線虫でがん早期発見 精度は90%超 日立と九大ベンチャーが共同研究
日立製作所はHIROTSUバイオサイエンスは、九州大学発のベンチャー企業。線虫ががん患者の尿には近づき、健康な人の尿からは離れるという特性を利用したがん検査法「N-NOSE」の実用化を目指している。同社の臨床研究結果によれば、がん患者をがんだと判定する精度は約93.8%という。線虫は飼育コストが安く、検査費用を低コスト化できるという。
共同研究では、日立が検査工程を自動化する技術を開発。線虫が尿に反応しているかを観察する工程では、線虫の数を光の度合い(輝度)を基にデータ化することで、目視よりも正確に線虫の反応を評価できるという。線虫の状態で検査結果が不安定になるのを防ぐために、線虫の移動度を検査品質の判定基準にする技術も導入したという。