記録日記
2008年9月~2009年1月抗がん剤治療。翌2月~4月放射線治療。
一通りの治療が終わりました。
2010年2月に再発、手術入院を経て、現在は2ヶ月に1回の定期通院、服薬と代替医療としてのサプリメント摂取を継続しています。
2011年3月、再発。甲状腺切除手術。
これまでの治療経過とその後の生活を綴っています。
2008年9月~2009年1月抗がん剤治療。翌2月~4月放射線治療。
一通りの治療が終わりました。
2010年2月に再発、手術入院を経て、現在は2ヶ月に1回の定期通院、服薬と代替医療としてのサプリメント摂取を継続しています。
2011年3月、再発。甲状腺切除手術。
これまでの治療経過とその後の生活を綴っています。
10月23日(木)
一時退院の前に受けた、Dr.からの説明についてまとめておく。
○抗がん剤有効。継続治療
抗がん剤投与のサイクルは、4週~最大6週の間隔をあけ、最低3回は行う。
抗がん剤投与で、悪いものもよいものもダメージを受けるが、よい方は早く回復、悪いものはよい方よりゆっくり回復(進行?)する。そのため、間隔は最大6週間。それ以上あけてしまうと、悪い方も回復?してしまうから。
ただし、体内の各機能がしっかりと回復する前に治療を再開することを積み重ねると、低下している機能へのダメージが徐々に蓄積し、他の病気、疾患等を引き起こすおそれがあるので、4週の間隔をあけて以降、各検査項目の数値の回復状況を見て、次の抗がん剤投与のタイミングを決める。
つまり、各機能(数値)の回復状況と、腫瘍をやっつける抗がん剤の効果との兼ね合いから適切な時期を見極めるとのこと。
現在の父は、カリウムの数値の他、クレアチニンの数値がやや高い。例えばクレアチニンの数値が高すぎると(といっても8倍くらい)透析になる。
各機能(数値)が基準値まで回復していなくても、抗がん剤投与が始まることもある。その際には、抗がん剤の量を満度にではなく、少し減らして投与する。
それが「適切な時期を見極める」ということであるが、癌腫瘍への効果を一番に考えると、抗がん剤を満度に投与できる方が望ましい。
副作用はつらいけど、しっかりと癌をやっつけるためには、しっかり回復して、満度の抗がん剤投与を受けるのがいいということだ。
だから、「体力」なんだね。
○抗がん剤投与による治療、放射線治療終了後、それでも、腫瘍が残っていた場合の治療について
原巣の腫瘍を取るのであれば、声帯も取る手術になる。(QOLの低下が想定)
リンパ節のみの切除であれば、比較的安全に手術できる。見た目も首の形状が少し変わる程度。
○レーザー治療についての見解は?
今の父の状況で、レーザー治療によって腫瘍を全部取るとすると、穴があく。レーザー治療の効果は腫瘍の深さが限定される。
ちなみに、その他アルゴンガスで腫瘍部を焼くような治療もある。
○カリウムの高い栄養補助食品例
クロレラ、青汁など。これらは控えましょう。
30分ほどの説明でいろいろなことを聞きましたが、だいたいは記録できたでしょうか。
次の入院日は約1週間後の29日。
心と体のリフレッシュを第一に過ごしてほしい。
10月20日(月)
~Dr.の説明より~
・胆嚢の機能 正常 ~食べないと機能が低下するが、その低下はみられず。
※胆嚢は胆汁の貯蔵庫。胆汁は脂肪の消化を助ける働きがあり、必要に応じて十二指腸に分泌される。
・肝臓 やや粗い
・カリウムの数値がやや高め
~これは腎臓の機能が低下しているため。野菜、果物、海藻などはカリウムを多く含む。でも、食事として摂取する分にはいい。ただし、野菜果物のジュースやサプリメントなど濃縮して多量に摂れるものを摂取すると、カリウム過剰になりやすいので注意。
※抗がん剤の不必要分を解毒、排出するために腎臓への負担が大きい。この機能が回復しないと、2クール目の抗ガン剤治療が延期になったり、投与する量が減ったりする。抗がん剤の体へのダメージ、副作用は大きいものの、治療のメインである腫瘍への効果を考えると、治療に必要とされる量の抗がん剤投与が見込めるよう、腎機能の回復が必要。
※カリウムは、野菜、果物、海藻などに多く含まれる。一方で、これらの食品は、抗がん食品であることが多い。
いずれの食品も善し悪しがある。例えそれらの成分それぞれが、必要な栄養素であっても。
抗がん食品を上手に取り入れつつ、腎機能の回復を図りたい。
いろいろありましたが今日は限界。。。また後日。
10月20日(月)
弟夫婦が、父の癌発覚後、初めて面会に訪れる。
そのタイミングで、Dr.から、抗がん剤1クール終了後の腫瘍の状態、
副作用や、そのダメージからの回復の状況、
今後の治療についての説明を受ける。
抗がん剤投与後の、腫瘍部の写真を見せてもらう。
確かに、腫瘍はしっかり存在している。
でも確かに、癌腫瘍の表面が前回よりなめらかになっているのがわかる。
Dr.の判断は、抗がん剤は有効。治療継続。
でした。
そういわれ、少し安堵する。
効果が低く、抗がん剤治療中止と言われたらこの先どうしよう。
と心配していたから。
ただし、腎臓の機能の回復が今ひとつ。
次の再入院後の検査での、腎機能の回復状況と、腫瘍の状態(進行の様子)を両方見て、2クール目の抗がん剤の開始時期や、使用量(腎臓が回復していなかったら、抗がん剤量が減る)が決まる。
抗がん剤はつらい治療だけど、
癌腫瘍に有効であるなら、治療に必要な量を投与できる体に回復して、
よりベターな治療を続けてほしい。
続いて、退院後の生活について。
・行動(運動)面は制限なし~家に閉じこもらず体を動かしてくださいとのこと
・食事面は
1,十分な水分摂取、アルコールの禁止
~これは、腎機能回復のため。
アルコールは水分を蒸発させるし、利尿作用もあり、脱水症状を引き起こす。
2,カリウムを含む食品の多量摂取に注意
~これも、腎機能に関係する。果物、野菜にはカリウムを含むものが多い。
特に野菜や果物ジュース、栄養補助食品になると、食事による通常の経口摂取より、過剰摂取になりやすいから。
この2点くらいでした。 つづく。
10月17日(金)
抗ガン剤の効果を確かめるための検査を15日に行う。
腫瘍部(喉)のカメラ。
お見舞いに行くと、母もきていた。
ベッドのカレンダーを見ると、
メールでは聞いていなかった、
「喉のカメラ検査」の記述。
「どうだった?前回と比べてよくなってたみたい?」
と父に尋ねる。
少しの間。
「(腫瘍の)表面はきれいにはなっているけど。そんなに変わらない。
もともとが、悪かったから…。」
と、やや歯切れの悪い返答。
その他、
肝臓の機能も低いと言っていましたが、
昨日のメールにあった、
「検査の結果が悪かったから~云々。」とは、
このことだったのでしょう。
抗ガン剤の副作用のダメージと
退治すべき腫瘍への効果。
比較すると、その効果の低さにがっかりしたにちがいありません。
前回より元気なく見えたのは、
きっと気のせいではないはず。
肝臓エコーは異常なしだったようですが、
低血糖といわれたようで、
糖分、甘いものを意識して摂るように言われたよう。
私が行ったときも、母にリクエストしたアイスを食後に食べて終えていました。
〔父への差し入れ〕
・なし、ぶどう、柿~母も私も持っていく。
・段ボール
それに、
・総合医療・抗がん食品に関する資料
抗がん食品に関する情報は、ずいぶんとちまたに溢れており、
正しい、良心的な、信頼できる情報をみつけるのはなかなか至難の業。
いろいろ調べて、やっと信頼できそうな情報を見つけたので、
その一部を父に渡す。
結構な分量なので、一気に持っていくと、読んでくれないかもと思い、
毎回少しずつ持っていくことにする。
今日は3ページ分。
抗ガン剤の効果の低さや、副作用のつらさを考えると、余計に思う。
ぜひ代替的な療法も取り入れてほしいと。
3ページ分。読んでくれますように。
今日の記録はつづく。
初の抗ガン剤治療。
医師や看護師、そして主に同室の患者さんから聞かされていた副作用について、
いろいろ聞いて覚悟していた父は、
(抗ガン剤治療中は)お見舞い禁止
と、家族に言い渡す。
そんな中、
娘である私のしつこいメールと、想定内(より少し軽い)の副作用だったため、
十分覚悟していたよりは精神的な余裕があり、
私のお見舞いを許可した。
私のしつこさが一番の理由とは思いますが、
1クール目の治療中お見舞いできたのは、
家族では私のみ。
抗ガン剤1クール目が終わった今日のお見舞いのときに、
給与振り込み先の銀行のカードを(父が持っている)
(実家へ近いうち行くなら)母に渡してくれ、と言う。
一度は受け取るも、
自分だけお見舞いに来れていることを思い、提案してみる。
「母さんに、来れるなら病院に取りに来てと言う方が、
(お見舞いに来れていない)母は喜ぶと思うよ。どう思う?」
と、尋ねる。
「数日したら今より副作用が辛くなりそうなので、今日明日に取りに来れるならそれでもいい。」
といった返事。
私が母へメールするのは簡単だけど、
父から伝えた方がいいと思うし、
母はメールの返信が早いので、
父にその内容をメールするように依頼。
もともと長い文章をメールで打つことのない父なだけに、
言葉を考えるのはつらそうでしたが、
がんばって、いつもより長そうな用件メールを打っていました。
予想どおり、母からの早い返信。
明日病院へ行ける。と、
母の友達(父も面識あり)もお見舞いに行きたいと言っているんだけどいい?
といった内容だったらしい。
またがんばって返信していた。
「短時間ならいい。」
という返信をしたみたい。
返信し終わった後は、ふぅ~と一息。疲れていました。
もともと長いメール打たないだけにね。
私には、
入院治療費払うために、お金をおろして持ってきてほしい。の依頼。
~明日も行っていいんだ~
それが私にはうれしい。
カードを受け取る。4人部屋なので、
紙とペンを差し出して、キャッシュカードの暗証番号を書いて貰う。
ちょっとドキドキ。
明日また、会いに行きますね。
2008年10月4日(土)
抗ガン剤(ドセタキセル+シスプラチン+5FU)5日間投与。
今日の時点で父が自覚している副作用は3つ。
「食欲不振」「吐き気」「倦怠感」
それから「下痢」も少々。
副作用の説明にあった「口内炎」はなし。
同じ抗ガン剤治療であってもl、
副作用には個人差があるのでしょうが。
倦怠感は四六時中で、
ちょっと姿勢を変えるときにも、
「あいたたた。」
といい、しんどそう。
食欲不振は、吐き気の影響の強さを感じる。
「本当に食べられなくなるもんだな。たったあれだけの量でさえ食べられないなんて。」
と、遠くを見ながらしみじみ言う。
実感の伴った言葉。
空腹感は感じるようですが、でも、食欲がわかない。
薬は飲める。
水は飲める(薬を飲むとき)。
そして、
私がいるうちにすすめてみた龍角散のど飴は大丈夫だった。
「食事の時間が近づくと憂鬱になる。」
吐き気をもよおすとのこと。
おそらく、食事のあのにおいがだめでしょう。
自分が寝込んでいるときや妊婦さんのつわりをイメージすると、
すごくよくわかる。
食事の時間が近づくと、確かに食事のあのにおい。
父は辛そうに、
横になってみたり、うつ伏せで(においを避けるよう)枕に顔をうずめてみたりする。
食事のにおいの不快感を想像し、
健康な私でさえ、具合の悪さを共感するかのように不快感を感じる。
「これはにおいのせい。」
と、父に伝え、においを嗅がぬよう伝える。
詰め所へ行き、
「食事のにおいが辛いようなので、マスクを貰うことができますか?」
と尋ねると、
「病院の入口にマスクを売っている。」
との返事。
ようは、ケアとしてのマスクの配布はしていないらしい。
1階に降りてマスクを買ってくる。父にすすめる。
その効果は?不明。
このにおいを嗅ぎ続けるより、寝てしまった方が父には楽だろうと思い、
マスクを渡してまもまく、病院を出てきたから。
マスクでどれだけしのげたかどうかは、明日聞いてこよう。
抗ガン剤治療後に(後数日で)白血球の数値の低下がピークになる。
つまりは、抵抗力が弱まるということ。
だから今日も、お見舞いの際にはマスクした方がいいかな?
と、思っていたくらい。
そんな感染症予防の意味でマスクの話をしていましたが、
「吐き気=におい」の話を聞いて、
父は改めて、マスクをリクエスト。
今日は久々のお見舞いだっただけに、
まだまだ、続く。
5日とちょっとの抗ガン剤治療1クール目が終了した父。
4日目より、食事が食べられなくなる。
お見舞いに行くと、横になって寝ていた。
ちょうど、看護師さんがいて、検温、口腔内のチェック。
熱は37度台。
舌が白かったらしく、
「口腔内清掃(舌ブラシ?)してますか?」
「しています。」
「舌が白いので(もう一度)お掃除してください。」
といったやりとり。
看護師さんがいなくなり、衣類の洗濯(病院内ランドリーにて)を頼まれる。
冷蔵庫チェック。
食事が摂れなくなったこともあり、(たくさんある)スポーツドリンクは持ち帰ってくれとのこと。
替わりに、
水がなくなったので欲しい。とのこと。
病院内の売店へ行って500ml×3本補給。
差し入れしていたバナナの残りが、柔らかくなっていたので
今日買ってきたNEWバナナと交換。
ちまたの「バナナダイエット」のせいで、
スーパーでもバナナが品薄気味。
世間はすぐそういった情報にとびつく。
健康、栄養、大切だけれど、
情報に踊らされているのではないか?
と思うほどの極端さに、
どこか、醒めた思いを抱く。
某番組で放映した納豆ダイエットのときの納豆品薄のときもそう感じたし、
その後、
某番組の情報偽造?のときの、スーパーでの、
極端な納豆の余り具合にもそう思った。
「情報は偽造かもしれないけど、昔も今も、
納豆は大切な栄養素をふくんだ食品ですから。」って。
どんなもんだか。
私は抗がん食品として、バナナを求めているだけに、
情報に踊らされている極端なバナナ不足に疑問を感じるわけです。
ちょっと脱線しすぎました。
長くなったので、またまた続く。