大府市議会議員 たかばとくこ の日々

2007年、政治の素人が議会に飛び込んでみました。

文化施設を作るのに必要な専門家は「工学博士(建築専門)」?

2010-04-30 00:01:09 | 未分類
大府市では「(仮称)おおぶ文化交流の杜」という、図書館をメインとして文化ホールなどをセットした文化複合施設の建設計画がすすめられています。
(私は当初から一貫して 過大な計画として練り直しを求めています)
大府市の文化交流活動のシンボルとなる施設だそうです・・・
20年以上前の総合計画から計画していたそうですが、図書館基本計画を立てるでもなく、みんなの文化施設をつくるという市民意識の醸成を試みてきたわけでもなく、
突然、基本計画として表面化したのは平成19年のことでした。

基本計画で、施設の構想・コンセプト・目的を明確にし、それをもとに施設規模を考え、スケジュールを組む。
その後、基本設計をして、その設計を示した上で事業者を公募し、着工から15年間の施設維持運営管理までをセットで委託。
予定どおりならすでに着工しているはずでしたが、景気悪化による税収減やらいろいろ理由をつけて延期したのが昨年秋のことです。
(いろいろ理由をつけて、というのは、私は理由としてつじつまがあわない、と主張しているため@3月議会)

今更ですが、面白い発見をしてしまいました。

公表された基本計画書に、「検討委員会」と「行政部会」の委員構成が掲載されています。
大府市ホームページより 以下のPDFの13,14ページ。
http://www.city.obu.aichi.jp/cmsfiles/contents/0000001/1204/keikakusyo3.pdf
行政部会は職員の管理職ばかりで構成。そして、検討委員会は市民委員などで構成。
基本計画書の冒頭のあいさつには、行政トップの市長と、検討委員会の委員長が載っています。以下PDF5ページ目。
http://www.city.obu.aichi.jp/cmsfiles/contents/0000001/1204/keikakusyo1.pdf

が・・・
検討委員会の委員長、つまり、議論をリードする唯一の学識者・専門家枠におられたのは、
図書館学や文化論を専門となさった方ではなく、
http://www.he.sugiyama-u.ac.jp/teachers/frame.html
『工学博士・建築学科卒』で、大学の担当講義は『建築計画及びデザイン』

この方に対して批判したいのではなく、
「なぜ おおぶの文化をどう創るか の議論に唯一の専門家枠として 建築の専門家を招いたか」
人選をし、招聘・依頼をした側の問題ではないの?
検討委員会の委員長を選任した時点で
「文化・芸術・市民交流 について深めてくれる専門家を呼びたかった」のではなくて
「建築の専門家を招いた」

確かに、物理的には「建物を建てること」がゴールですから、建築の専門家、と短絡的にはそうかもしれません。
しかし、「何のために」「どうしたい」をハッキリさせた上で「新たに用意せねばならないのはどれだけのものか」と練り上げてから、ようやく設計の出番となるのではないでしょうか。そして、基本計画はその「何のために」「どうしたい」をしっかり練り上げる部分に当たります。
議会で「図書館本館を新設しようというのに、図書館基本計画が策定されていない、市の図書についての基本方針が示されていない」との私の指摘に対し、「(図書館基本計画相当分も)文化交流の杜基本計画で示しているから、図書館基本計画はなくてよい」と答弁されました。つまり、この計画書は、文化・生涯学習の重要な基本計画のひとつという位置づけということ。
そこに必要な専門知識は「建築」だったのか?

おおぶ文化交流の杜に、将来負担も乗せた巨額の税を投入して、何を作りたかったのでしょう。
目的が「まちの文化の発展には何を用意するべきか」なのか
「ハコを建てること」なのか。
スタート地点でどう考えられていたのか。窺い知れるように感じるのは、私だけではないと思います。



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