り念仏道場に変わったと来歴にある。
 山門を過ぎて左の石段を上がると左が庫裡で、右に奈良様式の二層屋根の本堂、さらに右手奥に大師堂が建つ。大師堂脇には万体観音堂が有り、本堂脇の庚申堂には病魔降伏の6本の手を持つ青面金剛と三猿が祀られている。左手奥には池泉庭園があって大分紅葉していた。境内で先ほど買ったおはぎを頂く。美味しい。
 県道33を歩いて坂出市街に入り、13:10商店街の「わかまつ」で焼きうどん¥370の昼食。車道の遍路道を45分歩き、日本武尊ゆかりの八十場の霊水を過ぎ14:15に79番天皇寺を参拝¥310。本尊は十一面観世音菩薩。
 かつて、ここは保元の乱で破れて讃岐府中で崩御した崇徳上皇を祀る崇徳上皇社で、明治期に2分されて赤鳥居の正面には白峰宮が鎮座し、手前左手に天皇寺が有る。小じんまりとしたお寺で、赤鳥居をくぐると右手が庫裡で、左手に大師堂が、その右に本堂が建つ。
 県道33から加茂川を渡りR11の側道を6.8km歩き16:30に80番国分寺を参拝¥310。本尊は重文の十一面千手観音菩薩。讃岐の国分寺と呼ばれる大寺である。
 仁王門から続く真直ぐな参道には松並木が聳え、右側の銅鐘は重文で、弁財天の祀られる池を過ぎて長い参道の先の大きな本堂も重文だ。大師堂と納経所は右手の中門の奥である。境内には創建時の七重塔や金堂の礎石が残されていて、かつては堂々たる七堂伽藍であったであろう。資料館が近くに有る。
 グル~と歩き回って泊地を捜すが、良い場所が無い。仕方なく県道沿いの倉庫の軒下でテントを張る。18:00に同じ駐車場脇に有る居酒屋「吾衛門」で焼き鳥やおでん、じゃこ天と一本鶏にビール\3010の夕食を摂る。21:30就寝。
81~82番札所→別格19番寺
10月1日(火)晴 高松市街/中森橋右岸東屋テント泊、26.9km、6,137円
国分寺635→6.7km/855白峯寺→4.6km/1130根香寺→7km/1435香西寺→8.6km/1720中森橋右岸
 6:00起床、6:35発。今日は五色台を登り、東へ下りて香西町から南の高松市郊外へ向かう。
県道33を外れて北へ向かい、国分寺資料館を過ぎて山道に入る。3.6kmを1:25掛かって登り、一本松から県道180を35分歩き、右の遍路道を下って8:55に81番白峯寺参拝¥315。本尊は千手観世音菩薩。五色台の白峰に立つ木々の緑に包まれたお寺である。
 七つの瓦屋根の七棟門をくぐって境内に入った正面が納経所のある護摩堂で、左手正面に崇徳上皇を祀る頓証寺殿が有る。そこから右の石段を3階上がって正面に本堂と右に大師堂が建つ。頓証寺殿は、この地の北に崇徳上皇陵墓が有り、上皇の霊を鎮める為に建立された廟所で、勅額門に掛かる勅額は1414年奉納で重文だ。
 遍路道を戻り、幅広の山道を登って3kmで五色台スカイラインの車道に出て、再び遍路道を少し下って11:30に82番根香寺参拝¥310。本尊は重文の千手観音菩薩で天台宗寺院。五色台の青峰に立つ巨木に囲まれた静かなお寺だ。
 駐車場脇にこの地を荒らしたという奇怪な牛鬼像が立つ。仁王門をくぐって一旦石段を下って次に上がり、左に納経所と五大堂、右手に大師堂が建つ。さらに上がると回廊式の万体観音堂で、時計回りに抜けて正面が本堂だ。
 次の83番まで、香西町の別格19番を経て20km。東へ山道を中山町に下り、県道161・16を経て香西町へ向かい14:10中華「貴龍」でラーメン¥400の昼食。10分歩いて14:35に別格19番香西寺を参拝¥310。本尊は地蔵菩薩で、重文の毘沙門天王像も収蔵している。納経所で線香¥500を買う。
 鬼無町を南下し、香東川沿いを歩いて2:20で17:20に中森橋左岸の東屋を泊地に決める。荷物を置き、中森橋を渡って右手の大衆割烹「灘屋」で17:40夕食(刺身と焼魚他にお酒)¥3800。並びにコンビニも有る。19:00に戻り、テントを張って19:30就寝。
83番札所
10月2日(水)晴/曇 高松市街/東横イン泊、13.1km、8,597円
中森橋710→4.4km/830一宮寺→8.7km/1230高松駅→H(⇔1430栗林公園)
 6:30起床、7:10発。今日は高松で妻と合流するので、83番経由で駅まで13.1kmの行程だ。
中森橋を渡り、遍路道マークに沿って住宅街を南下し8:30に83番一宮寺参拝¥310。本尊は聖観世音菩薩。かつては讃岐一の宮の田村神社の別当寺で、神社が隣接する。
 大きな仁王門をくぐると左右に観世音菩薩像と厄除け大師像が立ち、大楠が枝を広げる参道正面に本堂、手前右手に大師堂が建つ。楠の根元には地獄に繋がると伝わる小さな石の祠がある。納経所で妻のお杖¥900を買った。
 田村神社を過ぎR193を北上する。通りがかりの車が止まってドライバーの女性が声を掛けてきた。日本に来て間も無い韓国の女性で、近くの「山のお寺」を知りたくて山姿の私に声を掛けてきたのだ。讃岐には山が少ないので、伊予や阿波の山寺を紹介した。
 R11に変わり10:30ユメタウンでパンやヨーグルト他¥372を買って朝食を摂る。栗林公園を過ぎて12:30に高松駅に着く。途中見た「東横イン」のお遍路パック(ツイン朝食付¥6980)が安かったので戻って予約し、荷物を預けて再び駅へ行く。時間があったので、駅前の「玉庄」で昼食(うどん大と竹輪天)¥370を摂る。
 13:30電車が着き、妻が降りてきた。お腹が空いたと言うので再び「玉庄」へ行く。食後「東横イン」に妻の荷物を預け、バス(往復@380)で「栗林公園」@320へ行き園内散策。久し振りで思っていたより広かった。16:00前に宿に戻る。
 入浴後、繁華街へ向かい18:00ライオン通りの居酒屋「だいこく」で夕食(刺身定食、焼魚定食に一本鶏他とビール)¥4980(負担¥3000)。宿に戻り21:30就寝



68~75番札所→琴平町

2014年01月31日 | '13年四国88ケ寺歩き遍路
68~71番札所
9月27日(金)晴 三豊市三野町/道の駅「ふれあいパークみの」テント泊、18.4km、5,704円
琴弾公園645→700銭型展望台→1km/715神恵院・観音寺805→4.7km/925本山寺→12.2km/1500弥谷寺→0.5km1600道の駅
 5:50起床、6:45発。琴弾山を登り、7:00に展望台から銭形砂絵を眺める。山を下って68番神恵院を7:15参拝¥310。本尊は阿弥陀如来。引き続き隣接する69番観音寺を参拝¥310。本尊は聖観世音菩薩。ここは一境内2寺で、かつては両寺とも琴弾山頂に鎮座する琴弾八幡宮の別当寺で、神恵院は山頂の八幡宮に有ったのが、明治の神仏分離令によって本尊が観音寺の西金堂に移されて現在の形になったとの事だ。
 2寺の寺名が書かれている仁王門から石段を上がると、右に趣のある鐘楼が立ち、突き当り右側に朱塗りの柱が印象的な室町初期建立で重文の69番本堂(金堂)が建つ。左へ行くと69番大師堂、その左奥にコンクリート造りの68番本堂と大師堂が並ぶ。本堂横の斜面には回遊式庭園「魏魏園」がある。納経所は一緒で、観音寺で御朱印を受ける。
 コスモスの咲く財田川沿いを4.5km歩き、橋を渡って9:25に70番本山寺を参拝¥310。本尊は札所唯一の馬頭観世音菩薩で、脇侍が薬師如来と阿弥陀如来。
 四国の古寺は戦国時代に土佐の長宗我部軍の兵火に有っているが、ここは免れたので古い御堂が軒を連ねている。円柱の柱が珍しい重文の仁王門をくぐると、参道正面に1300年建立の国宝の本堂が建つ。右に大師堂、左側には諸堂と五重塔が聳え、本尊に因んでか2頭の実物大の馬像と大きな修業大師像が有る。
 10:30近くのユメタウンで蕎麦&寿司の弁当や食材¥755を買って昼食を摂る。R11の側道を歩き、新名から弥谷山へ向い3.5hで、山の麓からさらに30分上がって71番寺の駐車場に着いた。ここから長い長い石段(370段)を登って71番弥谷寺に15:00参拝¥315。本尊は千手観世音菩薩。
 石段を上がって仁王門をくぐり、百八煩悩石段を上がって正面石段の上に、右手に聳える岩盤に沿うように大師堂が有る。右へ歩き石段を170段上がって最奥に、のしかかる様な岩盤の下に本堂が建つ。大師堂は岩窟の中に堂宇があって、堂内の奥の院「獅子の岩屋」は幼少の大師が勉学に励んだ修行窟で、外の岩窟には数多くの摩崖仏や五輪塔が刻まれている。
 石段を下りて16:00に道の駅「ふれあいパークみの」の「大師の湯」¥1575に入浴。プールの有る複合施設で値段は高いが設備は良い。18:00食堂で夕食¥2009を摂り、20:00道の駅建物の軒下にテントを張り20:30就寝。
72~75番札所
9月28日(土)曇・晴 琴平町/金刀比羅公園東屋テント泊、19.8km、5,635円
三野730→3.9km/845曼荼羅寺→0.4km/940出釈迦寺(→2km捨身ケ嶽禅定→)1140→3.4km/1230甲山寺→1.6km/1350善通寺→6.5km/1740金刀比羅公園
 6:30起床、7:30発。71番の駐車場から山道の遍路道を下り、大池でR11に出てから県道48へ歩き8:45に72番曼荼羅寺を参拝¥310。本尊は大日如来。
 仁王門をくぐり、池に掛かる橋を渡って参道正面に風格のある本堂、左へ行くと大師堂が建つ。この辺りは西行法師所縁の地で、本堂前には昼寝石が有り、近辺は庵跡の事跡が残る。
 南へ0.4km山に向かい73番出釈迦寺に9:40参拝¥310。本尊は釈迦如来。石段を上がって山門をくぐると右手奥に本堂、手前に大師堂が建つ。本堂前の石段を上がって捨身ケ嶽遥拝所がある。
この寺の奥の院へは1.8kmの舗装道の山登りだ。10:40断崖に建つ奥の院に参拝¥5後、岩場の鎖道を登って「捨身ケ嶽禅定」へ至る。この崖から7歳の大師が身を投げ、釈迦如来が出現し救われた霊蹟だ。さらに登り11:05に我拝師山頂に着く。樹木が茂り展望は無い。
 山を下り、72番を過ぎて県道48から田園の道を3.5km歩いて12:30に74番甲山寺を参拝¥310。本尊は薬師如来。
 この地は幼少の大師が遊んだ故郷で、南へ10kmの満濃池修復の別当に任じられた大師が完成祈願したと伝わる。山門をくぐって突き当り左の中門を過ぎると、正面石段の上に本堂、子安地蔵を挟んで左に大師堂が建つ。左手岩窟には毘沙門天や吉祥天が安置されている。
 引田川沿いを1.6km歩いて13:50に75番善通寺を参拝¥310。本尊は薬師如来。大師の誕生地にして善通寺派総本山。高野山の金剛峯寺、京都の東寺とともに大師三大霊場で、四国一の大寺である。
 寺域は道を挟んで東西に分かれ、東院は本堂と五重塔が有り、西院は大師堂である。大師直筆の法華経序品や唐伝来の金銅錫杖等の国宝や重文の宝物館も有る。10月2日に妻が合流するので、売店で輪袈裟や白衣¥3900を購入した。
 讃岐と言えば「うどん」。食べたくなって15:20市役所近くの「こがね製麺所」で温玉うどんにげそ天とビール¥770の遅い昼食を摂る。
 県道47からR319、県道208を経て6.5km歩いて17:30琴平の街に着く。参道の横の琴平公園を今夜の泊地と決めて東屋のベンチに荷物を置き、18:00川沿いの「みなと」で骨付鶏でビールと焼酎の晩酌¥2150。〆は商店街の「雷蔵」で親子丼とビール¥1100。
 帰り路に、川沿いの公園で開かれていた「懐かしの夜市」でビートルズやクループサウンズのオールドタイムコンサートを聞く。19:40テントを張り20:00就寝。


64~65番札所→讃岐66~67番札所、別格12・14番寺

2014年01月30日 | '13年四国88ケ寺歩き遍路
64番札所
9月23日(月)晴/曇 新居浜市池田/国道沿い廃食堂軒下テント泊、18.8km、3,337円
泊地610→1.1km/630前神寺→815うちぬき名水→17.7km/1715新居浜市池田
 5:30起床、6:10発。山沿いの道を1km戻って64番前神寺に6:30参拝¥320。本尊は阿弥陀如来だが、本来は石鎚大権現を祀る石鎚山修験道の総本山だ。
 庫裡を背に左に大師堂が建ち、左右に諸堂が並る。広い境内の奥へ向かうと石段の横に水飛沫の御滝不動尊が有り、石段を上がった奥に山を背に青銅板屋根の本堂が建つ。右手の山腹には石鉄権現が祀られている。次の65番までは別格12番を経て46kmだ。
 35分歩いてR11沿いに「うちぬき名水」の水場が続く。9:00コンビニでサンドイッチ他¥398の朝食。10:00スーパーで果物他¥198を買う。国道を離れ旧道を行くと、中萩に善根宿「萩生庵」が有った。
 15:00新居浜の「ワークマン」で7分丈ズボン¥999を買う。16:00にR11沿いの「はなまる」で塩豚丼と温玉うどん¥1640の早や晩飯を摂る。17:15に街外れの坂の下に着き、スーパー隣の廃食堂の軒先に薄暗くなってテントを張り、スーパーでじゃこ天とチューハイ¥374を買って晩酌。19:30就寝。 
別格12番寺
9月24日(火)曇/晴 四国中央市伊予三島/ろんどん荘泊、22.6km、6,440円
新居浜640→9.7km/1010延命寺→10.3km/中乃庄→2.6km/1740伊予三島
 5:45起床、6:40発。R11を歩き、7:25コンビニでツナサンドとミルクティーにヨーグルト¥354の朝食を摂る。
 土居町に入って国道から左手の集落道を歩き、間も無く10:10別格12番延命寺参拝¥310。本尊は地蔵菩薩。寺宝は大師が創札された「千枚通し霊符」。門前の大師お手植えの「いざり松」は枯れてしまって枯木が残るのみ。
 再びR11に戻り、12:10野田のスーパーで助六寿司と缶ビール¥398の昼食。16:00寒川町を過ぎてスーパーでラーメンや果物他¥285を買う。国道から県道124を歩き、中乃庄の酒店で缶ジュースのお接待を受ける。感謝合掌。
 17:40伊予三島駅近くのロンドン荘にチェックイン¥4000。女将さんがカレーライスを出してくれた。感謝合掌。入浴後、向かいの総菜店で総菜¥575とコンビニでビール¥398を買って部屋で晩酌。TVを見て22:00就寝。
65番札所→別格14番寺
9月25日(水)晴/雨 三好市佐野/バス駅車庫テント泊、23.5km、1,110円
伊予三島710→7.2km/920三角寺→9km/1225椿堂→1505境目峠→7.3km/1620佐野
 6:00起床、7:00発。向いのコンビニでパンとミルクティー¥210の朝食後、R11を越えて住宅街の遍路道を東行する。松山自動車道をくぐって戸川疏水公園から山道の遍路道を登って9:20に65番三角寺を参拝¥310。本尊は十一面観世音菩薩。標高450mの山腹の木々に囲まれたお寺である。
 駐車場から73段の急で長い石段を上がり、山門に吊るされている梵鐘を撞いて境内に入る。正面庫裡の横の弁財天が祀られた三角池は、大師が築いた三角の護摩壇跡で降伏護摩秘法の霊蹟だと伝わる。左手石段を上がると大師堂で奥に本堂が建つ。俳人一茶も訪れて「これでこそ 登りがいあり 山桜」と読んだ句碑が立ち、なぜか季節外れの桜が数輪咲いていた。
 次の66番まで23km。東へ向かう車道の遍路道を平山に下り、横川を過ぎ9km歩いて12:25別格14番椿堂常福寺に着き参拝¥310。本尊は延命地蔵菩薩。小さなお寺だ。鐘を吊るした朱色の山門が珍しい。流行していた熱病を大師が杖と共に土に封じ込めた後に、そこから椿の芽が出たという伝説が残る。
 R192を上がり、トンネル前から遍路道を境目峠まで登り、下って国道に戻り7.3km歩いて16:20佐野に着く。地元の人に聞き、バス駅の車庫下にテントを張る。ここにはトイレも有って便利だ。
 インスタントラーメンとソーセージの夕食を自炊し、19:30就寝。夜中に雨が降り出したので車庫の奥へ移る。
讃岐66~67番札所
9月26日(木)晴 観音寺市琴弾公園/時計館軒下テント泊、25.6km、3,840円
佐野700→830車道→5.9km/940雲辺寺→1235車道→9.8km/1440大興寺→6.9km/1750観音寺駅→3km/1930琴弾公園
 6:00起床、雨が上がって7:00発。近くの自販機でミルクティー¥120を飲んで、集落から左手の山道に入る。急坂を1h登り、緩い尾根道を30分上がって車道に出た。栗の実が落ちている車道を1h歩いて9:40に66番雲辺寺を参拝¥310。本尊は重文の千手観世音菩薩。ここは標高910mの札所一の高所で、周りには巨木が覆い茂り、鎌倉期には四国高野と呼ばれた巨刹である。
 木立の参道から風格のある仁王門をくぐり、左手に上がって行くと真新しい本堂が建つ。左の本坊脇には願掛けると叶うという石造りの「おたのみ茄子」が有る。右に坂道を上がると大師堂が建ち、前にはネパールで良く見る「摩尼車」が有ったので回した。讃岐側には長さ2600mのロープウエイが有り、参道には五百羅漢像が並んでいる。
 五百羅漢に見送られ、「涅槃の道場・讃岐」への山道を1h下って県道240に出て、田園の道を3hダラダラと歩き、岩鍋池から東行して67番大興寺に14:40参拝¥310。本尊は薬師如来。かつては真言・天台の2宗の修行道場として坊が連なる大寺であった。
 石橋を渡って正面の仁王門には、札所中最大で運慶作と伝わる金剛力士像が立つ。94段の石段の右側に榧と楠の大木が聳え、左には石五重塔が立っている。石段を上がると正面に本堂、左に大師堂が建ち、右に小さな天台大師堂が有る。
 県道6を2.5h歩いて観音寺駅に着き、薄暗くなってきたので17:50近くの居酒屋「萬月」で鶏唐揚丼、長芋ステーキとサラダにビール¥2960の夕食を摂る。
 さらに3km海へ向かい、琴弾公園に19:30に着いてコイン館の軒下にテント設営。ここは道の駅と言うが、駐車場が有るだけで特に施設が有るわけではない。15分も歩けば温泉が有るのだが、疲れて面倒くさくなりそのまま寝る。


55~63番札所

2014年01月29日 | '13年四国88ケ寺歩き遍路
55~59番札所
H→1.3km/725今治城→1.5km/805南光坊→今治900→3.3km/1010泰山寺→3km/1140栄福寺→4km/1325仙遊寺→6.5km/1640国分寺→4.4km/1930湯の浦
 6:20起床。7:00に宿を出て吹揚公園へ行き、今治城を散策。その足で55番寺へ向かい8:05に南光坊を参拝¥310。本尊は大通智勝如来。ここはかつて大三島の大山祗神社の別当寺で、札所唯一の「坊」名だ。大きな仁王門を潜ると正面に本堂、手前右に大師堂が建つ。隣は別宮大山祗神社である。
 宿に戻り荷物をピックアップして9:00発。住宅街を過ぎR196に出て、10:00コンビニでサンドイッチとジュース¥290の朝食を摂る。田園の道を10分歩いて石垣に囲まれた56番泰山寺に着き参拝¥310。本尊は地蔵菩薩。石段を上がると左手に千体仏が並び、その奥が本堂で、右手に納経所と宿坊が有り、手前右手に大師堂が建つ。
 曼珠沙華の花が咲く田園の道から山手橋を渡り、3km歩いて急な坂道を上がり、長い石段の手前から右の山腹へ上って57番栄福寺に11:40参拝¥310。本尊は阿弥陀如来。かつては石段を上がった山頂の勝岡八幡宮で神仏習合のお寺だったが、明治期に分離してこの地に移ったとの事だ。客殿・宿坊から左の石段を上がり右に大師堂、正面石段を上がって本堂が建つ。丁度外国人家族が参拝に来ていた。
 南下して田の畔道を歩き、犬塚池を過ぎて山道の遍路道を登り、お地蔵さんが点在する車道を上がって真新しい仁王門に着く。門をくぐり、急な山道を上がると大師の加持水があり、さらに参道を登って13:25に58番仙遊寺参拝¥310。本尊は千手観世音菩薩。
 境内に着くと、大師像を八十八カ所の石仏が囲むお砂踏みが有り、左に大師堂、正面に2層屋根の大きな本堂が建つ。その奥に宿坊が有り、温泉も有る。眼下には瀬戸内の島々が見えた。
 山道を新谷へ下って田園の車道を東へ歩き、県道156を南下し国分寺へ向かう。6.5km歩いて16:40に59番国分寺に着き、何とか間に合って参拝¥310。納経は7時から17時までなのでぎりぎりだった。本尊は薬師瑠璃光如来。8世紀に聖武天皇の命で全国に建てられた管立寺だが、広い境内でかつては大きな伽藍だった事が判る。石段を上がって石垣に囲まれた境内に入り、正面に本堂、右に大師堂が建つ。納経所は左に下った庫裡にあり、書院には南北朝時代の文書類が保存されている。東隣地に創建時の国分寺塔跡がある。
 今日の泊地に予定していた湯の浦に向かうが、暗くなってきたので17:40県道沿いの「いちりき」でサービスセット(刺身、3小鉢、唐揚げと焼き鳥)とビールの夕食¥1500を摂る。安くて旨い。
 20分歩いて19:30にR196沿いの道の駅「湯の浦温泉」に着き、空いていた屋根の有る自転車置場にテントを張る。温泉は1km海際なので諦めた。奥にテントを張っていた福岡の大田さんと話をする。彼は60代後半で、カブで愛媛一国参りの途中だ。焼酎をおよばれした。感謝合掌。22:00就寝。
62~61番札所
9月21日(土)晴 西条市小松/道の駅「小松オアシス」テント泊、17.8km、3,638円
湯ノ浦745→13.8km/1330宝寿寺→1.5km/1430香園寺→2.5km/1600小松オアシス
 6時過ぎ起床。7:45発。今日は、まず山の手の別格10番と11番へ参る予定にしていたが、足の痛みと疲れが溜まっていて気力が起きないので、変更して小松へ向かう。本来なら60番の横峰寺から61番・62番と回るのだが、足の状態から24km登って10km下るのは1日では無理なので、62から60へと回る事にした。
 R196を南下し、9:20コンビニで稲荷とジュース¥315の朝食。11:00壬生川駅近くのコンビニで不要な荷物を宅急便¥740で家に送り返す。R196からR11を13.8km歩いて62番宝寿寺に13:30参拝¥310。本尊は十一面観世音菩薩。
 門前には「一国一宮」の石碑が立ち、かつては大寺だったようだ。仁王門をくぐって正面に本堂、右に大師堂が建ち、手前に優しい顔の安産観音が立つ。
 国道から山側の側道に入って西行し、30分で14:30に61番香園寺参拝¥310。本尊は大日如来。
 ここは敷地が広く、コンクリート造りの大聖堂の2階の大広間に本尊と大師が祀られている。本堂右手に子安大師堂が有り、前の住職が子安講を組織して、安産・子授けの大師として信仰が篤いという。
 少し戻って右手の山へ向かい、2.5km歩いて16:00道の駅「小松オアシス」に着き、すぐ上の「椿温泉こまつ」¥400で入浴。遅くまで営業しているのでゆっくり休む事にして、食堂で夕食(湯葉祭り定食とビール)¥1400を摂り、ジェットバスで痛む足と身体をマッサージして休憩する。20:00に道の駅に下りて施設軒下にテントを張り20:30就寝。
60・63番札所
9月22日(日)晴・曇 西条市洲之内/国道沿い廃カラオケ店軒下テント泊、24.5km、3,620円
小松710→6.8km/1115横峰寺→8km/京屋旅館→4.8km/1615吉祥寺→4.3km/1815湯乃谷温泉→1945泊地
 6:30起床。カロリーメイトと缶コーヒー¥100の朝食を摂って7:10発。東へ下って舗装の林道を南下し、1h上がって遍路道に入り、山道を1.5h登って香園寺への分岐に至る。そこから林間の尾根道を一旦下り、次に上って3.6kmで10:30に60番の登山車道に出た。さらに45分上がって11:15に60番横峰寺に着く。一旦下の仁王門まで下ってから参拝¥310。本尊は大日如来。
 急な山腹に建つお寺で、仁王門をくぐって右の石段を上がると右が本堂で、左へ行くと大師堂が建つ。元は石鎚山の別当寺で、神仏混淆の社だったので本堂は権現造りだ。ここから南に下って西日本最高峰の石鎚山(1982m)へ登るのが慣例だが、私は2度登っているので、今回はパスした。
 舗装の平野林道を1h下って13:00に料金所に着き、係の御夫妻からコーヒーのお接待を受ける。感謝合掌。45分休み、再び1h歩いて14:50黒瀬湖畔の京屋旅館で遅い昼食(うどん)¥400を摂る。
 直ぐ北へ向かう県道142へ左折し、大鳥居の下をくぐって黒瀬峠から西条へ下る。R11を少し西へ行き、12.8km歩いて63番吉祥寺に16:15参拝¥320。本尊は札所唯一の毘沙門天。
 仁王門をくぐると左に大師堂、左手奥に本堂が建つ。本堂の向いに石槌山麓の滝壺から掘り出された穴の開いた成就石が有り、眼を瞑ってその穴に金剛杖が通ると願いが叶うと言う。
 遅くなったので前神寺を過ぎ、今日の泊地を国道沿いの廃カラオケ店に目星を付けてから18:15湯之谷温泉¥360で入浴。ここは斉明天皇が入湯したという由緒ある温泉だ。入浴後、国道沿いの「石鎚手打ちうどん」で夕食(おでんと豚丼、ビール)¥2000を摂り、廃カラオケ店の駐車場にテントを張って20:20就寝。

小野田→松山/伊予51番寺~54番寺

2014年01月29日 | '13年四国88ケ寺歩き遍路
2013年四国歩き遍路
 5月末に太平洋縦断クルーズから山口に帰ってきて、まずは骨休め…とダラダラ過ごしてきたが、お盆も過ぎてまたぞろ旅の虫が騒ぎ出して、前から考えていた四国遍路に出ようと図書館で本を借りてきて情報収集と準備を始める。もちろん宗教的発心では無く、四国の山野を40~50日間歩き続けて1200kmを踏破するというチャレンジである。この旅で身も心も少しはシェイプアップ出来れば良いのだが…。
 旅立ちの時季は9月中旬。歩き遍路は宿泊費が高くつくので基本的には野宿で、山口に近くフェリー便のある松山から歩きだす事にして、遍路用品は51番石手寺で揃える事にした。
 キャンプ用品やザック・靴等を虫干しして防水スプレーを掛けた後、ザックに詰めると11kg有る。せめて10kg以下に減らしたいところだが、旅行中に不要な物は送り返えすとしよう。
小野田→柳井~松山51番札所
9月17日(火)晴 松山市道後温泉/道後公園テント泊、歩3.4km、支出23,260円
自宅730⇒小野田駅755==1004柳井港駅→柳井港1040~1310三津浜港→1km/三津駅1334==1415道後温泉駅→1.2km/1510石手寺→1630道後公園
 台風一過の快晴だ。7:30に自宅を出て小野田からJR電車¥1890で柳井港へ行き、フェリー¥3000で松山三津浜港に13:10着。最寄りの伊予鉄の三津駅へ歩き、電車¥300と市電¥150を乗り継いで14:15に道後温泉に着いた。まずは裏手高台にある伊佐爾波神社で旅の安全を祈る。
 県道187を1.2km歩き、15:10に51番札所石手寺に着いて、門前商店の「石手仏具」で遍路装束や用品¥15300を揃えてから参拝する。ここは四国霊場を代表する名刹で、伊予の大寺である。本尊は薬師如来。
 門前の橋の「洗い石」は弘法大師が渡り、裏に経文が刻まれていて遍路は渡る事が出来ない。中門をくぐり、両側に門前商店が並ぶ回廊を通ると1318年建立の国宝の仁王門が堂々と建つ。境内の正面石段の上に本堂、右に大師堂が建ち、手前右手に三重塔と後ろに鐘楼と諸堂が連なる。全て鎌倉末期建立の国の重要文化財だ。
 この寺の寺宝の一つに四国遍路の祖と言われる衛門三郎の石が有る。強欲から大師の托鉢を割った為に8子が急死して、改心して霊場巡拝21回目の12番焼山寺近くで大師に会い、臨終に大師から授かった石で、湯築城主の息子に生まれ変って左手に握りしめていたという。
 初めての遍路なのでガイドブックの手順に従って本堂と大師堂を巡拝する。納経料と御賽銭で¥320。参拝は、鐘を撞き灯明と線香と御賽銭をあげて願意を書いた納札をして、「合掌礼拝、開経偈、懺悔文、三帰、三竟、十善戒、発菩提心真言、三昧耶戒真言、般若心経、本尊真言、光明真言、御宝号、回向文」を述べて20分から30分掛かる。その後、納経所で納経帳に御朱印を頂く。
 道後に戻り、道後公園のベンチに荷物を置いて16:50温泉本館¥400で入浴。近くの食堂「坊っちゃん」でチキン定食とビール¥1900の夕食を摂ってから、温泉広場で19:00のカラクリ時計を見る。公園に戻り東屋にテントを張って20:30就寝。
 夜中1:00に起こされた。この東屋は夜中ウォーキングの人達の溜り場なので移動する様に言われ、湯築城資料館の軒下に移る。ヤレヤレ!バイク旅の同泊者2人。
52~53番札所
9月18日(水)晴 松山市大浦/道の駅「風和里」テント泊、28.3km、3,274円
石手寺650→11.5km/1000太山寺→2.3km/1110円明寺→14.5km/1625大浦
 6:00起床、テントを畳み6:50発。今日は52番まで11.5km、53番まで2.3kmの道のりだ。
 温泉街を抜けて祝谷から西行し、R196を北上する。途中コンビニで缶茶とライター¥240を買う。大川橋から西行し、JR線路を越えて北上し、北中学校から小高い山の道を西に向かい、県道183を越えて10時前に一の門に着く。石段を上がって仁王門をくぐり、長い参道を上がって10:00に52番太山寺を参拝¥315。本尊は重文の7体の十一面観世音菩薩。
 参道から石段を上がって三の門をくぐると正面に堂々たる本堂、左手石段を上がって大師堂が建つ。歴代天皇の庇護を受けた古刹で、鎌倉期建立の本堂は国宝で、一の門と仁王門は重文。境内は広く、かつて七堂伽藍を誇った栄華が偲ばれる。
 一の門まで下り、県道183を和気へ向かい35分歩いて11:10に53番円明寺を参拝¥315。本尊は阿弥陀如来。民家に囲まれたお寺で、仁王門を入って左に大師堂で、正面の中門をくぐって本堂が建つ。寺宝は、札所中で最古と言われる360年前の銅板製納札。本堂内の龍の彫物は左甚五郎作と伝わる。
 東行しJR線路を越えて県道347へ出て北上する。スーパーでサンドイッチとジュース¥449を買って昼食。堀江で「池川ヨット工房」に電話したが不在だったので寄らずに海岸沿いを北上する。粟井坂で、車で通りかかった尼僧さんから飲物代¥150のお接待を受ける。感謝合掌。途中の郵便局で100円を5円玉に両替して御賽銭を作る。
 北条を過ぎ、14.5km歩いて16:25に大浦手前の「道の駅風和里」に着く。17:00食堂「花へんろ」で鯛飯&うどんセットと蛸サラダ¥1250の夕食。この食堂は酒類が置いていないので、売店で竹輪と地酒¥450を買って外のテーブルで晩酌する。18:30隅の屋根の有る広い板敷きの喫煙コーナーにテントを張り、19:00就寝。初めての長駆で足が痛く疲れた。
54番札所
9月19日(木)晴 今治市街/今治第一ホテル泊、25.4km、9,101円
大浦700→21.5km/1500延命寺→3.9km/1700今治市街
 6時過ぎ起床、7:00発。今日は54番まで21.5kmの道のりだ。
R196を歩き、10:00菊間のスーパーで弁当・お茶と林檎他¥681を買い、横のテーブルで早めの昼食を摂る。この辺りは瓦の産地で工場が多く、家屋は大きな鬼瓦を載せていて、塀も瓦拭きで四隅には鳥などの飾り物が置いてある。
 11:00太陽石油工場横の青木地蔵堂でトイレを借りる。御賽銭¥5。ここは畳敷きの通夜堂が有って泊れる。遍路道の峠を越し、来島ドックのクレーンを見てから県道38に入り、山手に上がると15:00に54番延命寺参拝¥310。本尊は不動明王だが大日如来の宝冠を付けて合体した像である。
 風情ある山門は今治城から譲り受けた物で、境内に入ると右手に梵鐘、正面石段の上に本堂、左手石段を上がって大師堂が建つ。駐車場の一角に「近見二郎」の呼び名がある美音の鐘が保存されている。
 昨日の疲れと足の痛みで歩速が上がらず、県道をダラダラと3.9km歩いて17:00に今治駅に着き、観光案内所で紹介された駅近くの「今治第一ホテル」に17:15チェックイン¥3500。
早速入浴と下着類の洗濯後、18:00に2軒隣の「鳥林」で名物の鉄板焼きの焼き鳥を肴にビールと焼酎¥3080を飲む。ここは安い。駅前の「つかさ」で鯛塩焼定食とビール¥1400で〆る。ここも安い。宿に戻り20:00就寝。