大府市議会議員 たかばとくこ の日々

2007年、政治の素人が議会に飛び込んでみました。

大府市議会議員の定数を1名減らす提案に反対しました

2010-12-24 11:28:28 | 未分類
ちょっとタイムラグですがご報告。
すでに新聞報道などあったとおり、この提案は否決されました。
反対したのは 自民クラブ(9名)、共産党(2名)、私の12名でした。

21日の大府市議会12月定例会最終日に、市民クラブ(6名)が提出、賛同者公明党(2名)として、議員定数を1名減らす提案がありました。
当日朝までは、賛成の方向で「ただし質疑がかみあわなかった場合、賛成できなくなるかも。」という可能性を残していました。
詳しくはこちら
http://blogs.yahoo.co.jp/obu_musyozoku_019/22018006.html

【反対の理由】
1名減らすことで賛否同数が起こらない設計にしておくことは当然の前提として求めたい。しかし、
議員の質に疑問があるから、議員のやっていることが見えないから、市民は「こんなに要らない」、と言っていると私なりに聞き取っている。
この提案に対する議論では市民が求める「質への疑問」「議員が見えない」ことへの解決が示されず、それらを比較検討した経過も見られない。それらに対する法的拘束力を持つ「市民との約束」である議会基本条例の必要性も明解に否定された。
質疑応答を経て「とにかく減らす」「市民がそう言うから減らす」としか受け取れない。
表面上市民感情を抑えるため、民意への迎合にしか見えず、根本的な議会の問題解決の提案ではないように見え、議会の本質はそのような安易なものであってはならないから、この提案は認めらない。
(実際の反対討論は、その場の議論の後に賛否を判断して行ったため、このように考えながら原稿を作ることができず、もちょっとまとまらない言い方になってしまいましたが)



以下補足を述べます。

身をけずって改革するため 1名減らすことを提案する
議員を減らすことは市民の要望であり、要望に応えるのが議員である

というのが提案理由でしたから、質疑は大きく2つの論点で

【論点1】
減らすことが、議会の改革とはどういうことか。改革とは「議会の質を上げる」「議会費全体で税支出を抑える」「報酬を下げて人数を据え置いて税支出を抑える」などいろいろあり、それぞれに方法もいろいろある。そうした、いろいろな改革の方向性と手法がある中で、どれが最も改革になるのか考えたうえでの提案であろうから、それら方向性と手法について、比較検討の経過を説明して。
【判断基準】
私は行政に対してよく、現状と課題の認識にズレがないか、ズレがなければ手法は複数検討したか、複数手法のうち最も良い手法を選択して実行するのがの望ましい税金の使い方で、それら検討の経過も公表し説明責任を果たすべし
というスタンスなので「他人に厳しく、自分・身内に甘く」にはしない以上、同じ水準を議会にも求める。
複数手法の検討、その検討経過の説明。それらがなかった場合「もともとこれしかないという発想なので、最適手法とは認めがたい」
【この議論の後に反対と判断したポイント】
定数減ありきで、他に議会を改める手法を比較検討していない。議員ひとりひとりの質を高めれば人数が少なくても良い、との説はその通りだが、それを「一人一人の良識・責任感・判断」に任せていたから現状になっているので、そこをそのままにしていてもダメで、もはやルールづけて律するより他ないと考える。
しかし、議員の能力を高め人数を減らす、と言いながら、どうやって質を上げるのかについては個々求めるばかりで提案がなく、ルール付けの必要は一切認めない答弁に終始した。

【論点2】
市民が「議員が多すぎる」と言っていることは承知しているが、なぜ多すぎると言っているのか、減らして欲しいと言っているのか。
【判断基準】
現状と課題、その解決のための方法の提案、というロジックでいうと、現状と課題 の部分の議論。
その根拠に対する対策をしないと「とにかく多い」「とにかく減らす」の「とにかく」の応酬になってしまう。
【質疑応答の経過】
とにかく減らして、と言われているの1点ばりで、「こんな人数不要」と言われる理由についてどう聞き取ってきたかの答弁はなかった。


【ちょっとコメント】
私以外に反対した方々の論点に「議会は多様な民意を反映する場で、減らすと多様性が」といったニュアンスがありましたが、自民クラブ「9名を代表して1名が討論」では、10名分の多様性は伝わりません。
提案者・賛同者も、議員の質を上げれば人数を減らしてよい、と言いながら、討論は「市民クラブを代表して」1名、「公明党として」1名。
言動に矛盾を感じました。なお共産党は、2名ともそれぞれに討論されました。
議員のあり方、議会のあり方の議論、自分たちの根本的な立場についての議論なので、それぞれに意見表明していただきたかったです。正式な会議の場、公式に記録の残る、事後検証できる場で活発な議論がされていないから、調査研究に時間をかけているように見えないから、それが議会不信の根源だと、私は考えていますから。




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